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こだまの世界

2003年10月中旬号

法と倫理とは区別されるべきであるが、分離して捉えるべきではない。 この両者は混同される傾向とともに、まったく切り離されてしまう傾向も見られる。 この傾向の背景に、ある種の専門分化の弊害があげられるだろう。 つまり、法学者は法律問題としてのみ生命倫理を考え、 倫理学者は倫理問題として、宗教者は宗教問題として、 医学者は医療問題としてのみ、この問題を考える傾向が強く、 相互間の対話や学際的統合はいまだ十分に進んでいないのが現状だ。

---葛生栄二郎、河見誠、『いのちの法と倫理』

"[L] et me remind parliamentary members that our attachment to long-cherished traditions and conventions is not the only or even the best measure of what is just or what is right."

---Martin Cauchon, Canada's justice minister


主な話題


11/Oct/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

真夜中 (午前)

『言語哲学を学ぶ人のために』をパラパラ読んでいて、 そういえば言語哲学を勉強したいと思っていた時期があったことを思い出した。 どこで道を間違えたのか。いや、まだ遅くないのでちゃんと勉強しよう。

「モノサシ」という概念はいろいろなところで使えて便利だと思う。 正・不正の基準とか規範とか言うより、モノサシと言った方がわかりやすい。

早朝

眠い。が、行かねば。(←欲求と義務の対立の一例)


12/Oct/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

夕方

帰宅。眠い。

夜

爆睡。

昨日は早朝に出発して、品川から静岡へ。新幹線で50分。 駅で降りると某氏と会ったので、 一緒にバスに乗って山上の某大学に。 某学会に出席する。

初日はアレント、ヴェイユ、スミスや道徳実在論の話などを聞く。 夕方の懇親会では、就職したところなので、 多くの先生方に挨拶をする。 ペコペコと頭を下げすぎたせいで、猫背がひどくなった。 懇親会の食事は非常に豪華かつ豊富で、 古代ローマ人のように飲み食いしてしまった。 準備してくれた学会事務局の方に感謝。

そのあと、駅前で二次会。かなり飲んだ気がする。 ホテルにチェックインしたのは12時すぎ。

翌日はなんとか朝から出席するが、初日で精力を使い果たしたので、 あまり集中して聞けず、午前の部だけ出席して午後はスキップし、 早々に帰宅する。科研費の書類を作成しなければ。

夜2

カレー。

あれっ。BlackburnのEthics: A Very Short Introductionと Being Goodって、内容がよく似ていると思って比べてみたら、 よく似ているどころか、まったく同じじゃないか。 OUPも極悪だな。詐欺じゃないか。 しかし、それよりも、Being Goodを読んでいながら、 まったく新しい本と思って途中まで読み進めていた自分が恥ずかしい。

夜中

ブラックバーンやマッキー、マクダウエルの論争を知ることによって、 やっとネーゲルが『コウモリ』で問題にしている主観的・客観的視点の区別が 実感を伴って理解できるようになった(気がする)。 今ごろわかるなよ、と言われそうで恥ずかしいが、一応メモ。


13/Oct/2003 (Monday/lundi/Montag)

お昼

早寝早起き。朝、燃えるゴミを出すついでに少し散歩。 風が生ぬるい。

午前中はメタ倫理学の勉強。

お昼すぎ

大学に行こうかと思ったが、面倒なのでやめる。 科研費の書類を家で書こう。

ずいぶん以前に頼んだL. StephenのEnglish Utilitarians (vols. 1-3) が届く。

お昼すぎ2

雨。

そうか、19世紀初めのsinecure(名誉職)やpension(恩給)の問題は、 現在の日本の天下りのようなものか。まあ、名誉職や恩給を与えることによって 国王が議員に対して一定の影響力を保つというのが当時の特色だけど。

昼下がり

洗濯。大雨なので、部屋で干す。

思想史的な時代背景によってあるテキストを説明するという方法と、 哲学的なテキスト内部の構造を解明することであるテキストを説明する という方法とを、内的視点と外的視点になぞらえて解説することができるだろうか。

勉強するぞっ。

夕方

新聞を読み、科研費の応募要領に目を通し、うどんを食べ、 メタ倫理学のメールをやりとりし、買物に行き、…眠くなる。

夜

というわけで、一瞬寝る。

夜2

駒沢公園を一周散歩してくる。 某マルエツでパンを買って戻ってくる。

夜中

夕食。しいたけ、明太子、めかぶ、もずくなど。

科研費の書類を作成中。面倒だが、一気にやってしまおう。

真夜中

と思ったが、ぜんぜん終わらなかった。また明日、職場でやろう。


14/Oct/2003 (Tuesday/mardi/Dienstag)

朝

早寝早起き。背中を出して寝ていたのか、朝から腹の調子が悪い。

もう行かねば。

お昼前

本郷へ。

まず、新しいメールアドレスができたので、 mewで両方読めるようにする。 setq mew-config-alistという呪文をなんとか覚える。

今日は科研費と旅行申請の書類を書くこと。

昼下がり

まだ腹の調子が悪い。

生協で弁当を買うついでに、学生部に行って下宿を見てくる。 あまり良いのがないが、マメに見るようにしよう。 名刺も作らなければならない。某教授にもらった名刺には「医学博士」 と書いてあるが、いつになったら「文学博士」と書けるようになるんだろう。 それまではとりあえず「お茶の水博士」とでも書いておくか。

夕方

どうもネットの調子が悪い。

夜

夕方、研究室に某氏が訪ねてきてくれたので、 もう一人の某氏と一緒に夕食。 それから帰宅。雨で寒い。

真夜中

メタ倫理学の論文の手直し作業が大詰め。 科研費の書類は明日中に書かねば。


15/Oct/2003 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

朝

早寝早起き。

う、遅刻遅刻。

朝2

なんとか大学へ。

`My name is Satoshi Kodama. It means Smart Small Ball.' という自己紹介を考えてみた。だめか。

お昼

午前中は研究室の演習発表。学会前なので、 発表の内容をかなり立ち入って検討していた。 内容も指導方法も勉強になる。

う〜、もう科研費の書類を書く時間がない。やばい。

お昼すぎ

雨上がりの三四郎池がきれいだったので、 弁当を生協で買ってベンチで食べる。

右目のまぶたのあたりがけいれんしている。疲れているのだろうか。

昼下がり

科研費の書類。あと一時間。眠気と闘いながら書いている。

夕方

科研費の書類、一応書けたので、プリントアウトして事務に持って行こう。

夕暮れ

そういえば、さっき地震があった。この建物は老朽化が進んでいるので怖い。

なんとか科研費の申請書類を提出。プリンタの印刷が遅かったのは、 Windowsに付いてきたドライバを使っていたからだったようで、 プリンタ会社の純正の(?)ドライバを使うとだいぶ速くなった。

さて、次は何をすべきだったか。

夜

え〜と、何をすべきだったか。あ、某原稿か。

夜2

帰宅。駅前で自転車が見つからず、冷汗をかく。10分後に発見。

帰宅してから夕食。塩鮭、しいたけとピーマンの炒め、 明太子、もずく、めかぶ。

眠い。


16/Oct/2003 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

真夜中 (午前)

ひさしぶりに某原稿のために勉強。書かねば。

朝

早寝早起き。よく寝た。

お昼

午前中は、近くにある改装工事のため、コモンルームの荷物の移動を手伝う。

昼下がり

お昼はみなでイタメシ。

眠い。

夜

夕方から、医学部の研究倫理セミナーに出席。 ちょっと寝てしまったが、勉強になった。

倫理的にはどうなの?

「(この行為は)法的にはどうなの?」というのと同じ調子で 「倫理的にはどうなの?」という質問が来る場合は、 「倫理指針(ガイドライン)からするとどうなの?」 という意味であることが多いと言えそうだ。 決して、「功利主義的にはどうなの?」という意味ではないし、 「実在論的にはどうなの?」という意味でもない。 関心に相対的な仕方で答えるためには、 ガイドラインを熟知している必要がありそうだ。 しかしこれって、quasi-lawyerだよなあ。 訴訟対策というか。

夜2

腹が減って倒れそうだったが、なんとか帰宅。キャベツとトマトのサラダ、 塩鮭、もずく、梅干し、ふりかけ。ちょっと塩分を取りすぎたようだ。 気をつけよう。

真夜中

『白い巨塔』見る。 中途半端に善人の財前助教授が苦労する話。 自分ならどうするか。

風呂に入って考える。里見助教授は人命救助の義務と、嘘をつかない義務のあいだ で葛藤しているが、財前助教授は昇進したいという欲求と 膵臓ガンの手術を行なってみたいという欲求のあいだで葛藤している。 前者は義務の葛藤で、後者は自分の欲求の衝突と言えるか。


17/Oct/2003 (Friday/vendredi/Freitag)

朝

早寝早起き。洗濯。

星野監督が今期限りで引退するとのこと。 引き際を知っていて偉い。

さて、行かねば。

夜

帰宅。朝は南大沢(ボザンケット、20世紀前半の米国のビジネス倫理)、 夕方は神田(ウィギンズ)。某氏らと九段下でラーメンを食べてから帰宅。

国会議員の定年退職制はageismと言えるかどうか。

『護憲』『改憲』『論憲』『加憲』…。いろいろ立場があるようだ。

ビリー・ホリデーの`Strange fruit'は、夜に一人で聞いていると恐い。 なんとなく妖怪人間ベムの雰囲気を思い出させる。

夜2

ひさしぶりに駅前の喫茶店に行く。新聞を読もうと思ったが、 つかれていたので買物をしてさっさと帰ってきてしまう。


18/Oct/2003 (Saturday/samedi/Sonnabend)

お昼

早寝遅起き。よく寝る。

パンとヨーグルト。

夕方

風呂、洗濯。小雨。

ちょっと寝てしまう。

夜

夕方、ツナトマトソースのパスタを作って食べる。 夜、ちょっと某マルエツまで買物。 ついでに某ブックオフでも少し買物。

日本シリーズが始まった。

あれ、勉強するはずが…。

夜中

阪神対ダイエー第一戦目は、接戦の末にダイエーがサヨナラ勝ち。

真夜中

・『エウチュプロン』を読み返していて、 「敬虔なものは敬虔なものであるから、神々によって愛されるのか、 それとも愛されるから、敬虔なものであるのか」という問いのすごさを、 改めて感じた。なにがすごいと言って、 そもそもこういう根源的な問いを発することができるところがすごいと思う。

・別の話だが、 政治家の選挙においてはad hominem (人格攻撃)が 過去の経歴が綿密に調べ上げられて非難されるという形でしょっちゅう行なわれる。 いわゆるネガティブ・キャンペーンというやつで、 たとえばシュワルツェネッガーのヒトラー礼賛だとか、 ブッシュの飲酒運転とかだ。 論証を批判するさいに人格に訴えるのは誤謬の一つとされるが、 選挙においては立候補者の信用(credentials)が投票のさいの重要な要素になるので、 あながち誤謬とは言えない。 というのは、 たとえいくら立派な公約を掲げていても、 過去の実績が良くなければ信用できないということは、 投票しない十分な理由となりうるからだ。 以上、あたりまえの話だが、混同しないで区別を行なう必要がある。

・また別の話だが、

(いかにして名称から義務が発見されるか)
…若者であるならば、若者であることを、もし老人であるならば老人であることを、 もし父であるならば父であることを記憶して置き給え。 というのはそれぞれの場合において、すべてこのような名称が考慮されるならば、 その本来の仕事(義務)を登録することになるからだ。

(エピクテートス、『人生談議(上)』、岩波文庫、158-160頁)

コースガードにもこんな話があったな。「若者らしさ」「父親らしさ」 から義務(すべきこと)が導きだされるという話だと思うが、 「女らしさ」「男らしさ」などを考えてみると、 やはり社会通念から当為を導き出そうとするこの議論は間違っていると思う。 もっとも、社会通念を自分の規範として無批判に受け入れるという立場であれば、 とくにそれで問題はないのであろうが。


19/Oct/2003 (Sunday/dimanche/Sonntag)

真夜中 (午前)

自己紹介で「精神科医です」と聞くと、 知らないあいだに分析されてしまうのではないかとつい身構えてしまう。 ひょっとすると、「倫理学をやっています」というのにも、 同じ効果があるのかもしれない。

なんてことを考えつつ、『フォルティ・タワーズ』の`The Psychiatrist'を 見てしまう。

お昼すぎ

遅寝遅起き。10時ごろに上の住人の足音がうるさくて目覚める。 天気がよいので布団を干す。

それからしばらく読書その他。 本当はお朝から勉強すべきなのだが。

お昼はツナトマトソースのスパゲティ。

昼下がり

すこし昼寝。う〜ん、寝てる場合か。

夜

夕方、少し駒沢公園を散歩。足の短い犬が多い。 駅前に新しくできたパスタ屋で適当に食べてから帰宅。

家賃を払う。早く引越さねばと思う。

夜2

阪神・ダイエー第二戦。 七回ウラで8-0の大差で阪神が負けている。 実力の差か?

あれ、八回ウラで13-0。赤子の手をひねられてるな。

夜中

今週は金曜日に発表があるのでその準備をすべきなのだが、 逃避的に翻訳とか。

真夜中

風呂。


20/Oct/2003 (Monday/lundi/Montag)

真夜中 (午前)

いろいろ政治哲学や政治思想の本を読む。 読むべき本は無限にある。いや、それは言い過ぎか。 しかし、やはりたくさんある。 しかも、精読すべき本がたくさんある。

「哲学者たちは世界をさまざまに解釈したにすぎない。 大切なことはしかしそれを変えることである」 (マルクス、フォイエルバッハに関するテーゼ)。

しかし、 小人はまず世界についてのさまざまな解釈を理解するだけで大いに苦労する。

朝

遅寝早起き。朝食。

さて、もう行かねば。

朝2

大学。いったん休止していた改装工事が再び始まり、 うるさくなった。

お昼前

ペーパーワークに追われる。なんてことだ。

眠い。

お昼

ブレア首相が不整脈が出て調子が悪いとのこと。 まだ50才。安部自民党幹事長より一才上で、 すでに英国首相を数年間務めている。

昼下がり

ちょっとベンタムの勉強。お昼は生協の弁当とおにぎり。 ついでに名刺の依頼もしてくる。

夕方

ベンタムの勉強。なかなか進まない。

夜

デヴィッド・ボウイが`Waterloo Sunset'のカヴァーをシングルで 出したそうだ。シングルにするほどの出来ではない気がするが…。

夜2

帰宅。昨日ビーフンを買ってみたので、 それを使って野菜炒めを作ってみる。 そこそこ。

眠い。


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Wed Dec 30 10:03:38 JST 2015