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そういえば昨日の帰りの電車で「リンリー教授」と久しぶりに出会った。一年ほど前に何度か会ったことがあったのだが、さすがにもう忘れているだろうと思って油断していたら、わたしのことをしっかり覚えていて、あせった。参りました。
ここでやはりリンリー教授について説明せねばなるまい。「リンリー」という名前を聞くと、やはり中国人かフランス人かという大方の予想はつくが、実際はよくわからない。ただしフルネームは「リンリー学(まなぶ)」だそうだから、日系であることはほぼ間違いないと思われる。教授と名のっているが、実際は助教授だと思われる。京大をはじめいくつかの大学で倫理学の授業をしているそうである。少し太り気味であるが本人は「かっぷくが良い」と言って自慢している。年もよくわからないが30才から50才の間かと思われる。若い頃、六甲山にこもって太陽と話をしていたと以前彼の口から聞いた。わたしが彼と会うのはこれまで常に京都から大阪へ行く下りの急行であったが、彼は「今日もおれの没落が始まったわい」と怪しい大阪弁で独り言を口ぐせのように毎回言う。
そのリンリー教授であるが、わたしが最近ホームページを作るのを日課としているというと、彼は非常に興味を持ち、「良かったらやねんけど、おれの文章も載せてくれへんか、なええやろええやろなええやろ」と大きい体をすりよせながら頼んできたので、わたしはうやむやのうちに承諾させられてしまった。タイトルも指定された。「リンリー教授はかく語りき」。こんど電車で会ったら原稿もしくは独り言を録音したテープを渡すという。出来ればあまり会いたくないものである。