脱走してやるぞ!
どんなことがあっても、脱走してやる。
このいやらしい世界から逃げ出してやる。
こんなところにとじこめられていてたまるものか。
まさに汚物の墓場の下水管を通り抜けマンホールから
こっちの世界に入りこんだものの、
いまやあっちの世界へ脱出だ!
もう脱出するための行動しかのこされていないのだ。
奇想天外な発想で現代をパロディ化し、
現実と虚構の世界を渾然一体に描いた著者会心のSF長編小説。
(カバー裏から引用)
知り合い達からの前評判が良かったので、 期待して読み始めたのだが、予想に反してつまらなかった。
なぜつまらなかったのかを考えると、
などなどの理由からだろうか。 とにかく最後まで読むのが辛かった。
この作品のもつパロディ性が理解できるほどの、 背景知識が豊富な方にはお勧めなのかもしれない。
(注: 一応、ぼくは筒井康隆の大ファンであることを断っておきます)
スポンサー
「ああそうか。やっとわかった」
「最近よく『わからないこと』をいう人がいます。
そういう人に『わかりませんが』と訊ねると、
きまって『わからなくていいのです』と答えます。
するとあなたもそういった『わからないことをいう人』のひとりなのですね。
はっはっはあ。そうでしたか。わかりました。
いや。やっとわかりました」(60頁)
08/19/98-08/21/98
B-