ラッセル

(らっせる Russell, Bertrand [Arthur William])

ラッセルは、4度結婚し、数え切れないほどの愛人がおり、 60冊の著作と2千本以上の論文を公表し、 多くの複雑な公的活動に関与し、友人、親族、同僚、一般市民といったほとんど 信じられないほど多くの人々と手紙のやりとりを行った。 カナダにあるラッセルアーカイブの推計によれば、 ラッセルによる手紙は四万通以上になる。 私は確信しているが、将来世代は「バートランド・ラッセル」という名前が 個人を指しているはずがないと考え、委員会の名前を指していると結論するだろう。

---Ray Monk

もし私がラッセルとウィトゲンシュタインの価値観の違いを一文で説明せよと言われたら、 「ウィトゲンシュタインは自分を良くしようと試み、ラッセルは世界を良くしようと 試みた。それゆえ、ウィトゲンシュタインの価値観は本質的に宗教的で、 ラッセルの価値観は本質的に政治的であった」と答えるだろう。

---Ray Monk


英国の数学者、哲学者(1872-1970)。 1950年ノーベル文学賞受賞。 貴族。プレイボーイ。 反戦主義者(ただし、第二次大戦後、ソ連への先制核攻撃を唱えた)。 ヴィトゲンシュタインのお師匠さん。 A History of Western Philosophyは 優れた西洋哲学史として知られる。 (12/14/99)



上の引用は以下の著作から。


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Sun Jul 10 09:45:32 JST 2022