(のだまたお Matao, Noda)
哲学の本というものはわからないのがあたりまえで、 少少でもわかればよいのだ、というようなことで、 大きな本をむやみに読もうとした。 するとだんだんわかってきたことは、 哲学の本は大きな本ほどわかりやすいということです。 なにしろカントのあとのフィヒテその他に著しいことですが、 大学の講義録が全集にはいっている。 へたの長談議みたいなものもはいっているので初学者にも与しやすい。
---野田又夫責任編集、『世界の名著 デカルト』、中央公論社、1967年、69頁
京都大学名誉教授(1910-)。 近世哲学一般に関する博識な知識と共に、 難解な哲学を平明な文章で説くという、日本人哲学者には類いまれな才能を有する。
著書『デカルト』(岩波新書)、『パスカル』(岩波新書)、 『西洋哲学史』(ミネルヴァ書房)、『人類の知的遺産 ロック』(講談社)など。
(26/Apr/2000)