(かくりつ maxim)
A maxim is the subjective principle of volition. The objective principle (i.e., that which would also serve subjectively as a practical principle to all rational beings if reason had full power over the faculty of desire) is the practical law.
A maxim is a subjective principle of action, and must be distinguished from the objective principle, namely, practical law. The former contains the practical rule set by reason according to the conditions of the subject (often its ignorance or its inclinations), so that it is the principle on which the subject acts; but the law is the objective principle valid for every rational being, and is the principle on which it ought to act that is an imperative.
--from FUNDAMENTAL PRINCIPLES OF THE METAPHYSIC OF MORALS BY IMMANUEL KANT (Translated by Thomas Kingsmill Abbott)
Napoleon ended his speech with a reminder of Boxer's two favourite maxims, `I will work harder' and `Comrade Napoleon is always right' -- maxims, he said, which every animal would do well to adopt as his own.'
---George Orwell, Animal Farm, Ch. IX.
カントの用語。上にあるように、 「意志の主観的原理」あるいは「行為の主観的原理」。 平たく言うと、自分が行為するときに用いている規則のこと。 「おれ、菜食主義者だもんね」とか「他人にお金は貸さないことにしてるの」 とかいうのが格律である。
(これに対して、 個人が意志するかどうかにかかわらず、 理性を持つ存在者すべてに当てはまる行為の規則は、 客観的原理(実践的法則)と呼ばれる)
カント自身が例として挙げている格律は、 「自愛の思慮から、これ以上生きても幸せよりも不幸の方が多いと思われる場合は、 命を縮めてもよい」(自殺の格律)、 「お金がないときは、返せないとわかっていても必ず返すと約束して借金をする」 (不誠実な借金の格律)、 「自分に有用な才能があるのはわかっているが、 苦労して才能を開発しなくても快適に生きていけるのでほっておく」 (怠惰の格律)、 「自分が困ったときに他人の助けを借りるつもりはない。そのかわり、 困っている他人を助けるつもりもない」(不親切の格律)などである。
これらの格律が道徳的であるかどうかを確かめるためには、 「自分の格律が普遍的な法だったとしたらどうなるだろうか」 と尋ねればよい。 詳しくは定言命法の項を見よ。
02/Jun/2001