想起説

(そうきせつ anamnesis)


プラトンの用語。 手元に『メノン』があるので、 藤沢令夫先生の言葉を引用させてもらおう。 「人間の魂は不死であり、 われわれは人間としてこの世に生まれてくる前に、 すでにあらゆるものを学んで知ってしまっている。 だから、われわれは自分が全然知らないことを学ぶわけではなく、 じつは、「学ぶ」とか「探求する」とか呼ばれているのは、 すでに獲得しながら忘れていた知識を想い起すこと(アナムネーシス) にほかならないのである」 (プラトン、『メノン』、藤沢令夫訳、岩波文庫、1994年、145頁)

生得観念説を参照。(04/20/99)


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Fri Jan 28 05:15:26 JST 2000