(びーちゃー Beecher, Henry)
1966年、当時ハーバード大学の医学部教授だったビーチャは、 「臨床研究と倫理(Ethics and clinical research)」 という論文を『ニューイングランド医学誌』で公表し、 人体実験の非倫理性を具体例を挙げて痛烈に批判した。 この論文は学界だけではなく、一般市民にも大きな注目を浴び、 「研究者(と医者)は信用ならん」という世論を作りだすのに大きく貢献した。
ところで、彼はこの論文の結論において、 インフォームド・コンセントの原則と責任ある研究態度の重要性を強調しており、 とくに後者の「有徳な研究者」という考えは、 彼が従来の「医の倫理」を考えており、 現在の倫理原則を重要視する生命倫理学を予想していなかったことをうかがわせる。
より詳しくはここを見よ。