製品安全データシート

MSDS No. JW326155 作成日:2005/04/19

1. 製品及び会社情報

製品名 : 1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-ヘプタデカフルオロ-1-オクタンスルホン酸リチウム
会社名 : 和光純薬工業株式会社
住所 : 大阪市中央区道修町三丁目1番2号
担当部門 : 試薬営業本部  営業企画課
電話番号 : 06-6203-3741(代表)
FAX番号 : 06-6201-5964
製品コード : 320-61552, 322-61551
緊急連絡先 : 試薬本部西日本営業部 電話 06-6203-3741(代表)
試薬本部東日本営業部 電話 03-3270-8571(代表)
整理番号(MSDS No.) : JW326155


2. 組成、成分情報

化学名 : 1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-ヘプタデカフルオロ-1-オクタンスルホン酸リチウム
含有量 : 単一製品
化学特性(化学式) : C8F17SO3Li
分子量 : 506.06
官報公示整理番号 : 
(化審法・安衛法)
2-2810
CAS No. : 29457-72-5
危険有害成分 : 1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-ヘプタデカフルオロ-1-オクタンスルホン酸リチウム


3. 危険有害性の要約

最重要危険有害性 : 有害性
  有害性 : 飲み下すと強い毒性がある。 吸入すると有害である。
  環境影響 : 蓄積性はあると考えられる。
  物理的及び化学的危険性 : 通常の取扱いでは危険性は低い。
分類の名称 : 分類基準に該当しない


4. 応急措置

吸入した場合 : 新鮮な空気の場所に移動させ安静にし、直ちに医師の手当を受ける。必要に応じて、人口呼吸や酸素吸入を行う。
皮膚に付着した場合 : 汚染された衣類、靴などを速やかに脱ぎ捨てる。必要であれば切断する。製品に触れた部分を水または微温湯を流しながら洗浄する。石鹸を使ってよく洗い落とす。外観に変化がみられたり、痛みが続く場合は直ちに医療処置を受ける手配をする。
目に入った場合 : 清浄な水で最低15分以上洗眼したのち、直ちに眼科医の手当てを受ける。洗眼の際、まぶたを指でよく開いて、眼球、まぶたのすみずみまで水がいきわたるように洗浄する。
飲み込んだ場合 : 吐き出させる。口をすすぎ、大量の水で薄める。意識のない場合は何も与えない。直ちに医師の手当を受ける。


5. 火災時の措置

消火剤 : 水、粉末、二酸化炭素、泡、乾燥砂
火災時の特定危険有害性 : 火災時に刺激性もしくは有毒なヒューム(またはガス)が発生するため、消火の際には煙を吸い込まないように適切な保護具を着用する。
特定の消火方法 : 火元への燃焼源を断ち、適切な消火剤を使用して消火する。消火活動は、可能な限り風上から行う。消火のための放水等により、環境に影響を及ぼす物質が流出しないよう適切な処置をする。
消火を行う者の保護 : 消火作業の際は、必ず保護具を着用する。可能な限り消火活動は風上から行い、有害なガスの吸入を避ける。状況に応じて呼吸保護具を着用する。


6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項 : 屋内の場合、処理が終わるまで十分に換気を行う。漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立ち入りを禁止する。作業の際には適切な保護具を着用し、飛沫等が皮膚に付着したり、粉塵を吸入しないようにする。風上から作業して、風下の人を退避させる。
環境に対する注意事項 : 漏出した製品が河川等に排出され、環境への影響を起こさないように注意する。汚染された排水が適切に処理されずに環境へ排出しないように注意する。
除去方法 : 飛散したものを掃き集めて、密閉できる空容器に回収する。こぼした場所は大量の水で洗い流す。


7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い
    技術的対策 : 強酸化剤との接触を避ける。
    注意事項 : 容器を転倒させ落下させ衝撃を与え又は引きずる等の粗暴な扱いをしない。
漏れ、溢れ、飛散などしないようにし、みだりに粉塵を発生させない。
使用後は容器を密閉する。
取扱い後は、手、顔等をよく洗い、うがいをする。
指定された場所以外では飲食、喫煙をしてはならない。
休憩場所では手袋その他汚染した保護具を持ち込んではならない。
取扱い場所には関係者以外の立ち入りを禁止する
    安全取扱い注意事項 : 取り扱い時には保護眼鏡、保護手袋、保護マスクを着用する。
屋内作業場における取扱い場所では、局所排気装置を使用する。
吸湿しやすいので、使用後直ぐに封もしくは栓をする。
保管
    適切な保管条件 : 直射日光を避け、換気のよいなるべく涼しい場所に密閉して保管する。
吸湿性がある固体なので、屋外放置は避け、防湿に留意する。
    安全な容器包装材料 : ガラス


8. 暴露防止措置

設備対策 : 粉塵が発生する場合は、発生源を密閉し、局所排気装置を設置する。
取扱い場所の近くに、目の洗浄および身体洗浄のための設備を設置し、その場所を表示する。
管理濃度 作業環境評価基準 : 設定されていない
許容濃度
    OSHA PEL : TWA 2.5mg/m3; (8hr)
    ACGIH TLV(s) : TWA 2.5mg/m3
    日本産業衛生学会 : 設定されていない
保護具
    呼吸器の保護具 : 防塵マスク
    手の保護具 : 保護手袋
    目の保護具 : 側板付き保護眼鏡(必要によりゴーグル型)
    皮膚及び身体の保護具 : 長袖作業衣


9. 物理的及び化学的性質

形状 : 粉末又は結晶性粉末
色 : 白色〜淡黄色
臭い : わずかに特異臭
pH : 4.0〜7.0
沸点 : データなし
融点 : 306℃
引火点 : データなし
発火点 : データなし
分解温度 : >360℃
爆発限界 : データなし
蒸気圧 : データなし
比重 : データなし
溶解性
    溶媒に対する溶解性 : 水に溶ける。メタノールに極めて溶けやすい。トルエンにはわずかに溶ける。
オクタノール/水分配係数 log Po/w : データなし


10. 安定性及び反応性

安定性 : データなし
反応性 : データなし
避けるべき条件 : 日光、熱、強酸化剤、湿気
避けるべき材料 : 酸類
危険有害な分解生成物 : 一酸化炭素、硫黄酸化物、ハロゲン化物


11. 有害性情報

急性毒性 : 経口 ラット LD50: 154mg/kg (RTECS)
吸入 ラット LC50: 210mg/kg (RTECS)
局所効果 : データなし
変異原性 : データなし
発がん性 : データなし


12. 環境影響情報

残留性/分解性 : データなし
生体蓄積性 : 生態蓄積性だと考えられる。
生態毒性
    魚毒性 : データなし


13. 廃棄上の注意

可燃性溶剤と共に、アフターバーナー及びスクラバーを具備した焼却炉で焼却する。 


14. 輸送上の注意

国連分類 : クラス 6.1 (毒物 P.G. 3)
国連番号 : 2811 Toxic Solid Organic N.O.S
注意事項 : 輸送前に容器の破損、腐しょく、漏れ等がないことを確認する。
転倒、落下、破損がないように積み込み、荷くずれの防止を確実に行う。
直射日光を避ける。


15. 適用法令

消防法 : 非該当
毒物及び劇物取締法 : 非該当
労働安全衛生法 : 非該当
化審法 : 第二種監視化学物質 No.683
船舶安全法 (危規則) : その他の毒物類
航空法 : 毒物
化学物質管理促進法(PRTR法) : 非該当


16. その他の情報

    引用文献 :
  1. 化審法化学物質  化学工業日報社(2002)
  2. 危険物船舶運送及び貯蔵規則並びに関係告示  成山堂書店(2004)
  3. IATA危険物規則書  38版  国際航空貨物輸送情報システム開発協会(JACIS)(2005)
  4. Registry of Toxic Effects of Chemical Substances NIOSH  CD-ROM(2005)

 

  本データシートは試薬に関する一般的な取扱いを主に記載しており、試薬以外としての取扱い及び大量取扱いに関しては考慮されていない場合があります。また、現在での最新の情報を記載しておりますが、すべての情報を網羅しているものではありません。
新たな情報を入手した場合には追加又は訂正されることがあります。
記載されている値は安全な取扱いを確保するための参考情報であり、いかなる保証をなすものではありません。
特殊条件下で使用するときは、その場の使用環境に応じて安全対策を実施してください。