日本渡航医学会・認定医療職制度規則

                                  2007年7月
                                  2008年9月改訂
                                  2009年3月改訂
                                  2011年2月改訂
2018年8月改訂
2019年7月改訂

第1章.本制度の目的

近年になり日本国内ではトラベルメデイスンへの関心が高まっているが、その専門的知識を有する医療職が少ないのが現状である。そこで本制度は、医療職にトラベルメデイスンの基礎的知識を提供し、その知識が一定レベルに達した者を日本渡航医学会が認定することを目的とする。なお、本制度は日本渡航医学会が将来予定する専門医療職制度の前段階となるものである。

第2章.本制度の運営

本制度の運営は日本渡航医学会・医療職認定制度委員会が行う。

第3章.認定の対象となる医療職

本学会会員の医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、薬剤師、臨床検査技師とする。

第4章.認定の方法

1.認定試験受験資格
  認定試験受験に必要な条件は下記(1)と(2)を満たす者とする。
  (1)受験日までに満1年以上の会員歴があること
  (2)下記のいずれかに該当する者
  A. 学会が主催する研修会を3年以内に修了した者
  B. International Society of Travel Medicine の認定資格(CTHTM)を取得している者

2.認定試験の受験
  受験資格を取得した者は、学会が行う認定試験を受験する。

3.認定の申請
  認定試験に合格した者は、認定料(1万円)を納入し、認定申請を行う。

4.証明書の交付
  理事長名で「日本渡航医学会・認定医療職」の証明書を交付する。
  認定者は本人の希望で、本学会ホームページの認定医療職リストに名前
  を掲載することができる。

5.認定の更新
  認定期間は3年間とする。これを更新するためには学会員であること、
  所定の更新単位を取得していることが必要になる。

第5章.研修会

・研修会は、海外渡航者の医療に必要な知識を提供することを目的とする。
・医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、薬剤師、臨床検査技師を対象とする。
 ただし、医療職以外の職種が受講を希望する場合は、それを許可する。
・本学会が主催する研修会を年に1〜2回開催する。これを受講すれば、
 認定試験受験資格を取得することができる。
 ・本学会が主催する研修会では、参加者から受講料(1万円)を徴収する。
 ・研修会の講師には規定の謝金を支払う。

第6章.認定試験

・認定試験は、海外渡航者の医療に必要な知識が一定レベルに達していることの
 判定を目的とする。
・対象者は、本学会の会員である医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師
 薬剤師、臨床検査技師のうちで、受験資格を有する者とする。
 ・認定試験は年に1回実施する。
・試験問題の作成、合否の判定は医療職認定制度委員会において行う。
・認定試験の受験者は、受験申込証に所定の事項を記入の上、受験料(1万円)を納入する。

第7章.認定の更新

・認定の期間は認定証の発行より3年間とする。
・認定の更新にあたっては、下記の項目を満たした上で更新料(1万円)を納入する。
 1.更新時に学会員であること
 2.更新の単位(3年間で10単位)を取得していること
   学術集会への参加:4単位
   学術集会で筆頭演者としての発表:2単位
   日本渡航医学会会誌への論文(筆頭著者のみ):3単位
   医療職認定制度委員会が指定する研修会への参加:1単位以上

第8章.補則

・この規則は医療職認定制度委員会の議決を経ないと変更することができない。
 変更内容は理事会に報告する。
・この規則の施行に必要な細則は、別に定める。

付記)
1.専門医療職制度については、引き続き医療職認定制度委員会で検討する。
2.認定対象となる医療職の範囲拡大については、引き続き医療職認定制度委員会で検討する。
3.更新の単位取得に該当する指定研修会と取得単位数については、医療職認定制度委員会で決定する。