医学教育白書は、日本医学教育学会が4年に一度、わが国の医学教育に関する内容を中心に体系的にとりまとめたものである。今回は、2009年度から新しく学会内に設置された情報基盤開発委員会が編集にあたり、恒例の内容に加え、医学教育分野における新しい内容も精力的に取り込んだものとなった。
第1部「現状と振り返り」は、それぞれの分野で日本の第一人者に記載いただいた。いずれも比較的簡素にまとまっており、日本の現状を概括しやすい作りになっている。第2部には「医学教育における新たな展開」という項目を設け、新進気鋭の執筆者が医学教育領域の今後を占う上で参考になりそうな新たな概念、取り組みに関しての論文を記載している。第3部「日本医学教育学会の活動」については、各種委員会、毎年夏に開催される大会の内容に関して簡単に報告している。
医学教育、医療者教育に携わる皆さまには、是非手にとってご覧になっていただきたい一冊としてお薦めしたい。
平成22年7月30日
日本医学教育学会情報基盤開発委員会