意識障害では、その程度、および経時的変化を客観的に評価することが重要であり、病状を誰でも把握できる指標が必要。
JCSは頭部外傷や脳血管障害(クモ膜下出血)の急性期の脳ヘルニアの進行を評価することを目的にしている。
「JCS 100」のように表現する。
意識障害では、その程度、および経時的変化を客観的に評価することが重要であり、病状を誰でも把握できる指標が必要。
GCSは外傷性脳障害による意識障害を評価することを目的にしている。外傷性脳障害、クモ膜下出血、細菌性髄膜炎、蘇生後脳症などの疾患症例の予後推定に有用。
Japan Coma Scale (JCS)
I. 刺激しないでも覚醒している状態
0. 意識清明
1. 見当識は保たれているが意識清明ではない
2. 見当識障害がある
3. 自分の名前・生年月日が言えない
II. 刺激すると覚醒する状態
10. 普通の呼びかけで容易に開眼する
20. 大きな声または身体を揺さぶることにより開眼する
30. 痛み刺激を加えつつ、呼びかけを続けると辛うじて開眼する
III. 刺激をしても覚醒しない状態
100. 痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする
200. 痛み刺激で少し手足を動かしたり顔をしかめる
300. 痛み刺激に全く反応しない
注 R:Restlessness(不隠)、I:Incontinence(失禁)、A:Apallic state(失外套症候群)またはAkinetic mutism(無言無動) これらの状態があれば、数字の後に-Rや-Iや-Aを追記する。
注 IIの状態と熟睡している意識清明との鑑別は、刺激で覚醒した後、15秒観察する。IIならば、15秒以内に閉眼(意識レベルが下がる)する。
Glasgow Coma Scale (GCS)
開眼(eye opening,E)
4. 自発的に開眼
3. 呼びかけにより開眼
2. 痛み刺激により開眼
1. 痛み刺激により開眼なし
最良言語反応(best verbal response、V)
5. 見当識あり
4. 混乱した会話(見当識障害あり)
3. 不適当な発語(単語)
2. 理解不明の音声(アーアーウーウー)
1. 発語みられず
T. Tracheotomy(気管切開)
A. Aphasia(失語症)
最良運動反応(best motor response、M)
6. 命令に応じて四肢を動かす
5. 痛み刺激に対し、手で払いのける
4. 痛み刺激に対し、四肢を引っ込める(逃避)
3. 痛み刺激に対して異常な屈曲運動(除皮質硬直)
2. 痛み刺激に対して異常な伸展運動(除脳硬直)
1. 運動みられず
注 R:Restlessness(不隠)、I:Incontinence(失禁)、A:Apallic state(失外套症候群)またはAkinetic mutism(無言無動) これらの状態があれば、数字の後に-Rや-Iや-Aを追記する。
注 IIの状態と熟睡している意識清明との鑑別は、刺激で覚醒した後、15秒観察する。IIならば、15秒以内に閉眼(意識レベルが下がる)する。