自発的眼球運動
下記に示すように様々な自発的眼球運動を認めるが、病変特異的な徴候は Ocular bobbing のみである。他の自発的眼球運動は、他の神経学的所見と合わせ病変部を推測する。
自発的眼球運動
Ocular bobbing:両眼が急速間歇的に下転し,ゆっくり正中に戻る眼球運動 橋病変(血管障害等)
Ocular dipping (inverse ocular bobing):両眼がゆっくり下転し,急速間歇的に正中に戻る眼球運動 低酸素症や虚血性疾患、代謝性疾患
Reverse ocular bobing:両眼が急速間歇的に上転し,ゆっくり正中に戻る眼球運動 代謝性疾患
Reverse ocular dipping (converse bobing):両眼がゆっくり上転し,急速間歇的に正中に戻る眼球運動 病変は? 橋梗塞やAIDSでみられる
Ping-pong gaze (≈roving eye movement):数秒周期の左右への両眼の規則的な共同運動 両側大脳半球病変や神経毒など(脳幹は保持されている)
Periodic alternating gaze deviation:数分周期の左右への両眼の規則的な共同運動 肝性脳症
Vertical myoclonus:2~3Hzの垂直方向の振り子様振動 橋の血管障害
Monocular movements:微小で間欠的で急速な単眼性運動(水平・垂直・ ねじれ)
skew deviation:一側の眼球が下内方へ,他側が上外方へ偏倚 橋尾側から吻側の外側延髄