神経原線維変化



 神経細胞内に形成され、リン酸化タウ、リン酸化ニューロフィラメント、ユビキチンなどを構成成分とする。
 電子顕微鏡では、70-85nmの間隔でよじれた2本の線維で構成され、paired helical filaments (PHFs)と呼ばれる。
 タウがPHFsの主要な構成成分で、神経原線維変化を形成する病態には、キナーゼの活性亢進や脱リン酸化活性の低下、あるいは、その両者のバランスの崩れが関与。他に排除機能の低下やアセチル化、糖化、ユビキチン化、ニトロ化など多因子が係わっている。
 神経細胞の形によりその形態は修飾され、flame-shaped(上図→)あるいはglobose-shaped tangles(下図)と表現する。
 神経細胞が消失し、神経原線維変化のみが残存したものをghost tangles(上図○)と呼ぶ。
 上図(左上:HE、右上:Methenamin bodian、左下:Gallyas、右下:リン酸化タウ)
 

substantia nigra