神経系の色素沈着、裂隙、結晶

損傷を受けた未熟児中枢神経系は、血液脳関門が障害され、高レベルの間接ビリルビンが沈着し核黄疸を起こす。無酸素症や、敗血症、アシドーシスの脳障害を起こすとともに、ビリルビン自体も脳を損傷する。遊離(アルブミンに非結合)ビリルビンは、細胞膜中のリン脂質やガングリオシドに結合し、神経細胞の酸素消費や酸化的リン酸化を阻害する。形態学的には、視床下核、海馬、視床、淡蒼球(a)、脳神経核(b、動眼神経核)、小脳虫部や歯状核に明るい黄色調変化が見られる。剖検脳のホルマリン固定後に色素沈着が消失することがある。