災害時、ドライバーはどう生き残るか ―忘れない!東日本大震災が教えてくれたこと―

【制作意図】

斉藤プロダクションは、1982年より三十年にわたり交通安全教育ビデオ一筋に制作を続けてきました。東日本大震災の被害の大きさ、深さを知れば知るほど、「私たちも私たちにできることで何かしなければ」という思いに駆られました。大災害に遭遇した時にドライバーはどう行動すれば危険を回避できるのか、どうすれば大切な命を守ることができるのか。巨大地震発生の危険が高まっている今、この課題に取り組み、防災・交通安全教育に役立つDVDを作り、広く普及させることが私たちの使命だと考え制作にあたりました。

*主な内容*

地震、津波、火災などの大災害が起きた時、ドライバーはどんな事態に遭遇するのか。東日本大震災・被災地のドライバーの皆様のご協力をいただき撮影した貴重な証言に専門家の分析や意見、そして実験映像などを加え、災害時にドライバーがどう行動すればよいのかを分かりやすく描いています。

①地震の場合、ドライバーはどう行動すればいいか

●「道路が波のように揺れて、ハンドル操作は無理」3.11当日運転していたタクシー運転手の証言(岩手県大船渡市)
●地震時のドライバーの行動について石田敏郎教授(早稲田大学安全人間工学研究室)のアドバイス(急ブレーキ、急ハンドルを避け、左に寄せる。ラジオなどで情報を収集する)
●放置車両が道を塞ぎ、他の車が通行できない事態になったらどうするか。(車両の撤去は何人で可能かの実験・茨城県下館自動車学校において)

②津波の場合、ドライバーはどう行動すればいいか

●車を、家を津波が襲う恐怖の瞬間(岩手県宮古市)
●「渋滞で動けないところに津波が来て、のまれて亡くなった」被災地ドライバーの証言(宮城県石巻市)
●車の水没実験でわかったこと。シートベルトが外れない。窓が開かない。緊急脱出するには?相川潔氏(くるま総合研究会代表)が語る生き残るためのポイント

③火災の場合、ドライバーはどう行動すればいいか

●地震の後は火災が発生。空から見た大規模火災(宮城県気仙沼市)
●車両火災の実験で分かったこと。車は鉄の塊、だが一旦火がつくと…タイヤの破裂音でパニックにならずに落ち着いて対処する。

④緊急事態、人間の心理と行動はどうなるか

●迫る津波!逃げる人と車!必死の避難現場を捉えた衝撃映像が教えてくれたこと(岩手県陸前高田市)
●緊急時、人間の心理と行動にどんな変化が現れるか。大久保堯夫・日本大学名誉教授(労働生理学)のアドバイス

⑤普段からの心構えで大切なこと

岩手県・陸前高田自動車学校の指導員がアドバイス。緊急時マニュアル通りにはいかない。だからこそ避難訓練を繰り返しておくことが大事である。災害はいつ、どこで起こるかわからない。災害を来てほしくない災いとして考えるのではなく、生活の一部ととらえ、常に心の中で備えておく。防災用品の一例。私はこんな防災用品を車に積んでいる。緊急脱出用工具を常備しよう。

⑥生き残るために

生き残るためには、的確な状況判断と臨機応変な対応が求められる。災害時、ドライバーが生き残るかどうか。それは緊急事態の中で、何をよみ、どう行動するか、そして日頃からどう備えているかにかかっている。緊急事態だからこそ、「連携」と「協力」を!一人ひとりのかけがえのない命をみんなで支えあうことができるような社会を目指すこと。それが東日本大震災の尊い犠牲に学ぶことではないだろうか。


なお、本映像の販売価格等は下記リンク(企画・制作)のとおりですが、交通科学学会の会員等が交通科学学会経由で購入申込をされる場合は、各価格から20パーセント値引きした価格で購入できますので、購入希望者はご利用ください。

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