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家庭医療学研究会会報 第38

発行所 事務局(川崎医大総合臨床医学)
編集人 東町ファミリークリニック
発行日 1999.12.15.  武田 伸二

第14回家庭医療学研究会ワークショップ開催される

 今年の家庭医療学研究会は、昨年同様に東京の大手町にある三菱総合研究所ビルの部屋をお借りして、去る11月6日午後より7日午後まで開催されました。
 大会長は北海道大学医学部附属病院総合診療部の大滝純司先生で、「家庭医養成の現状と未来」をテーマにたくさんの参加者が集まりました。今年は登録数が140名を越えました。新しい顔ぶれがどんどん増えており、古くから研究会に参加されている方々は、大きなこの流れの変化に喜びと共にとまどいを感じておられるのではないでしょうか。
 参加者がこれだけ大所帯になってくると、奇麗で設備の素晴らしい会場ですが、ゆったりと座れる人数が約100名ですので、手狭な印象があります。また、休日のビル使用のため、入り口がわかりにくいと言う問題もありました。参加者の中からは、そろそろもっと広い会場を確保してはとの意見も聴かれました。
 会が大きくなり、嬉しい悲鳴ですが、世話人会でも会場に関しては真剣に取り組む時期に来ていると判断しているようです。家庭医療学研究会の研究の発表の場であり、総会が持たれ、親睦の場が提供されるこの秋の大会をどのように運営して行くのか、これからの課題です。

 昨年より会員には発表の詳録が事前に配られており、今年はさらに最終原稿が私たちの機関誌に載ると言うことですので、総会の発表の細かな内容については、割愛させていただきます。


プログラム

【11月6日】
  13:30〜14:50 開会セレモニー
  13:50〜14:50 講演発表(1)
  15:00〜15:20 基調講演 北大総合診療部 大滝純司氏
「家庭医養成と卒後研修〜特に必修科の影響について」
  15:20〜16:50 ワークショップ
「家庭医養成のための卒後研修〜何を必修にすべきか」
  17:00〜17:30 総会
  17:30〜18:30 ワーキンググループ報告
  19:00〜 懇親会

【11月7日】
  9:00〜10:35 講演発表(2)(3)
  10:40〜12:00 ポスターセッション
  13:00〜14:30 特別講演 Univ. of Michigan Prof. Thomasa L. Schwenk
「Family Medicine As An Academic Dischipline: The
Educational and Scholarly Contributions of Family
Physicians」
  14:30〜14:45 閉会セレモニー

 大会長の基調講演は、大滝氏がこれまで取り組んでこられ、また転換期を迎えて動きのある「家庭医養成と卒後研修」について考えを述べられ、引き続いて秋の大会では初めての試みであるワークショップ形式で、グループに分かれてこの問題について話し合いの時を持ちました。グループの中で活発な討論がなされ、現在の卒後研修の改善点や、実現できそうな建設的な意見が沢山発表されました。
 また家庭医療学研究会で進めている「外来におけるEBMの実践」「外来診療教育」「在宅診療」の3つのワーキンググループの中間報告の発表がありました。どれも私たちの診療にとって興味深く必要性の高い内容で、来年に最終的な報告がされる予定です。確立された方法論のない分野なので一石が投じられ、これがきっかけとなってより良いものができるように発展して行けばと思います。
 一日目の最後は例によって懇親会で終わりました。会場は1階2階に分かれ、合わせると昨年よりも大きなスペースでしたが、参加者が予想以上に多く、恒例となっている自己紹介などの時間が持てませんでした。でも雰囲気は例年通り和気あいあいとしたもので、新しく参加された方、古くからの先生方とのゆったりとした交流の時間が持てました。
 二日目の昼前の時間に初めての試みとしてポスターセッションがもたれた。参加人数と共に発表数も増え、時間内に消化しきずそのために発表の機会が失われないようにと考えられた試みでした。会議室の外に設けられたボードに一般演題、研修プログラムの紹介あわせて19のポスターが掲げられ、ポスターの前では活発な討論がなされました。
 二日目の午後の最後には、ミシガン大学の家庭医療学の教授で来日されている Prof. Thomas L. Schwenk が「Family Medicine As An Academic Discipline」と題して、家庭医療学がどうあるべきか、他の専門医療とどう違うかを熱心に語りかけ、私たちの家庭医療に対する思いはさらに熱くなりました。
 今回の大会で嬉しいことがもうひとつありました。それは二日目の昼食の時間に、家庭医療学研究会の学生部会の集まりが持たれたことです。学生たちの間に家庭医療に関心を寄せる人達が増え、このような企画が自分たちの内から生み出されてきたのは頼もしい限りです。秋のこの大会に、例年になく学生たちの数が多かったのもこのような動きがあったからでしょう。この動きを温かい目で見守り、支え育てて行きたく思います。



第8回「春のワークショップ」のご案内

家庭医療学研究会では毎年3月に、家庭医の生涯教育を目的としたワークショップを開催しています。このワークショップでは、日常診療の中で日頃必要とする知識や技術を診療に生かせる形でリフレッシュできるよう企画しています。「もう少し理解が深ければ」「何か”こつ”がつかめたら」、などと思ったりしたことはありませんか? そのままになってしまった疑問やこだわりを取り上げて、講師の先生を囲んで家庭的な雰囲気の中でワイワイと学びたいと思います。 詳細は下記のとおりです。
1月に詳しいご案内を差し上げ、受付を開始いたします。是非とも御予定に入れてください。

: 2000年3月18日,19日
場 所 : 名古屋;邦和セミナープラザにて
テーマ :
ストレス関連性疾患に対する自律訓練法の実際
1)基礎編 : リラックス法としての自律訓練法の紹介
2)応用編 : 自律訓練法の臨床的効果
3)実践編 : 自律訓練法の体験ワークショップ
   北守 茂氏(北海道大学医学部総合診療部)
不慮の事故防止へのアプローチ - 小児における取り組み
子どもの病気を診る(入門編)
   山中 龍宏氏(緑園こどもクリニック)
めまいの救急処置−良性発作性頭位めまいの理学療法−
   木村真司氏(茅ヶ崎徳洲会病院)
詳しい内容に関しては、別紙をご覧下さい。
また、家庭医療学研究会のホームページ(http://www.kawasaki-m.ac.jp/family/)に載せていますので、覗いてみてください。



当研究会メーリングリスト開設のお知らせ

平成10年11月15日の総会で会員から要望のありましたメーリングリストを開設しました。
メーリングリストへの参加資格 家庭医療学研究会会員に限る。
メーリングリストの目的 メーリングリストは、加入者でディスカッショングループを作り、あるテーマについて議論したり、最新情報を提供したりするためのものです。家庭医療学の発展のために利用していただけたら幸いです。
禁止事項は、個人的な情報をこのリストの中に流さないようにして欲しいことと、ごくプライベートなやりとりを載せないで頂きたいことです。
 入会希望の方は、当研究会のホームページを見て入会手続きを取って下さい。

    以下省略
    こちらをご参照下さい




家庭医療学研究会世話人会議事録 (11/6/99)

出 席 者 : 津田、伴、小泉、前沢、大滝、武田、内山、木戸、山本、葛西、新津、竹中、豊島
特別参加 : 前野、大西
  (敬称略)

1) 事務局報告
会 員 数 : 235人(1999年9月30日現在)
会計報告 : 残金5,023,463円(1998年度:1998.10.1〜1999.9.30)

2) 会計報告
  • 第13回家庭医療学研究会 − 前回世話人会で承認済み
  • 第7回春のワークショップ − 前回世話人会で承認済み
  • 第11回夏期セミナー
    ・ 2年連続赤字となり、個人的寄付により補填。今後は赤字は家庭医療学研究会の財源から 埋めることで同意
    ・ 準備金として10万円をセミナー主催者に渡し、補助金として使ってもらう。余った分は返却
      (例えば、学生会費の補助、会場を借りる費用など)

3) 人事
  • 事務局長代行は竹中裕昭氏(川崎医大総合臨床医学)が務めていたが、今回より豊島元氏(川崎医大総合臨床医学)が事務局長として就任することが承認された。
  • 飯島克巳先生から出されていた世話人辞退願いが受理された。
  • 現在当研究会が大きくなっていることもあり、世話人を増やす方向で進めることが決定された。
    ・ 候補 : 久瀬村 山田隆司氏、自治医科大学 梶井英治氏、聖マリアンナ医大 亀谷学氏

4) 学会誌編集
  • 研究会入会時に渡す学会誌の最新号(第6巻1号)の残部が少ないので増刷するか。→ 見積を取って増刷するかどうかを決定する
  • 現在原著としての投稿論文が少ない
    ・ 研究会での報告をできるだけ投稿してもらう
    ・ 最終抄録・講演をまとめる(来年3月)
    ・ 総会でも原著の投稿を促す

5) 次年度および次々年度計画
  • 第8回春のワークショップ : 武田氏
    2000年3月18日・19日 於名古屋邦和セミナープラザ
    宿泊40名 会場50名

    テーマ : (1)リラクゼーション
      (2)小児の事故、見逃してはならない子供の病気
  • 第12回夏期セミナー : 前野哲博氏(筑波メディカルセンター)が担当
    2000年8月4日〜6日 筑波で開催
  • 第15回研究会 : 大会長 山本和利氏(札幌医大)
    2000年11月11日・12日 於東京
    *開業医に興味をもってもらえるトピックスを入れて欲しいという意見があった。
  • 第16回研究会 : 大会長 木戸友幸氏(木戸医院)
◇今回参加者のアンケートをとるが、今後参加者が増える可能性があり、来年から研究会の会場(現在定員100名)を変えることも考慮。

6) 優秀論文賞
世話人からの投票(1人2票)の結果、川崎医科大学 中泉氏らが6票で最高得票であった。
上記論文を最優秀論文賞として表彰することになった。
賞状(共同著者にも1枚ずつ)+副賞5万円

7) ワーキンググループの作業進捗状況について
総会で各グループが発表

8) 事務局から (津田氏から)
  • 以前世話人会でアルバイトの雇用の承認を得たが、仕事内容が不規則であることなどから確保が困難であった。そこで、川崎医大総合臨床医学教室の研究補助員に家庭医療学研究会事務局員として事務局の仕事を手伝ってもらう。
  • 事務局員には毎月1万円を謝礼として渡すことになった。
  • 会員数の増加などに伴い、事務局の仕事が増加してきているため、事務局の仕事内容を改めて各世話人に配布。
  • 今後事務局の仕事の内容、各大会責任者の役割内容、これまでの大会の運営手順の資料を次回(将来)の大会責任者へ渡す。

9) JIMへの「家庭医療」連載について
後日津田氏から案を世話人へ送付する。

10) 家庭医療学研究会編集の単行本について
内山氏から提出された基本案が承認された。
プリメド社から発行予定。
世話人で意見があればメールで内山氏に連絡する。

11) その他
  • 家庭医療学研究会のメーリングリストについて
    TFCのメーリングリストとの重複が大きい→今後の検討課題とした。
  • 伴氏から 家庭医療学研究会の案内パンフレットの利用を提案され、承認された。
  • 葛西氏から BMJから来日していることを説明
  • 大西氏から 学生部会の発足について説明

12) 次回世話人会
会が大きくなってきたので十分な時間をとって話し合うことが必要になってきた。(津田氏)



♪♪♪ お知らせ ♪♪♪

<<会費納入のお願い>>

会員の皆様の中で会費の納入をお忘れになっていらっしゃる方はいませんか。
ご確認の上、未納入の方は同封の振込用紙を利用して早急に納入をお願い致します。
2年間滞納されますと、自動的に退会扱いとなりますのでご注意ください。
ご自分の納入状況を確認したい場合は、事務局までお問い合わせください。

<<入会手続きについて>>

当研究会では会員を募集中です。学生会員も大歓迎です。
入会手続きについては、事務局までお問い合わせください。
会誌にも手続き用紙が入っています。

<<「家庭医療」誌編集委員会より>>

「家庭医療」誌への投稿が少なく、発行に至りません。
みんなで良い機関誌を作って行きたく思いますので、研究などふるってご投稿ください。
投稿の規定については会誌「家庭医療」の2巻1号81頁を御参照ください。

<<会報への投稿のお願い>>

会報への投稿をお願い致します。家庭医療学に関する様々な情報をお待ちしています。
宛先は事務局あるいは担当武田まで

● 事 務 局 : 〒701-0192 岡山県倉敷市松島577
川崎医科大学総合臨床医学教室内 家庭医療学研究会事務局
TEL ; 086-462-1111(3707) FAX ; 086-464-0261
Email ; jafm@med.kawasaki-m.ac.jp
ホームページ : http://www.kawasaki-m.ac.jp/family  (注)現在とは異なります
● 広報(武田) : 〒168-0015 岩見沢市東町1条8丁目932-74
東町ファミリークリニック
TEL ; 0126-24-5771 FAX ; 0126-24-3835
Email ; VZE03666@niftyserve.or.jp  (注)現在とは異なります

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