厚生労働省 地域におけるかかりつけ医等を中心とした心不全の診療提供体制構築のための研究

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研究成果

  • 2022.3.31
    研究班の論文が International Heart Journal に掲載されました。
    Research Team for the Provision of Heart Failure Care Centered on General Practitioners in the Community. Quality Indicators in Patient Referral Documents for Heart Failure in Japan.
    Kinugasa Y, Saitoh M, Ikegame T, Ikarashi A, Kadota K, Kamiya K, Kohsaka S, Mizuno A, Miyajima I, Nakane E, Nei A, Shibata T, Yokoyama H, Yumikura S, Yumino D, Watanabe N, Isobe M; Research Team for the Provision of Heart Failure Care Centered on General Practitioners in the Community.
    Int Heart J. 2022 Mar 15. doi: 10.1536/ihj.21-617. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35296618/

論文の日本語抄録

本研究では、心不全患者における診療情報提供書の質指標について検討した。
一般開業医が病院循環器医に診療情報提供書に記載してほしい情報および病院循環器医が実際に診療情報提供書に記載している情報を明らかにするために,全国規模のアンケート調査を実施した。各項目について診療情報提供書へ記載を希望する一般開業医の割合を偏差値化し、偏差値50以上の項目を質指標とした。質指標評価に基づき、病院循環器医が提供する診療情報提供書の品質を評価した。
病院循環器医から281件、一般開業医から145件の回答があった。質指標として以下が挙げられた。
1)心不全の原因,2)BNPまたはNT-proBNP,3)左室駆出率または心エコー,4)体重,5)患者および家族への心不全教育の内容,6)身体機能,7)日常生活機能.
7項目すべてを診療情報提供書に含めている病院循環器医は21.7%にすぎなかった.心不全を専門とする病院循環器医と常勤の循環器医の多い施設は、それぞれ独立して 7 つの項目すべてを 診療情報提供書に含んでいた。
心不全の診療情報提供書の質は医師によって異なる