研究成果
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- 2021.6.14
- 研究班の論文が Circulation Journal に掲載されました。
- Differences in Priorities for Heart Failure Management between Cardiologists and General Practitioners in Japan
Yoshiharu Kinugasa, MD, PhD, Masakazu Saitoh, PhD, Toshimi Ikegame, Aoi Ikarashi, Kazushige Kadota, MD, PhD, Kentaro Kamiya, PhD, Shun Kohsaka, MD, PhD, Atsushi Mizuno, MD, PhD, Isao Miyajima, Eisaku Nakane, MD, PhD, Azusa Nei, Tatsuhiro Shibata, MD, PhD, Hiroyuki Yokoyama, MD, PhD, Sei Yumikura, MD, PhD, Dai Yumino,MD, PhD, Noboru Watanabe, MD, PhD and Mitsuaki Isobe, MD, PhD; On behalf of the Research Team for the Provision of Heart Failure Care Centered on General Practitioners in the Community
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-21-0335/_pdf/-char/en
論文の日本語抄録
背景
本研究の目的は,心不全(HF)における地域連携の現状と課題を,全国アンケート調査により明らかにすることである。
方法と結果
病院の循環器内科医とかかりつけ医を対象に,Webアンケートを用いて,心不全における地域連携の質を評価するための調査を行った。47都道府県のうち46都道府県から回答を得た。内訳は、病院の循環器内科医が281名、かかりつけ医が145名であった。調査により地域連携に関する以下のような特徴や課題が明らかとなりました。1)病院の循環器内科医は、心不全の入院や死亡を予防するための医療介入を優先し、かかりつけ医は、患者やその家族の日常生活をサポートすることを優先している。(2)病院の循環器内科医は、かかりつけ医のニーズを満たす情報を提供しておらず、また、地域において心不全患者の情報を共有できるシステムを持っている地域は少ない。(3)在宅医療への移行において、病院と地域のスタッフが直接コミュニケーションをとる機会が少なく、相談体制も整っていない。
結論
今回の研究では、日本における心不全の地域連携の実情と課題、特に病院の循環器内科医とかかりつけ医との間での心不全管理の優先順位の違いが明らかになった。今回のデータは、心不全管理における地域連携の今後の方向性と推進に貢献するものである。
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- アンケート結果(日本語版)
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「心不全の地域連携:実態と課題 今後の在り方」についてのアンケート結果とその考察
2021.7.28 PDF:1.2MB -
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著作権は、循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業
「地域におけるかかりつけ医等を中心とした心不全の診療提供体制構築のための研究」班が保有しております。
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