研究成果
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- 2020.06.16
- 研究班の論文が雑誌 心臓に掲載されました。
- 水野篤、伊東紀揮、齋藤慶子、根井あずさ、関下禅美、根田一成、服部絵美、堀部秀夫、池亀俊美、渡辺徳、齊藤正和、磯部光章. 心不全における、かかりつけ医と多職種連携・協働における要点の探索-退院支援テンプレートの解析から見えてきたもの-. 心臓 2020; 52 (6): 594-606.
本論文は平成 30 年度厚生労働科学研究磯部班「地域におけるかかりつけ医等を中心とした心不全の診療提供体制構築のための研究」(H30-循環器等-一般-002)(研究代表者:磯部光章)における多職種連携ワーキンググループで実際にどのような多職種連携を実践することが必要かということを議論したことを研究成果として残したものです。
主たる研究内容としては、研究班内における4病院の退院支援テンプレート項目および東京都退院支援マニュアルを参考に、実際に退院支援が必要なスクリーニング項目の抽出と構造化を実践しています。構造化の例は本文を参考していただくとして、最終的により簡便な患者評価アルゴリズムを作成しています。
・一人での生活能力
・家族の介護力
の大きな枠組みで考えて、社会資源の介入と疾病管理の比重が変わることで、連携する多職種の業種の種類、程度が変わるということを図示化しています。枠組みに関して、色々議論はありましたが、もし非循環器内科医としてかかりつけ医の先生が心不全を診療する際に最低限確認しておくイメージの一案として理解していただけたらと思います。多くの実地医家の先生方は既に実践されている内容かと思いますが、非常に多く目の前にいらっしゃる心不全患者さんにもれなく質の高い管理を実行するためには多職種の方々にうまく介入していただくのが重要であり、このような非常に基本的な点を押さえておくことが重要だと考えております。