厚生労働省 地域におけるかかりつけ医等を中心とした心不全の診療提供体制構築のための研究

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  • 2020.06.26
    研究班のメンバーの論文が雑誌 Circulation Journal に掲載されました。
    Saitoh M, Saji M, Kozono-Ikeya A, Arimitsu T, Sakuyama A, Ueki H, Nagayama M, and Isobe M. Hospital-Acquired Functional Decline and Clinical Outcomes in Older Patients Undergoing Transcatheter Aortic Valve Implantation. Cir J 2020; May 26. doi: 10.1253/circj. CJ-19-1037. Online ahead of print.

本論文では、大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療により生じる入院中の身体機能の低下の発生頻度の調査、そして、入院中に生じた身体機能低下と退院後の生存率との関連性を調査したものです。

本研究の結果、大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療後に標準的なリハビリテーションを実施しているにも関わらず、身体機能が低下してしまう方が24%に及ぶことが明らかとなりました。さらに、この入院中の身体機能の低下は、退院後の生存率低下とも関連することが示されました。これらのことから、カテーテルによる大動脈弁狭窄症に対する治療後の方に対する、(1)定期的な身体機能の評価の重要性、(2)新たなリハビリテーションプログラムの作成の必要性に加えて、(3)入院中に身体機能が低下した方では、退院後の継続的なリハビリテーションおよび疾病管理の必要ではないかと考えています。