検 査 Inspention
胆膵内視鏡
内視鏡的逆行性胆管・膵管造影検査(ERCP)、管腔内超音波(IDUS)
内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)は十二指腸内視鏡(側視鏡)と細い造影カテーテルを使って胆管や膵管に造影剤を注入し、膵臓や胆道系の疾患について詳しく調べる検査です。結石を除去したり、腫瘍の精査を行ったりします。悪性腫瘍が疑われる場合には、胆汁や膵液を採取したりブラシで胆管や膵管を擦過したりして、細胞検査を行います。生検鉗子で組織片を採取し、組織検査を行うこともあります。
当院では、そのほかに管腔内超音波検査(IDUS)、胆道鏡や膵管鏡も積極的に用いて、診断向上に努めております。IDUSは胆管内や膵管内に専用の超音波プローベを挿入し、病変の良悪性を判断したり、悪性の場合は病変部の進展や浸潤を評価したりする一助となります。胆道鏡や膵管鏡は、非常に小さな内視鏡を胆管や膵管の中に直接入れることで、病変の評価や結石の治療に役立つことがあります。
また、近年では胃全摘術後等の術後再建腸管の患者さんに対してバルーンアシスト内視鏡を用いた特殊なERCPも積極的に行っております。
EUS
当院では、内視鏡検査と超音波検査を合わせた超音波内視鏡検査(EUS)により各種腫瘍の診断を行っています。最近は、EUSで得られた画像所見から診断するだけではなく、観察中に病変の一部を採取したり、治療したりする Interventional EUSを積極的に行っています。
超音波内視鏡はラジアル型、コンベックス型超音波内視鏡と細径超音波プローブを備えています。検査中は鎮静剤などを使用して内視鏡を楽に受けていただくように工夫しております。
胆膵内視鏡検査を受けられる方へ
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検査前日
- 1検査前日の午後9時以降は、何も食べないで下さい。水やお茶は飲んで良いです。
- 2内服薬は、医師の中止の指示がない限り、普段通りに服薬してください。
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検査当日
- 1起床後、何も食べないでください。検査3時間前から、水やお茶も飲まないでください。
- 2朝に血圧や心臓の薬を内服されている方は、午後6時までに少量の水で内服してください。
- 3朝は、血糖降下剤の内服やインスリンの注射はしないでください。検査に持参して、医師の指示を受けてください。
- 4必ず鎮静剤(眠くなる薬)を使用します。家族の送迎や公共交通機関等で来院してください。鎮静剤を使用すると当日は、車・バイク・自転車の運転は出来ません。
- 5外来の方は、外来受付を行い北棟1階1A内視鏡室までお越しください。内視鏡室受付に、案内票を提出してから検温と問診票の記入をお願いします。同意書の提出が、まだの方は、サインをして受付に提出してください。
- 6検査は、予約時間を優先で実施しています。1人の検査時間は30~40分です。予約時間は目安であり、多少前後します。
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検査後
- 1喉の麻酔の影響で誤嚥する可能性があります。検査後1時間程は飲食できません。
- 2鎮静剤(眠くなる薬)を使用した方は、検査後1時間程は安静にしていただきます。
- 3帰宅後、我慢できない腹痛や黒い便が出た場合は、受診科外来へ連絡して下さい。
- 4検査中に使用する薬剤の影響で、青いおしっこが出ることがありますが心配ありません。
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検査の流れ
当内視鏡室は、内視鏡手術も行っています。待ち時間が長くなる事があります。
- 1荷物、貴重品はお手元にお持ちください。入れ歯のある方は、事前に外しておいてください。
- 2順番が来ましたら、検査室へ御案内します。入院の方は、内視鏡室より呼び出しを行います。
- 3検査室では、検査の前の処置を行います。 ◎胃の中の泡をとる水薬を飲み、喉にスプレー剤の麻酔をします。
- 4検査台に、体の左側を下にして横向きになり、鎮静剤の注射を行ってから検査を始めます。
- 5検査が終了したら、外来の方はリカバリー室へ移動して安静にします。入院の方は、病棟に戻り病室で安静にします。