検 査 Inspention

上部消化管

上部消化管内視鏡検査

内視鏡スコープを口（経口内視鏡検査）や鼻（経鼻内視鏡検査）から挿入し、食道・胃・十二指腸に異常がないかを調べる検査です。内視鏡を挿入する前にのどをスプレーやゼリーで麻酔します。経鼻内視鏡検査の場合は鼻にもゼリーを入れて麻酔をします。苦痛の強い方や、精密検査を行う方には鎮静剤という静脈麻酔の薬を注射し、検査をすることも可能です（鎮静剤を使用する場合は当日乗り物の運転はできません）。経鼻内視鏡検査は舌根部にスコープが触れないため比較的吐き気が少ない検査で、スコープは近年高画質なものが登場していますが、画質や処置性能が経口内視鏡用スコープに比較してやや劣るため、より精密な検査や治療を行う場合には経口内視鏡検査が選択されます。
内視鏡検査では通常の観察に加えて、胃や十二指腸の粘膜模様をよく観察するために、インジゴカルミンという青い色素や、食道の病変をよく観察するためにルゴールという特殊な薬剤を散布することもあります。近年は画像強調内視鏡(Narrow Band Imaging: NBI, Blue LASER Imaging: BLI, Linked Color Imaging: LCIなど)を併用することにより、早期がんが発見しやすくなっています。粘膜に異常を認めた場合は、病変部より生検（鉗子という器具を使って組織片を一部採取すること）し、顕微鏡で異常を調べる病理診断を行います。

  • 口からの胃内視鏡
  • 鼻からの胃内視鏡

検査（胃カメラ）を受けられる方へ

  • 検査前日
    • 1検査前日の午後9時以降は、何も食べないで下さい。水やお茶は飲んで良いです。
    • 2内服薬は、医師の中止の指示がない限り、普段通りに服薬してください。
  • 検査当日
    • 1起床後、何も食べないで下さい。検査3時間前から、水やお茶も飲まないでください。
    • 2朝に血圧や心臓の薬を内服されている方は、午前６時までに少量の水で内服してください。
    • 3朝は、血糖降下剤の内服やインスリンの注射はしないでください。検査に持参して、医師の指示を受けてください。
    • 4外来検査の方で、鎮静剤（眠くなる薬）を希望される方は、家族の送迎や公共交通機関等で来院してください。鎮静剤を使用すると当時は、車・バイク・自転車の運転は出来ません。
    • 5外来の方は、外来受付を行い北棟1階1A内視鏡室までお越しください。内視鏡室受付に、案内票を提出してから検温と問診票の記入をお願いします。同意書の提出が、まだの方は、サインをして受付に提出して下さい。
  • 検査後
    • 1喉の麻酔の影響で誤嚥する可能性があります。検査後1時間程は、飲食できません。
    • 2組織検査を受けた方は、検査後2時間程は飲食できません。
    • 3鎮静剤（眠くなる薬）を使用した方は、検査後1時間程は安静にしていただきます。
    • 4帰宅後、我慢できない腹痛や黒い便が出た場合は、受診科外来へ連絡してください。
    • 5検査中に使用する薬剤の影響で、青いおしっこが出ることがありますが心配ありません。
  • 検査当日の流れ

    内視鏡室では、内視鏡手術も行っています。待ち時間が長くなる事があります。

    • 1荷物、貴重品はお手元にお持ちください。入れ歯のある方は、事前に外しておいてください。
    • 2順番が来たら、検査室へ御案内します。入院の方は、内視鏡室から病棟に呼出しを行います。

      ※次の症状がある方はお知らせください。◎緑内障　◎前立腺肥大症　◎心臓病　◎甲状腺疾患

    • 3検査室では、検査の前の処置を行います。 ◎胃の中の気泡をとる水薬を飲み、喉にスプレー剤の麻酔をします。 ◎胃の動きを抑えるため、肩に筋肉注射をすることがあります。
    • 4検査台に、体の左側を下にして横向きになり、検査を始めます。個人差はありますが、検査時間は15分～1時間程です。
    • 5検査が終了したら、外来の方はリカバリー室へ移動して1時間程安静にします。入院の方は、病棟に戻り病室で安静にします。