喫煙はED(勃起不全)のリスクファクターである
「タバコを吸うとED(勃起不全)になりやすい」というのは事実である。
ED診療ガイドライン[第3版]によると、
1日に10本のタバコを吸っている人の罹患率は非喫煙者と比べ、1,14倍
10年間の喫煙につき、非喫煙者と比べ1,15倍
の優位性が見られた。
つまり喫煙はED(勃起不全)の一つの原因として挙げることができる。
ニコチンによる影響
タバコに含まれているニコチンには血管を収縮させる作用があるため、血行障害が生じやすくなり、性的刺激を受けても陰茎に血流が流れ込みにくくなる。
勃起とは陰茎内に血液が流れ込むことで生じる減少なので血行不良になると勃起しにくくなる。
交感神経刺激
喫煙によるED(勃起不全)への影響として「交感神経刺激」が考えられる。交感神経刺激が優位になることでリラックスしにくくなり、勃起しにくくなるという一面がある。
喫煙が勃起機能に与える悪影響の機序に関しては,血管内皮障害,陰茎への血流障害,交感神経刺激などが考えられている
男性ホルモンの分泌が乱れる
タバコを吸うと男性ホルモンの分泌を乱す原因になるという説もある。男性ホルモンの分泌が減少すると性欲減退につながるという説もある。
禁煙することでED(勃起不全)を改善
すでに喫煙者である場合、禁煙を成功させることは困難と言われている。自力で禁煙に取り組んだ場合の10%程度。
しかし、専門治療による禁煙成功率は70%〜80%となる。
ニコチン依存症を治療する際は保険適用となる禁煙外来などで、禁煙専門の薬であるチャンピックスなどを処方してもらうことが有効である。