主催:全国循環器撮影研究会
共催:新潟アンギオ画像研究会・日本放射線技術学会
後援:(社)新潟県放射線技師会
共催:新潟アンギオ画像研究会・日本放射線技術学会
後援:(社)新潟県放射線技師会
日 時:平成17年10月2日(日) 9:00より
会 場:新潟大学医学部有壬記念館
受講料:3500円 (テキスト・昼食付き)
会 場:新潟大学医学部有壬記念館
受講料:3500円 (テキスト・昼食付き)
9:00 開会挨拶
9:05 IVRの現状とこれから求められるもの(60分)
岡本浩一郎(新潟大学脳研究所)
10:15 医療放射線安全の考え方(50分)
粟井 一夫(京都府・南京都病院)
11:15 IVRにおける放射線防護 (50分)
皮膚障害に関するガイドラインと測定マニュアルの解説
水谷 宏 (愛媛県・松山赤十字病院)
12:05 昼 食 (新潟大学医歯学総合病院 12階職員食堂にて)
13:00 ICRPにおける被ばく防護概念の変遷(50分)
富樫 厚彦(新潟大学医学部)
14:00 X線発生装置及び防護用具等の管理について(50分)
水澤 康彦(新潟市民病院)
15:00 IVRの臨床被ばくの実際と防護対策(50分)
吉村秀太郎(新潟大学医歯学総合病院)
16:00 修了証書授与
16:20 閉会挨拶
@ 受講料として、3500円を受付け時にお支払い下さい。
A 駐車場有り。駐車料金は無料となっています。職員駐車場(西門ゲート)を開放します。
A 駐車場有り。駐車料金は無料となっています。職員駐車場(西門ゲート)を開放します。
なお昼食は新潟大学医歯学総合病院 12階の職員食堂
(入退院口のエレベーターをご利用ください)に用意させていただきます。
(入退院口のエレベーターをご利用ください)に用意させていただきます。
新潟アンギオ画像研究会
吉村 秀太郎
全国循環器撮影研究会のもと2005年度,3 番手として平成 17 年 10 月 2 日(日)に第9回循環器被ば
く低減セミナーを日本放射線技術学会(放射線防護分科会)と共催という形で当地・新潟市(於 新潟大学
医学部有壬記念館)で開催することができました.吉村 秀太郎
当初は会場の都合などもあり50〜60 名程度も参集して頂ければと計画を立て予告しました.し かし,予 想 していたよりも受講を希望される方々の問い合わせや申し込みが多数となり,当初予定の 10 月1 日(土)か ら会場も含め翌日に変更する運びとなりました.
講師の先生方については春の横浜での放射線技術学会総会の頃から各先生に講義を打診・依頼し,すべて の先生方に早くからご快諾を頂けたことがよりスムーズに企画通りに予定を組むことができました.講師の 方々はいずれも放射線被ばくでは著名な先生ばかりで,岡本浩一郎先生(新潟大学脳研究所,UNSCEAR-日本 被ばく対策委員,日本医学放射線学会・放射線防護委員)の「IVR の現状とこれから求められるもの」をは じめとし,粟井一夫先生(南京都病院,日本放射線技術学会・放射線防護分科会前会長)には「医療放射線 安全の考え方」を,水谷宏先生(松山赤十字病院,日本放射線技術学会・放射線防護分科会委員)には「IVR における放射線防護」を,そして富樫厚彦先生(新潟大学医学部保健学科,日本放射線技術学会・放射線防 護分科会委員)には「ICRP における被ばくの防護概念の変遷」について講義をして頂きました.また実践的 な内容としては地元の水沢康彦先生(新潟市民病院)に「X線発生装置および防護用具等の管理について」 を拝聴させて頂きました.いずれの先生にも得意とする分野に全循研のセミナーテキストの内容を盛り込ん で頂く形式で講義を行って頂いたため飽きることなく拝聴することができました.そ して最後に私,吉 村( 新 潟大学医歯学総合病院)が「IVR の臨床被ばくの実際と防護対策」を話させてもらい,計 6 名の講師にその 任を担って頂き無事終了することができました.事前の申し込み登録者数は 119 名(含 県外より7 名,学 生 2 名,放射線技師以外 7 名)にのぼりました.会場の収容スペースや昼食の問題が懸念されましたが,昼 食については幸いにも休祭日は普段閉鎖している新潟大学医歯学総合病院の職員食堂を貸し切りで開館して 頂くことができました.また準備・進行などを担当するスタッフ(前準備や当日受付係,会場係,PC スライ ド係など)には前年度のこの被ばく低減セミナー(東北循環器撮影研究会開催・仙台市)を受講した経験の ある当新潟アンギオ画像研究会の会員の方を中心にお願いしました.前準備として開催の前々日の夕方にス タッフが一堂に会し受講者全員へ全循研が用意して下さったテキストをはじめとした各配布資料( 2005 年版 全循研編集テキスト,各講師の別刷やプリント,スライドレジメなど)を受講者一人一人に袋詰めにし,最 後の打ち合わせを行い準備万端の体制で当日にそなえました.
開催当日の新潟市内は小雨がちらつく,あいにくの空模様の天候で日がさしたり,降ったりでした.開講 時間の9時が近づくにつれ,出足も好調かと思われました.しかし開講直前の 8:45 分頃から私やスタッフ の携帯電話に,下越地方(新潟県北部)が局地的集中豪雨となっておりJR の電車が運休していることや道路 の一部が冠水しており身動きが取れないと受講予定者より相次いで連絡が入ってきました.「 さあ,ど うしよ うか?特に昼食弁当は?・・・」など様々なことが頭を横切りました.それでも平静を保って時間通りに開 催するに至りました.開始直後の会場の席は皮肉にも程よい余裕具合となり,その後ポツリポツリと遅れて くる人が見られ席も埋まっていきました.「 修了証書,受講料などはどうしよう?」と思いましたが,遅刻し て来られても所定の受講料を頂き,受講してもらうことにしました.午前の部の終了時の集計では不参加数 は30名近くにも及んでしまいました.そして“遅れて来られた方の修了証書はどうするか”という問題が 慌しい昼食をとりながらも頭から離れませんでした.そこで受講割り当て時間が計 6 セッションあり,2 セ ッションまでの遅刻は認めて4 セッション受講した方々には授与しようということに決断をしました.セミ ナーはプログラムの計画通り無事終了しましたが,結 局参加予定であった 25 名の方に修了証書を渡すことが できない結果となり非常に残念でした.
最後の修了証書授与式には遠方の静岡県より来られた松本氏に受講者を代表として受け取って頂きました. また東京より 4 名で受講に駆けつけてくださった全循研の前事務局長・若松氏(NTT 東日本関東病院)より 一言の挨拶を頂きながら授与の労をお願いし,滞りなく無事閉講することができました.
また当セミナーの受講して頂いた参加者の中から受講の感想・印象などを記して頂くため新潟県内の技師 の参加者からは新潟県立坂町病院の新保氏,県外からは NTT 東日本関東病院の佐藤氏,そしてメーカーサイ ドからはシーメンス旭メディテック社の柚本氏の方に執筆をお願いしました.
今回,当地新潟市で開催するにあたり熱心な講義をして頂いた講師の先生方および陰で全面的に支えて下 さった,全循研の安永会長はじめ田辺事務局長,そして事務局の皆様方に感謝を申し上げます.それととも に日本放射線技術学会とのパイプ役となり,“ 目標は同じ「 被ばく低減」” と いうことで公私にわたりご支援・ ご協力そして共催のために奔走し,労をとって頂いた,日本放射線技術学会・放射線防護分科会の加藤会長 と粟井前会長に心より深謝致します.さらに今回のように全循研と日本放射線技術学会,実質的には放射線 防護分科会と当新潟アンギオ画像研究会が同じ目標である「被ばくの低減化」を掲げての共同開催形式のよ うなセミナーを開催させて頂いたことは大きな意義があるのではないでしょうか.今後とも 1 年に1回でも このような形式のセミナーが開催されることを関係者の理解とご尽力で実現されることを切にお願い申し上 げます.
なおこのような有意義な講義セミナーが全国各地にて頻繁に開催され,より医療被ばくの低減に寄与・貢 献されることを願ってやみません.
最後にこの場を借りて関係各位に感謝申し上げます.本当に有難うございました.
(新潟大学医歯学総合病院勤務)
「第9回 循環器被ばく軽減技術セミナー」参加印象記
新潟アンギオ画像研究会
新保 聡
新潟で「循環器被ばく軽減技術セミナー」が開催され受講機会を与えて下さった関係者の皆様方に感謝申し
上げます.新保 聡
今日の医療は放射線診療なしでは成り立たなく,重要な役割を果たしていることは事実でありますが,長 時間に及ぶ IVR 等による医療被ばくが増加し放射線障害がおきていることもまた事実であります.その背景 には]線装置の高性能化(大容量,高出力)やカテーテル・ガイドワイヤー等の器材の発達や薬剤の開発に より検査・治療の適応範囲が広がったこともあります.しかし安易な正当化のもとで,あるいは放射線被ば くに対する認識不足等により,ある意味では無制限に使用してきたことにも大きな一因があるのではと思わ れます.それにより確定的影響の放射線皮膚障害がおき問題になっていることは,周知の事実であります. 確定的影響はしきい線量があるわけですので,与えた線量,言い換えれば被ばく線量さえ把握していれば障 害も予測できるのではないでしょうか.障害を防ぐには,われわれ診療放射線技師が放射線に対する専門性 を生かし,知識と技術等を駆使することで,より最適化し如何に管理するかが重要な役割であり,それを担 っています.このセミナーでは,各方面でご活躍されている先生方によりあらゆる角度から,現在問題とな っていることの考え方や解決法を講義して頂きました.それにより基本的な放射線防護の考え方や安全管理 の重要性を再確認し,現在自分がもっている知識の整理をすることができ,大変有意義なセミナーだったと 思っております.
被ばく軽減は非常に重要ではありますが,それだけを重要視され,本来の診断や治療が困難になるので は・・・,だれも利益を受けられず本末転倒でもあります.だからといって無制限に被ばくさせてよいわけ ではありません.よく言われることですが「放射線の利用は諸刃の剣」であり,使い方を間違えば凶器にも なりうるということでしょう.よって確かな正しい知識を持ち,より安全に利用することがわれわれ扱う側 の義務であることを痛感しました.このようなセミナーを通じ放射線診療業務に携わる一員としてこの業務 に関わるすべてのスタッフに安全利用のための共通な認識を持つこととが望まれ,放射線の安全管理ととも にその啓蒙の重要性を確認しました.今後もこのような意義あるセミナーが各地で開催され,ますます国民 に質の高い安全な医療を提供できることを望む次第です.最後に開催準備や当日の労をとって下された地元 スタッフの方々にお礼申し上げます.
( 新潟県立坂町病院勤務)
NTT 東日本関東病院
佐藤 達
あいにくの天気となってしまったセミナー当日,会 場となった新潟大学周辺では小雨程度でありましたが,
新潟県は長いのですね.北部地方が大雨のために交通機関がストップして,開会に間に合わない方もいると
聞いて,改めて感じさせられました.
用意されたテキストは,2005 年版と改定され装丁も新たになっており,以前,従来のテキストを何度か見
る機会があったのですが,それと比べると,写真・イラストも見やすく,内容も新たになっており,法令は
もちろん症例数も増え,巻末の資料として,全循研のガイドライン・ICRP[Pub.85]が簡潔にまとまっている
等バージョンアップしており,過去に受講された方も機会があったら是非受講して手に入れて良いものだと
思います.佐藤 達
セミナーの内容は当たり前ですが,IVR 被ばく低減技術となるのですが,用意されたスライドからは各施 設の対策や工夫を知ることもでき,カテ室以外の透視業務でも通用できるのでは,と考えさせられました. 今回,このセミナーの受講申し込みを行う際に「定員数を超えている」と聞きましたが,まさか120名 近くの参加になっているとは思いも致しませんでした.これも,新潟地区の研究会会員の熱心さ,著名な講 師陣と実行委員の方々の企画力と努力によるものだと思います.
最後になりましたが,セミナーを企画・運営された実行委員の方々にお礼を申し上げます.有難うござい ました.
( 第9回 全循研循環器被ばく低減セミナー・新潟会場)
新潟アンギオ画像研究会
柚本 孝男
去る 10 月2 日に開催された第9回循環器被ばく低減技術セミナーにおいて,医 療現場の第一線でご活躍さ
れておられる先生方のX線被ばくに対する多くのご講演を拝聴できる機会を得られましたことを先ずは感謝
申し上げます.柚本 孝男
又,当日,遠くは静岡県から,そして新潟県内からの多くの診療放射線技師の方々が参加され,被ばくに 対するご関心の高さに敬意を表しますとともに,この地で仕事を通じて皆様と関わりを持てることに誇りを 感じた次第でございます.
私自身,X線診断機器を販売する身として被ばくに対する意識は日頃より心掛けてはおるつもりでいまし たが,講 師の先生方のご講演すべてが豊富なご経験と新しい情報から構成され,非 常に臨場感が溢れており, 今までの私の被ばくに対する残学未熟さを痛感致しました.
特に,ご講演の中で,本邦に措きましても IVR 施行時での被ばく障害で悪性腫瘍の症例が発生してしまっ たという報告は衝撃的でした.又,国際的な被ばくに対するガイドラインや勧告等の流れ,そして国内での ガイドライン作成への活動状況や今後の流れも知ることができ,関係される方々の並々ならぬご努力と熱意 に敬服した次第でございます.本来,私達の健康をサポートするために使われるX線が本来の目的から外れ 悲劇的な結末を二度と迎えないことを,今回の講師の先生方からの力強いご講演と参加された皆様の真摯な ご姿勢から強く確信致しました.
私としましては,この経験を活かし,X線診断装置の営業活動をより良いものに変えていきたいと思いま すとともに,微力ながらこのような有益な活動に貢献させて頂きたいと存じます.
最後に,被ばく低減に向けた皆様の活動が今後とも益々ご発展されますことを心よりお祈り申し上げまし てお礼と変えさせて頂きます.
(シーメンス旭メディテック株式会社・新潟営業所勤務)