岡山県アンギオ研究会 横田 忍
本当にたくさんの方々のご協力を得て、第7回循環器被曝低減技術セミナーを平成17年6月12日無事終了することができました。セミナーの前日に入梅し、雨を心配しておりましたが幸か不幸か2週間たった現在も雨が降っておりません。今回のセミナーは、愛媛県アンギオ研究会、広島血管imaging研究会、岡山県アンギオ研究会の3推進母体が担当いたしました。セミナー参加者の募集を中四国広域に流した上に、会場が新幹線岡山駅、高速道路ICからも遠く、参加者の皆様には大変なご負担をおかけしました。紙面を借りてお詫び申し上げます。会場となりました教育研修施設"友愛の丘"は、閑静な山間にあり、研修はもちろん懇親にも最適な所です。今回の目的は、セミナーを介した被曝低減の啓蒙はもちろんですが、上記3推進母体の世話人と全循研の執行部となる関西循環器撮影研究会の皆様との懇親を図ることでした。セミナー前夜の懇親会は、AM2時頃まで熱く語り合い、特に前途洋洋の若人には刺激があったようです。
セミナーは、うぐいすが囀る中10時より17時まで、講師、実践例紹介者、受講者総勢50名の参加者が、昼食を挟んで被曝低減の志にどっぷりとつかりました。テキストに基づいた被曝低減技術の講義、メーカーが提供する被曝低減技術の講演、放射線技師が主体となって行った実践例紹介の構成で行いました。12名の発表者が次々に入れ替わり話題も豊富で内容が充実していたと思っております。このセミナーが成功したかどうかは、勉強することに留まらず、参加者が各施設に戻って被曝低減を実践するか否かにかかっています。今回のセミナーが、被曝低減実践のきっかけ、見直しの役に立てば幸いです。アンケート結果も上々のようですし、うれしい事に『IVR基準点の測定をしたいのですが・・・』『X線防護具の作り方を教えて下さい』等々、数件の問い合わせがありました。被曝低減実践のためには、放射線技師の努力によるところが多いですが、医師とのコミュニケーションが如何に重要であり、被曝低減への近道になるか改めて痛感しました。
本当は、お一人お一人個人名を挙げて賛辞とお礼を申し上げたい所ですが、セミナーの成功が参加者50名全員の志によると考えますので、あえて個人名を控えさせてもらいました。今後も循環器被曝低減技術セミナーが回を重ね、修了証書の価値が益々上がることを願いつつ、第7回セミナー開催の報告とさせていただきます。
受付:9時30分
講義:10時〜17時・・・司会進行:松山赤十字病院 水谷 宏
(挨拶、オリエンテーション10分)
基礎編10:10〜10:40
1)放射線の人体への影響および法令関連・・・・あかね会土谷総合病院 今田 直幸15分
2)法令関連・・・・・・・・・・・・・・・・・あかね会土谷総合病院 今田 直幸15分
装置編10:40〜12:00
3)X線装置による被曝低減技術・・・・・・・・滋賀医科大学附属病院 横田 豊 40分
4)アンギオ装置による被曝低減への取組み・・・フィリップスメディカル 勝間 忠義 20分
5)アンギオ装置による被曝低減への取組み・・・GEメディカル 船木 新壽20分
線量測定編13:00〜14:20
6)線量測定法と面積線量計による皮膚線量概算・鳥取赤十字病院 入川 富夫 50分
7)PCIの患者皮膚線量概算法(フェードイ法)・・・・兵庫県立西宮病院 中原 誠 30分
X線防護用具編14:20〜15:10
8)術者被曝低減技術と実践例・・・・・・・・奈良県立医科大学附属病院 才田 壽一 40分
9)防護用具実践例・・・・・・・・・・・・・倉敷中央病院 横田 忍 10分
話題提供15:20〜16:10
10)被曝低減のための装置設定実践例・・・・・倉敷中央病院 横田 忍 10分
11)術者被曝を考える・・・・・・・・・・・・松江赤十字病院 野津 泰一 15分
12)当院における被曝線量低減への取組み・・・津山中央病院 高谷 正彦 10分
13)被曝低減実践例紹介(パスへの導入)・・・ 兵庫医科大学病院 山下 達也 15分
総括16:10〜17:00
14)被曝症例・・・・・・・・・・・・・・・・松山赤十字病院 水谷 宏 20分
15)被曝低減のガイドラインと啓蒙・・・・・・松山赤十字病院 水谷 宏 30分
17:00セミナー終了 終了証書授与
1.受講された理由は
□業務命令 2名
□興味があった 21名
□誘われて 8名
□その他( ) 0名
2.講義内容に興味がもてましたか
□大いに興味がもてた 13名
□興味がもてた 18名
□あまり興味がもてない 0名
□まったく興味がもてない 0名
3.講義内容について理解できましたか
□よく理解できた 4名
□理解できた 24名
□あまり理解できなかった 3名
□ まったく理解できなかった 0名
4.講義内容は業務で今後活用できますか
□大変参考になった 0名
□参考になった 16名
□あまり参考にならなかった 15名
□ まったく参考にならなかった 0名
5.現在、循環器被ばく低減推進施設の認定制度を準備中ですが、ご意見下さい。
□是非取得したい 8名
□興味はある 19名
□興味がない 1名
□その他( )
・誰が確定し、どのような社会的メリットがあるかを
明確にしていただきたい 3名
6.その他にご意見ございましたらお書き下さい。
□またこのようなセミナーを開催されることを願っています
□とても役に立ちました
□たいへんになりました
□開催場所が遠い(岡山市・倉敷市近郊でしていただきたい)