平成16年9月4日、NTT東関東病院にて、第5回循環器被ばく低減セミナーが開催されました。
 参加者30名で、血管撮影室を使用し、QC・QAの方法や、“IVRに伴う放射線皮膚障害の防止に関するガイドライン、IVRにおける患者皮膚線量の測定マニュアル”に準じた測定方法などの実習と、循環器被ばく低減技術セミナーテキストを使用した坐学、ワンポイントレクチャー等行い成功裏に終了することが出来ました。


開催報告

セミナー風景


開催報告


全国循環器撮影研究会主催

“第5回 循環器被ばく低減技術セミナー:循環器画像技術研究会担当”開催 報告

      東日本NTT関東病院 塚本篤子

 全国循環器撮影研究会主催の第5回 循環器被ばく低減技術セミナー(循環器画像技術研究会担当)が、平成16年9月4日(土)NTT東日本 関東病院で開催されました。

参加者30名で、血管撮影室を使用し、QC・QAの方法や、3月に放射線防護連絡協議会(13関連学会、2オブザーバー)から提言された、“IVRに伴う放射線皮膚障害の防止に関するガイドライン、IVRにおける患者皮膚線量の測定マニュアル”に準じた測定方法などの実習と、2004年改訂版の循環器被ばく低減技術セミナーテキストを使用した“放射線の人体への影響”、“X線装置被ばく低減方法”、“線量測定法”、“X線防護用具”、“品質管理”、“法令関連”、“症例”などについての坐学、ワンポイントレクチャーとして山梨大学の坂本肇さんの“インターベンショナル基準点について”、講演として東京大学の中川恵一先生の“高線量被曝の病理と放射線診療”が予定されていました。

線量測定実習に当たっては、3日間(8/23,8/30,9/3)夕方7時頃から3時間程度、セミナー担当者が集まって、打ち合わせとリハーサルを行いました。昨年から循環器画像技術研究会担当のセミナーで始めた線量測定実習でしたが、昨年はSDMを使用して実習を行い、今年は電離箱線量計を使用して行うこととしました。実習方法に沿って、ファントムや測定器の準備をし、リハーサルを繰り返しました。その成果、ご評価はいかがであったか、アンケート結果が楽しみであります。

当日は、生憎のお天気でしたが、皆さん9時という早い時間にかかわらずお集まり頂きました。全国循環器撮影研究会中澤会長から挨拶をいただき、早速実習に移りました。昨年は60名近い受講者で2班に分けても操作室側に受講生があふれていましたが、今年は15人ずつの組になり、2室を使用し、ゆったりした雰囲気の中、受講生の方々に実習いただく方法をとりました。装置のQC/QAの1方法、IVR基準点の求め方と撮影台の吸収値の求め方、アクリル20cmでの電離箱線量計を使用した線量測定、胸部ファントムを使用し標準的な撮影角度でSDMでの測定値と装置装着の面積線量計で測定値との比較、面積線量値からの皮膚照射線量への変換方法などを実習しました。線量測定に詳しい受講生の方がいらっしゃったりして、講師陣にとっても今後の講義のために勉強になりました。 その後、坂本さんのワンポイントレクチャーで、IVR基準点の意味や、面積線量計値のことなど詳しくお話いただき、大変ためになりました。 
 昼食後、坐学はテキストに沿って一科目20分程度で講師4人が分担して行いました。

その後予定していました中川先生の講演は、先生の急用のため中止とさせていただきました。中川先生の講演を楽しみにこられた受講生の方々には本当に申し訳ないことになりましたが、午前中特別講義いただいた山梨大学の坂本さんから、更なる特別講義を受けることができました。
 その後、中澤会長から終了証が手渡され、丸一日かけた循環器被ばく低減技術セミナーが終了しました。
 受講生の皆様方に、一つでもためになることがあり、循環器撮影や治療時の被ばく低減に役立ちますように!! お疲れ様でした。


セミナー風景


セミナー会場



講演風景1



講演風景2 (田島講師)



終了式



講師・実行委員


  


              第5回 循環器被ばく低減セミナー