胎盤
胎盤は胎児を育てる器官です。これは子宮粘膜と胎児側の
絨毛膜が結合した器官で、胎児の成長に必用な物質交換
の場所となっています。胎児の臍帯は絨毛膜を持ち、子宮
基底脱落部との間に母胎血を入れる絨毛間腔をつくってい
ます。絨毛間腔部は血液に富むために黒く見えます。
左写真の拡大:臍帯から表面に伸びる臍動脈と臍静脈。両
者の血管は分岐しながら絨毛先端で血管網をつくります。絨
毛は母胎血で満たされる絨毛間腔に浮遊して、必用な物質
交換を行います。胎盤表面は羊膜と呼ばれます。
上写真の白枠内の断面標本で子宮と胎盤との境界部です。
この写真の黒枠側が厚い絨毛膜側で内部は絨毛突起と血
液に満たされます。厚い絨毛膜の子宮側は基底脱落膜で
す。胎盤は胎児との間に羊膜腔を作ります。黒枠内の断面
構造は下記模式図と次ページを参照してください。
羊膜腔
栄養膜(絨毛膜)
羊膜
羊水
基底
脱落膜
絨毛
絨毛間腔
臍帯
胎盤の形成

受精は卵管膨大部で行われ、3−4日後に子宮に着床します。
この時の受精卵(胚)表面は栄養膜層(後の絨毛膜)を持ち厚く
なった子宮粘膜内に埋没します。絨毛膜は子宮基底部(子宮に
接する側)で成長を続け、その間に隙間(絨毛間腔)をつくります。
ここは胎児側の絨毛と母胎血が接する場所となります。
  胎盤の構造(上図)
  胎盤は基底脱落膜、絨毛間腔、絨毛の3つから構成され、
  胎児の血液と母胎の血液は混ざることなく胎児に必要な物
  質の交換が行われます。子宮のラセン動脈から動脈血は
  ジェット噴流になって絨毛間腔に流れ込みます。一方胎児
  の静脈血(臍動脈)は胎盤の絨毛毛細血管に達し、絨毛間
  腔でイソギンチャクの腕のように漂いながら、新鮮な動脈血
  とふれあいます。ここで必要な酸素を取り入れ、二酸化炭素
  を放出してガス交換が行われます。その他の栄養物や老廃
  物の交換も同じように行われます。 

 重要)
1・臍動脈(静脈血)2本
      2・臍静脈(動脈血)1本
     3・胎盤の構成
        1)基底脱落膜
        2)絨毛間腔
        3)絨毛
     4・母胎血と胎児血は混合しない。
臍帯
羊膜
絨毛間腔
基底脱落膜
胎盤とそこから伸びる臍
帯の実際の関係です。
左の模式図と比較してみ
ましょう。絨毛突起は標本
作成により薄切されている
ために1本1本が見られる
わけではありません。絨毛
間腔は母胎血で満たされ
ます。
(EV染色)