小腸から栄養吸収する上腸間膜静脈と下腸間膜静脈
小腸の腸間膜内を走る上腸間膜動脈(赤↓)と静脈(白↑)の血管走行。上腸間膜動脈は腹大動脈を出た後、直ぐに腸間膜内に入り空腸、回腸、上行結腸、横行結腸の約半分に酸素を送ります。上腸間膜静脈は小腸からの栄養に富んだ静脈血を門脈を経由して肝臓に戻します。肝臓を流れて種々の物質を合成する材料となります。大動脈と大静脈間にある2箇所の器官(小腸の毛細血管と肝臓の毛細血管)中の毛細血管を通過することが門脈系の特徴です。
小腸から栄養吸収した静脈血は黒っぽく見え、腸間膜の吻合ル
ープから徐々に太くなって上腸間膜静脈となります。
腸間膜内の動脈(A:血液が抜けて白く見える血管)と静脈(V:
黒っぽく見える血管)は伴行しながら走行しています。小腸で栄
養吸収されるアミノ酸、グルコース、電解質は血中へ吸収され、
脂肪や脂溶性のビタミン(A,D,E,K)はリンパ管に吸収されま
す。腸管漿膜面に見える白い線はリンパ管です。
門脈
上腸間膜静脈の合流点
下腸間膜静脈の合流点
脾静脈
膵枝
十二指腸
膵臓の後面を走る門脈系血管。ここでは門脈を開いて見せています。門脈は静脈血管であるように血管壁は薄くなっているが血液量を保持することが可能です。門脈に合流する3つの血管が確認できます。脾臓からの血液を集める脾静脈、上記写真のごとく小腸から栄養を集める上腸間膜静脈、横行結腸の残り半分と下行結腸、S状結腸から血液を集める下腸間膜静脈です、膵臓の体部から脾静脈に合流する膵枝が見られます。
門脈枝の一つである下腸間膜静脈(vm)は後腹膜下を走行し横行結腸の下部と下行結腸(3)から静脈血を集めます。また脾静脈(sv)は脾臓から伸びて膵臓の裏側を走り、門脈につながります。この画像では後腹膜下器官の下大静脈(ivc)、膵臓(1)、腎臓(2)と十二指腸から腹腔に出た空腸曲部(fd)、さらに腰大動脈から分岐する総腸骨動脈の右側が、腎臓から膀胱に延びる尿管(ur)、精巣から左腎静脈に合流する精巣静脈(vtd)が見られます。後腹膜下器官ではない空腸(jej)は曲部からのびて回腸と合わせて腸間膜に包まれます。