受精
排卵
着床
卵子の受精
卵巣で成熟した卵細胞(グラーフ細胞)は28日周期で
排卵します。排卵は最初に卵巣から粘液が出されそ
の中に守られるように排卵されます。卵管采で捕らえ
られた卵子は卵管へ移動します。卵管内で受精出来
る時間は限られています。精子は一回の射精で約3億
匹が放出され卵管に向かいます。卵子にたどり着いた
精子は先端から酵素を出して卵子の透明膜を破り中
に入ります。これが受精です。受精卵はゆっくりと卵管
を約4日間かけて移動し、子宮内膜に到着した後2日
間遊んだ後着床します。一方排卵の終わった卵胞は
赤体になった後残された内卵胞上皮(顆粒細胞層)は
黄体を形成します。黄体は妊娠約4ヶ月まで黄体ホル
モンを分泌し続け、巨大な妊娠黄体になります。それ
以後は胎盤から黄体ホルモンが分泌されるために急
速に退化萎縮します。また受精しなかった場合は卵胞
黄体も萎縮し、フィブリンからなる白体に変わりその機
能を止めます。
顆粒層
透明膜
精子
成熟間近い胞状卵胞の卵細胞です。卵細胞周辺は顆粒細胞
に取り囲まれます。卵胞内は卵胞液に満たされ、卵細胞は卵
胞の周辺に押しやられ、卵丘を作ります。この写真の卵細胞に
はヒアルロン酸を主成分とする透明膜が形成されています。透
明膜はAzan、MT染色で胞状卵胞レベルでは青く、完全成熟し
たグラーフ細胞では赤く変わってきます。透明膜と顆粒層間の
明るい部位を放線冠と呼びます。(MT染色)
卵子(性染色体)と精子(性染色体)の出会いが受精で
す。卵子には自ら移動する手段がありません。卵子は卵管の
線毛細胞の動きによって卵管内を移動し卵管にたどり着いた
卵子は3億分の一匹の精子が卵細胞内に入ることで受精が成
立します。精子は精子頭にある透明膜を破るための酵素(ヒア
ルロニダーゼ)を出して内部に侵入します。この瞬間、受精によ
ってカルシウムイオンの膜が卵周辺に形成されて他の精子は
内部に入ることができなくなります。
@
A
B
精子は精巣の精上皮から発生した生殖細胞です。精子は核を頭にして長い尾を持つ特殊化した細胞と言えます。長さは約60ミクロンあり、射精において体外に出ます。尾を使って活発に動き精液のアルカリ環境下で膣の酸性環境から守られ、子宮口、子宮頸部、体部を経て卵管に入ります。受精は卵管膨大部で行われます。一回の射精で約3億匹の精子が放出されます。(MT染色)
 sgr
  tf
egg
成熟近い胞状卵胞の卵細胞は卵胞腔内で卵丘と呼ばれる顆
粒細胞(sgr)層内に見られ、また卵胞の外側には卵胞膜(tf)
があります。発達するとそれぞれ内層と外層が区別されます。
発達した卵胞では卵胞外側に卵胞膜が厚く形成されます。こ
の卵胞膜細胞はコレステロールを含有し小胞体でテストステロンが作られ細胞の外に出て卵胞の顆粒細胞に到達します。顆粒細胞は酵素によりエストロゲンを合成し分泌します。また顆粒層と卵胞膜細胞は排卵後に黄体を形成し、卵胞膜側から血管が顆粒層内まで侵入し黄体の顆粒層細胞から分泌されるプロゲステロンを血中に吸収します。(HE染色)
精巣上体管内に見られる精子塊です。ここで成熟し精管を通
り、途中で精嚢からの分泌物に含まれる栄養を受け活性を
高めます。精子は酸性環境では活性を保てないためアルカリ
粘液である精嚢分泌物、前立腺分泌物中に守られます。下
に見られる円形細胞はマクロファージで死滅した精子や射精
されない精子はこの細胞の食作用によって清掃されます。
(HE染色)
卵丘