組織幹細胞・生命歯科学講座
組織幹細胞・生命歯科学講座では、歯髄幹細胞、脂肪幹細胞、生体内異物を被包化する未分化細胞などを用いて臨床へつながる基礎的な研究を行います。
口腔顎顔面外科・矯正歯科学講座が、母体講座で、特任教授の古村
眞、特任講師の浅輪 幸世、技術専門職員の古村 浩子で構成されています。
組織幹細胞・生命歯科学講座では、歯髄幹細胞、脂肪幹細胞、生体内異物を被包化する未分化細胞などを用いて臨床へつながる基礎的な研究を行います。
口腔顎顔面外科・矯正歯科学講座が、母体講座で、特任教授の古村
眞、特任講師の浅輪 幸世、技術専門職員の古村 浩子で構成されています。
講座責任者の古村 眞(こむら まこと)です。 手術で、患者さんが治る姿をみて、外科医を志しました。研修医の頃、食道閉鎖症の新生児の患者さんを受け持つ機会があり、自分の頑張りが、その子の長い人生をよりよく生きるための手伝いができることに感銘を受けて小児外科医を志しました。重症の患者さんを受け持ち、医学の限界に直面し、医学を発展させると心に決めて、卒後15年目の2002年にボストン小児病院で再生医療の研究を始めました。2005年に帰国後は、東京大学と埼玉医科大学で臨床と研究を続けて参りました。2019年11月より東京大学大学院医学系研究科に社会連携講座の組織幹細胞・生命歯科学講座で研究を開始しています。 このホームページで、私どもの講座の研究内容を紹介しております。是非、多くの方々と協力して、患者さんに届けられる医療技術を開発していきたいと考えております。
経歴と業績を見る各プロジェクトの紹介をします。
母体講座である口腔顎顔面外科が、重篤な鼻変形に対してインプラント型再生軟骨を臨床応用しています。今後は、口蓋裂の顎骨再生、下顎骨再生、歯肉再生を目指して研究を行っています。
PDFをダウンロード2022/3論文
Yokote F, Yamauchi Y, Komura H, Tanuma T, Sakao Y, Kawamura M, Komura M.
A novel method of tracheal anastomosis healing using a single submucosal injection
of basic fibroblast growth factor: initial report. Eur J Cardiothorac Surg.
2022 Mar 24;61(4):917-924.
bFGFの単回注入によりウサギの気管軟骨が再生し、。再生軟骨と十分に成熟した軟骨を
橋渡しすることにより吻合を強化することに成功した。
この方法のさらなる研究が進めば、気管吻合の補強に臨床応用できる可能性がある。
2021/7論文
Suzuki K, Komura M, Obana K ,Komura H, Inaki R, Fujishiro J, Suzuki K, Nakayama Y.
A new method of primary engineering of esophagus using orthotopic in-body tissue architecture.
J Pediatr Surg. 2021 Jul;56(7):1186-1191.
同所的iBTA(細胞シート)を移植することにより食道上皮とコラーゲン結合組織膜を有する食道を再生するに成功した。
この技術は、ロングギャップ食道閉鎖症(LGEA)を含む様々な長さの間隙を有する食道閉鎖症に対する新しい治療法となりうる。
2020/1論文
Komura M, Komura H, Ishimaru T,Konishi K, Komuro H, Hoshi K, Takato T.
Tracheal cartilage growth promotion by intra-tracheal administration of basic FGF.
Pediatr Surg Int. 2020 Jan;36(1):33-41.
塩基性線維芽細胞増殖因子(b-FGF)を気管内に4日以上投与することにより、単回投与よりも有意に気管内腔を拡大することに成功した。
2018/7/25論文
Inaki R, Fujihara Y, Kudo A, Misawa M, Hikita A, Takato T,
Hoshi K. Periostincontributes to the maturation and shape retention of
tissue-engineeredcartilage. Sci Rep. 2018 Jul
25;8(1):11210.
再生軟骨を取りまく線維組織におけるペリオスチンの機能解明ならびに再生医療での活用を目的として、遺伝子欠損マウスを用いた解析とペリオスチン含有再生軟骨の検討を行った。ぺリオスチンがコラーゲンへ作用しコラーゲン分子の高次構造化を促進することを示した。この変化により再生軟骨周囲では、外周線維組織の強度付与に関与し形態保持に影響を与え、組織内部においては再生軟骨の基質成熟を促進することを明らかにした。
2018論文
Suzuki K, Komura M, Terawaki K, Kodaka T, Gohara T, Komura
H, Nakayama Y.Engineering and repair of diaphragm using biosheet (a
collagenous connectivetissue membrane) in rabbits. J Pediatr Surg.
2018;53(2):330-334.
皮下に移植した鋳型周囲を被包化する組織体を、横隔膜欠損孔に移植して3か月後に、横隔膜の筋肉と同等の組織が再生することを確認しました。
2016論文
Satake R, Komura M, Komura H, Kodaka T, Terawaki K,
Ikebukuro K, Komuro H,Yonekawa H, Hoshi K, Takato T, Nakayama Y. Patch
tracheoplasty in body tissueengineering using collagenous connective
tissue membranes (biosheets). J PediatrSurg.
2016;51(2):244-8.
鋳型を皮下に移植し鋳型周囲を被包化する線維性の組織を気管欠損孔に移植すると、気管の硝子軟骨が自律再生することを世界で初めて報告しました。
2014/11/11論文
Ishimaru T, Komura M, Sugiyama M, Komura H, Arai M, Fujishiro J, Uotani C, Miyakawa K, Kakihara T, Hoshi K, Takato T, Tabata Y, Komuro H, Iwanaka T. Slow release of basic fibroblast growth factor (b-FGF) enhances mechanical properties of rat trachea. J Pediatr Surg. 2015 Feb;50(2):255-9. doi:10.1016/j.jpedsurg.2014.11.012. Epub 2014 Nov 11. PMID: 25638613.b-FGFを気管に投与することが、気管軟骨を成長促進させます。b-FGFが、気管軟骨細胞数を増加させて、軟骨基質産生量を増加させて、気道内腔を広げて力学的強度を増強するメカニズムを解明しました。
2013/02/02論文
Ishimaru T, Komura M, Komura H, Otani Y, Komuro H, Sugiyma M, Terawaki K, Suzuki K, Tabata Y, Iwanaka T. Slow release of basic fibroblast growth factor (b-FGF) promotes growth of tracheal cartilage. J Pediatr Surg. 2013 Feb;48(2):288-92. doi: 10.1016/j.jpedsurg.2012.11.003. PMID: 23414853.軟骨細胞増殖因子であるb-FGFを徐放製剤化して気管軟骨に投与すると、気管軟骨が成長促進することを世界で初めて報告しました。気管軟化症の新しい治療法の可能性を見出しました。
2013/04/02論文
Komura M, Komura H, Otani Y, Kanamori Y, Iwanaka T, Hoshi K, Tsuyoshi T, Tabata Y. The junction between hyaline cartilage and engineered cartilage in rabbits. Laryngoscope. 2013 Jun;123(6):1547-51. doi: 10.1002/lary.23269. Epub 2013 Apr 2. PMID: 23553122.一般的に行われている軌道への肋軟骨パッチ移植では、線維性肉芽組織で気管軟骨と接合します。再生軟骨パッチ移植では、気管軟骨と軟骨で接合することを報告しました。気道狭窄などに再生軟骨を移植する上で有利なポイントを実証しました。
2010/11/11論文
Komura M, Komura H, Kanamori Y, Tanaka Y, Ohatani Y, Ishimaru T, Sugiyama M, Hoshi K, Iwanaka T. Study of mechanical properties of engineered cartilage in an in vivo culture for design of a biodegradable scaffold. Int J Artif Organs. 2010 Nov;33(11):775-81. PMID: 21140353.生体内で軟骨を再生する際には、気管軟骨を同じ固さにするためには、2か月以上必要であることを報告しました。この研究データに基づいて、ステント系足場を作製することができました。
2008/12/12論文
Komura M, Komura H, Kanamori Y, Tanaka Y, Suzuki K, Sugiyama M, Nakahara S,Kawashima H, Hatanaka A, Hoshi K, Ikada Y, Tabata Y, Iwanaka T. An animal modelstudy for tissue-engineered trachea fabricated from a biodegradable scaffoldusing chondrocytes to augment repair of tracheal stenosis. J Pediatr Surg. 2008Dec;43(12):2141-6. doi: 10.1016/j.jpedsurg.2008.08.038. PMID: 19040922.共同研究者と共同でステント系気道用足場を作製しました。軟骨細胞増殖因子を徐放化することで、初めて気道に軟骨を再生して報告しています。ステント系足場とFGFを投与が、医師主導治験の基本的な考え方となっています。
2008/11/10論文
Komura M, Komura H, Tanaka Y, Kanamori Y, Sugiyama M, Nakahara S, Kawashima H, Suzuki K, Hoshi K, Iwanaka T. Human tracheal chondrocytes as a cell source for augmenting stenotic tracheal segments: the first feasibility study in an in vivo culture system. Pediatr Surg Int. 2008 Oct;24(10):1117-21. doi: 10.1007/s00383-008-2218-5. PMID: 18762951世界で初めてヒト気管軟骨が、再生軟骨の細胞ソースになることを報告しました。硝子気管軟骨の細胞分離方法と増殖方法の困難さを克服しました。
2022/3論文
吻合を強化することに成功
2021/7論文
食道を再生するに成功
2020/1論文
気管内腔を拡大することに成功
2018/7/25論文
再生軟骨の基質成熟を促進
2018論文
筋肉と同等の組織が再生
2016論文
気管の硝子軟骨が自律再生
2014/11/11論文
気道内腔を広げて力学的強度を増強するメカニズムを解明
2013/02/02論文
気管軟骨が成長促進することを世界で初めて報告
2013/04/02論文
気管軟骨と軟骨で接合することを報告
2010/11/11論文
ヤング率の経時的変化
2008/12/12論文
ステント系気道用足場を作製
2008/11/10論文
世界で初めてヒト気管軟骨が、再生軟骨の細胞ソースに
2022/3論文
Yokote F, Yamauchi Y, Komura H, Tanuma T, Sakao Y, Kawamura M, Komura M.
A novel method of tracheal anastomosis healing using a single submucosal injection
of basic fibroblast growth factor: initial report. Eur J Cardiothorac Surg.
2022 Mar 24;61(4):917-924.
bFGFの単回注入によりウサギの気管軟骨が再生し、。再生軟骨と十分に成熟した軟骨を
橋渡しすることにより吻合を強化することに成功した。
この方法のさらなる研究が進めば、気管吻合の補強に臨床応用できる可能性がある。
2021/7論文
Suzuki K, Komura M, Obana K ,Komura H, Inaki R, Fujishiro J, Suzuki K, Nakayama Y.
A new method of primary engineering of esophagus using orthotopic in-body tissue architecture.
J Pediatr Surg. 2021 Jul;56(7):1186-1191.
同所的iBTA(細胞シート)を移植することにより食道上皮とコラーゲン結合組織膜を有する食道を再生するに成功した。
この技術は、ロングギャップ食道閉鎖症(LGEA)を含む様々な長さの間隙を有する食道閉鎖症に対する新しい治療法となりうる。
2020/1論文
Komura M, Komura H, Ishimaru T,Konishi K, Komuro H, Hoshi K, Takato T.
Tracheal cartilage growth promotion by intra-tracheal administration of basic FGF.
Pediatr Surg Int. 2020 Jan;36(1):33-41.
塩基性線維芽細胞増殖因子(b-FGF)を気管内に4日以上投与することにより、単回投与よりも有意に気管内腔を拡大することに成功した。
2018/7/25論文
Inaki R, Fujihara Y, Kudo A, Misawa M, Hikita A, Takato T,
Hoshi K. Periostincontributes to the maturation and shape retention of
tissue-engineeredcartilage. Sci Rep. 2018 Jul
25;8(1):11210.
再生軟骨を取りまく線維組織におけるペリオスチンの機能解明ならびに再生医療での活用を目的として、遺伝子欠損マウスを用いた解析とペリオスチン含有再生軟骨の検討を行った。ぺリオスチンがコラーゲンへ作用しコラーゲン分子の高次構造化を促進することを示した。この変化により再生軟骨周囲では、外周線維組織の強度付与に関与し形態保持に影響を与え、組織内部においては再生軟骨の基質成熟を促進することを明らかにした。
2018論文
Suzuki K, Komura M, Terawaki K, Kodaka T, Gohara T, Komura
H, Nakayama Y.Engineering and repair of diaphragm using biosheet (a
collagenous connectivetissue membrane) in rabbits. J Pediatr Surg.
2018;53(2):330-334.
皮下に移植した鋳型周囲を被包化する組織体を、横隔膜欠損孔に移植して3か月後に、横隔膜の筋肉と同等の組織が再生することを確認しました。
2016論文
Satake R, Komura M, Komura H, Kodaka T, Terawaki K,
Ikebukuro K, Komuro H,Yonekawa H, Hoshi K, Takato T, Nakayama Y. Patch
tracheoplasty in body tissueengineering using collagenous connective
tissue membranes (biosheets). J PediatrSurg.
2016;51(2):244-8.
鋳型を皮下に移植し鋳型周囲を被包化する線維性の組織を気管欠損孔に移植すると、気管の硝子軟骨が自律再生することを世界で初めて報告しました。
2014/11/11論文
Ishimaru T, Komura M, Sugiyama M, Komura H, Arai M, Fujishiro J, Uotani C, Miyakawa K, Kakihara T, Hoshi K, Takato T, Tabata Y, Komuro H, Iwanaka T. Slow release of basic fibroblast growth factor (b-FGF) enhances mechanical properties of rat trachea. J Pediatr Surg. 2015 Feb;50(2):255-9. doi:10.1016/j.jpedsurg.2014.11.012. Epub 2014 Nov 11. PMID: 25638613.b-FGFを気管に投与することが、気管軟骨を成長促進させます。b-FGFが、気管軟骨細胞数を増加させて、軟骨基質産生量を増加させて、気道内腔を広げて力学的強度を増強するメカニズムを解明しました。
2013/02/02論文
Ishimaru T, Komura M, Komura H, Otani Y, Komuro H, Sugiyma M, Terawaki K, Suzuki K, Tabata Y, Iwanaka T. Slow release of basic fibroblast growth factor (b-FGF) promotes growth of tracheal cartilage. J Pediatr Surg. 2013 Feb;48(2):288-92. doi: 10.1016/j.jpedsurg.2012.11.003. PMID: 23414853.軟骨細胞増殖因子であるb-FGFを徐放製剤化して気管軟骨に投与すると、気管軟骨が成長促進することを世界で初めて報告しました。気管軟化症の新しい治療法の可能性を見出しました。
2013/04/02論文
Komura M, Komura H, Otani Y, Kanamori Y, Iwanaka T, Hoshi K, Tsuyoshi T, Tabata Y. The junction between hyaline cartilage and engineered cartilage in rabbits. Laryngoscope. 2013 Jun;123(6):1547-51. doi: 10.1002/lary.23269. Epub 2013 Apr 2. PMID: 23553122.一般的に行われている軌道への肋軟骨パッチ移植では、線維性肉芽組織で気管軟骨と接合します。再生軟骨パッチ移植では、気管軟骨と軟骨で接合することを報告しました。気道狭窄などに再生軟骨を移植する上で有利なポイントを実証しました。
2010/11/11論文
Komura M, Komura H, Kanamori Y, Tanaka Y, Ohatani Y, Ishimaru T, Sugiyama M, Hoshi K, Iwanaka T. Study of mechanical properties of engineered cartilage in an in vivo culture for design of a biodegradable scaffold. Int J Artif Organs. 2010 Nov;33(11):775-81. PMID: 21140353.生体内で軟骨を再生する際には、気管軟骨を同じ固さにするためには、2か月以上必要であることを報告しました。この研究データに基づいて、ステント系足場を作製することができました。
2008/12/12論文
Komura M, Komura H, Kanamori Y, Tanaka Y, Suzuki K, Sugiyama M, Nakahara S,Kawashima H, Hatanaka A, Hoshi K, Ikada Y, Tabata Y, Iwanaka T. An animal modelstudy for tissue-engineered trachea fabricated from a biodegradable scaffoldusing chondrocytes to augment repair of tracheal stenosis. J Pediatr Surg. 2008Dec;43(12):2141-6. doi: 10.1016/j.jpedsurg.2008.08.038. PMID: 19040922.共同研究者と共同でステント系気道用足場を作製しました。軟骨細胞増殖因子を徐放化することで、初めて気道に軟骨を再生して報告しています。ステント系足場とFGFを投与が、医師主導治験の基本的な考え方となっています。
2008/11/10論文
Komura M, Komura H, Tanaka Y, Kanamori Y, Sugiyama M, Nakahara S, Kawashima H, Suzuki K, Hoshi K, Iwanaka T. Human tracheal chondrocytes as a cell source for augmenting stenotic tracheal segments: the first feasibility study in an in vivo culture system. Pediatr Surg Int. 2008 Oct;24(10):1117-21. doi: 10.1007/s00383-008-2218-5. PMID: 18762951世界で初めてヒト気管軟骨が、再生軟骨の細胞ソースになることを報告しました。硝子気管軟骨の細胞分離方法と増殖方法の困難さを克服しました。