着衣泳ビデオのご案内

 

救急医療情報研究会 着衣泳研究会部会では2000年8月、全国の子供たちを悲惨な水の事故から守るために、「着衣泳ビデオ(低学年編、高学年編)」を作成し、また2001年6月「着衣泳テキスト」を刊行しました。

これらの資料を多くの方にご覧いただき、着衣泳の意義と訓練方法を学んでいただきたいと考えています。

本ペ−ジの内容を印刷物などとして広く配付して下さることを歓迎致します。




目 次

御挨拶
着衣泳ビデオ(低学年編、高学年編)・着衣泳テキストの申し込み方法など
着衣泳関連のウェブ資料
着衣泳ビデオ作成委員からのメッセージ




御挨拶   

 このビデオは、水の事故からすべての人々が生還するよう願いを込めて作成されました。  

 近年、少しずつ日本人の余暇が増えてきています。それに伴って、海、河川、湖沼など自然水域で多くの人々が余暇を過ごすようになってきました。自然はとても広く、われわれを暖かく迎えてくれます。しかしながら、ときには白い牙をむき出しながら突然人間に襲いかかってくる厳しい一面をみせます。毎年夏休みの時期になると、キャンプ中に急な増水で流されたり、あるいは海で波にさらわれ突然姿が見えなくなってしまい、結果的に溺水により命を落とす痛ましい事故が繰り返し報道されます。  

 このような事故の犠牲者が子供であると、なおさら報道を聞く者の胸を悲しさが締めつけていきます。水に巻き込まれた子供は水を飲みながら必死にもがき、そして最後、薄れゆく意識の中で「お父さん、お母さん、助けて・・・」と叫んだことと思います。

 これまではこのような事故が起こると、多くの人が「救助できる人が近くにいなかったから不運だった」とあきらめていました。そしてこのような不幸な事故を減らすために、溺れている人を救助する技術を相当な努力を使って普及してきました。しかしながら今、時代は新しい局面にきています。水の事故に遭遇した人が「自分で自分を助ける」技術をマスターする動きが広がってきています。

 基本的にヒトの体は水に浮くようになっています。服を着て靴を履いている状態ではさらに浮きやすくなっています。この浮力を上手に使って水面に浮かび、呼吸を確保することができれば、水に落ちてもより長く生命を維持することができます。この技術が着衣泳です。つまり着衣泳こそが水に落ちたときに自分のもつ浮力を最大限に生かした、「自分で自分を助ける」技術なのです。

 水の事故にあう7割から8割の人が着衣状態で溺れています。このような状態で水に落ちた人が、通報により救助に急行する消防のレスキュー隊が到着するまで、浮いて呼吸を確保していれば、きっと生還することができるでしょう。子供同士で遊びにいった水辺で誰かが水に落ちても、友達が消防署に通報して、レスキュー隊が到着するまで着衣泳で浮いて呼吸を確保していれば、必ずレスキュー隊が助けてくれます。このようなシナリオを思い浮かべながら、着衣泳の指導をどのように行なうかをビデオの中で解説しました。

 このビデオはインターネットを利用したメーリングリストである「救急医療情報ネットワーク(eml-nc)」の活動の一環として作成されました。人命の尊さを常に考え行動する医師、消防職員、教職員および学生などemlの活動を支えるボランティアにより企画、撮影および編集が行なわれました。ビデオを作成したメンバーがそれぞれの立場から発したメッセージを織り込んでいます。このビデオを視聴されて、そのメッセージを受けとめていただければ幸いに思います。最後に、本ビデオを作成する機会を与えていただいた愛媛大学医学部 越智元郎先生をはじめとするemlメンバーの方々ならびにビデオ撮影のモデルとなった子供たちに深く感謝いたします。

2000年9月1日

着衣泳ビデオ作成委員会・委員  

市川高夫  (済生会新潟第二病院 医師)  
岩崎 隆  (巻・西川・潟東消防本部 救急救命士)  
恩田知弥  (新潟県長岡市立深沢小学校 教諭)  
栗林 彰  (長岡市消防署 救急救命士)  
小池勝己  (柏崎地域消防署 救急救命士)  
近藤 剛  (長岡市消防署 消防士)  
佐藤克範  (新発田地域広域消防本部 中条消防署 救急救命士)  
外間 達  (富山医科薬科大学医学部看護学科 学生)  
竹内 等  (巻・西川・潟東消防本部 救急救命士)  
豊岡正則  (新潟市消防局 救急救命士)  
齋藤秀俊  (長岡技術科学大学 助教授)                                         ほか(敬称 略)




着衣泳ビデオ(低学年編、高学年編)・テキストの申し込み方法など

着衣泳ビデオは低学年編、高学年編とも VHS 30分テープとしてお届けします。

資料の内容に関する問い合わせは以下までお願い致します。

制作責任者: 齋藤秀俊   

   連絡先)長岡技術科学大学 化学系
         新潟県長岡市上富岡町1603−1
         電話 :0258−47−9316(直通)
         FAX  :0258−47−9300
         e-mail:hts@nagaokaut.ac.jp
         URL:http://hts.chem.nagaokaut.ac.jp/
            ※着衣泳のホームページ

申込先1:「救急医療情報研究会」 頃末浩二
         e-mail:korosue@mx3.tiki.ne.jp

申込先2:中村徳子
         〒731-0141 広島市安佐南区相田 3-60-3
         電話 :082−878−9219
         FAX  :082−878−7923
         e-mail:e-mail nakamura-n@mtg.biglobe.ne.jp

負担金の御願い

 負担金はテープ1本につき 1,500円(送料、振り込み料とも当方負担)です。送金はビデオ到着後に、同封の振り込み用紙でお願いいたします。  着衣泳テキストにつきましては書店で購入される場合は税込み 1, 575円、救急医療情報研究会から送付させていただく場合は、税・送料込み 1, 700円でお届けしております。

送金先:以下の郵便振替口座にお振り込み下さい。
       口座番号:01620−3−4467(右4桁の4467は右詰め)
       口座名称:救急医療情報研究会eml

お申し込みのメール・FAXにはお名前、ご住所、郵便番号、電話番号などを明記願います。送付先にはできるだけ、ご職場などほとんどの時間、誰かが配達物を受け取れる場所をご指定下さい。クロネコメールを利用する都合上、ご不在の場合は郵便受けに配達されますので、郵便受けにビデオを受け取れる間口があるかどうかご確認下さい。

送付したテープが破損していたり、画質が悪いことがあり得ます。その時はご連絡いただければ、早急に替わりのテープを送らせていただきます。その際、最初にお送りしたテープを送り返す必要はありません。




着衣泳関連のウェブ資料

水難事故を防止するために
    http://proteome.tmig.or.jp/saigai/suinan.html

着衣泳ビデオの紹介のペ−ジ
   
http://homepage2.nifty.com/chakuiei/
    〇ビデオの一部を Real Videoで見ることができます(Real Player必要)

着衣泳テキスト:命を守る着衣泳―浮いていたから助かった
   テキストができました。お問合せ・申し込みはこちらからどうぞ。

着衣泳のホームページ(長岡技術科学大 齋藤秀俊)
    http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/surindex.htm




着衣泳ビデオ作成委員からのメッセージ

〇岩崎 隆 (巻・西川・潟東消防本部 救急救命士)

 実は私は泳げません。私にとって水はとても怖いです。
自分が泳げないから子供には水泳を習わせました。
今の子供達の中には泳げない子がたくさんいます。
でも、この着衣水泳で浮くことを練習すれば浮くことができるようになります。
「溺れても沈まなければ死なない。誰かが来るまで浮いてて欲しい。」
ほんとにそんな思いです。

〇恩田知弥 (新潟県長岡市立深沢小学校 教諭)

小学生は、正しいと思ったこと、うんそうだなぁと思ったことは何でもたくさん吸収するだけの器を持っています。
”自分の命を自分で守る”ということは正しいことです。
すべを知らずに命を落とすことがあってはいけない。
より正しい方法を教えてあげたい。学ぶ器の大きな小学生に、着衣水泳を学んで自分の命を守るすべを身に付けてほしい。
たし算やかけ算のように着衣水泳を当たり前のように指導する環境と学ぶ環境を作っていきたい。

〇栗林 彰 (長岡市消防署 救急救命士)

「着衣では溺れるかもしれない。」その経験を子ども達にしてもらって、助かるための技術を身につけてもらうこと。
更には、子供でも人を助けるためになにかできるということを経験してもらい、命の大切さを感じてもらうために必要な内容が込められています。

〇小池勝己 (柏崎地域消防署 救急救命士)  

9月13日の午前中、数日前に行なった着衣泳ビデオ授業に続き、プールでの実技授業を実施しました。  
校長先生の意向で、授業風景を4年生、3年生が見学する中、2年生36人に指導しました。  
担任の先生と2人で指導したのですが、子供達の中には、やはり様々な行動を起こす子がいて、低学年授業の難しさっていうものを痛感しました。
バスケットの関係で、小、中、校、社会人のコーチを全て経験していますが、プールというシュチュエーション、また、初めて指導する「着衣泳」・・・少し緊張もありました。  
しかしその中でも、やはり、あのビデオを見て子供達が明らかに“浮くこと”がまず出来ればいいんだと感じていたことが分かりました。
着衣で泳ぐ事の難しさより水の中で簡単に浮けることに驚いていました。(事前のビデオの効果は随分あったはずです!)  
当日のために、中3の娘のランドセルを引っぱり出し、はたまた、息子のバスケットボール、僕のディバッグや深沢小から借りた教材等を活用し、ほぼ、ビデオと同じ内容を45分授業の中で出来ました。  
何人か、エレメンタリーバックストロークがほとんど出来ました。(背浮きは約半数が出来ました。)
また、女子の方が比較的良く出来ました。
男子はどうしてもふざけてばっかしいるんですね。(僕の息子も困ったもんで・・・(^_^;
それと、太った子は浮きやすい!ってほんと実感しました。
子供達は学校のジャージ上下に靴を履いていました。
校長先生は靴も許可してくれました。
見学の先生方が一番興味を持って見たのはやはりランドセルがあれだけ、浮力の強いモノだって分かった時でした。  
最後にまた、「着衣泳を練習したい?」って聞いたら、全員が 「また、やりたい!」って大きな声で答えてくれました。
天候にも恵まれ、子供達にとっては思いっきり水遊び出来て良かったんでしょうね(笑)。  
その後、校長先生といろいろ話しましたが、その中で、こういった、地域指導者を「ようこそ先輩!」的な形で取り組めば、着衣泳のみならず、子供達の総合学習として、「命」や「心」の教育が出来るのではないか?と感じ、消防の講習会等についても可能性を見いだせるのではないかと思っています。  
長くなりましたが、着衣泳を指導するにあたってはやはり僕自身(指導者側)がまず、身をもって体験し、技術をマスターし、なおかつ知識も持っていなければならず、短期間ではありますが、斎藤先生、恩田先生に習ったおかげでなんとかこぎ着けました。
でも、自分がまさか、こんな形で母校で授業するなんて、夢にも思いませんでした。  
僕はその日の午後「救急講習」があって、みんな僕の顔見て微笑んでくれて、いい感じだな・・・と思ってたんですが、それがくっきりとついた水泳キャップの日焼けの後のせい?だと分かったのは、家族で夕食を食べてる時でした。
「お父さん、何その額の線!?・・・真っ赤な顔して・・・プッ(笑)。」
そういえば、ホント良い天気だったんですよね(^_^;

〇竹内 等 (巻・西川・潟東消防本部 救急救命士)

人の死、それもさっきまで元気でいた人間の死。
いっぱい見てきました。
家族の悲しみ、やり切れないせつなさ・・・・・
これを訓練すれば、人の命が助かるかもしれない。
助かるはずの命があるんだ。と考え救命講習会等々やってきています。
着衣泳もそのひとつ。

〇豊岡正則  (新潟市消防局 救急救命士)

かなりの人達が着衣と,裸またま水着では着衣の方がすぐに沈んでしまう,と思っているのではないのでしょうか。
私自身も着衣のまま,川などに落ちたら,取りあえず靴は脱いで泳ごうと思っていました。
しかし,これは大人のそれも泳げる人の発想であったことに気づかされました。
泳げなくても,浮かべる。そして,着衣の方が浮きやすい。
靴は必須アイテムだ! 
この発想が非常に重要であることを多くの方々に知っていただきたいと思います。



救急医療情報研究会(e-media)

 ■救急医療・情報研究会(eml-nc) ■救急・災害医療ホームページ


Copyright (c) 2001-2002. e-media All rights reserved.