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願い事

ここのところ秋の日和に結婚式が続いていた。
もうすぐ30歳という自分の年齢ゆえ、そういった時季が来たのだ。

その折、
私がお祝いしたかった大切な人の結婚式には
もう参加することができないということに気づき、
彼女がこの世を去ったことのやるせなさがぶり返してきて、涙が出た。


彼女は1年3ヶ月前に、突然その生涯を閉じた。
ピアノやパーカッションなど才能あふれる彼女だけど、
普段の彼女からはその雰囲気は漂わず、
ちょっと天然で、ときどき鋭い、かわいらしいお嬢さん。
私はそんな彼女のことが好きで、尊敬していて、
一緒に話ができるのがとても嬉しかった。
私が大学時代に親しくしていた数少ない友人で、
医学生として、医者として、同じ道を歩んできた彼女と
いろんな悩みを分ち、励ましたあった。

もうそれも今はできなくて、私は言葉を飲み込んだり、
時には空に向かって一方通行に伝えたりしているけれど、
返事はよく聞き取れない。
彼女が書いてくれた直筆のメッセージをときどき取り出しては、
勇気をもらっているけれど、
やっぱり聞こえてくる声が少しずつ薄れているような気がする。

今年の私はたぶん人生で一番忙しくて、一番責任があって、
その分自己嫌悪感を抱くことも多い。
でも周りにいる赤ちゃんたちは本当にかわいくて、
その赤ちゃんを見つめるお父さんお母さんのまなざしも暖かくて、
どうにかこの人たちを支えたいと思うけれど、
最近少し体が言うことを聞いてくれない。気持ちもコントロールできない。


笑っている、かわいくて、鋭くて、でも優しい、
そんな彼女の声がまた聞きたい。

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2011年11月12日 11:51に投稿されたエントリーのページです。

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