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こころを忘れない先生

「じゃあ辻さん、よろしくね!」
懇親会の帰り際に、出口でぺこりとお辞儀をすると、
水谷先生はそう言って遠くから大きく手を振ってくださった。
家に向かう電車の中で、その場面がずっと目の前に浮かんで、
その度涙腺が緩んだ。
 

教授といえば、学生のころから、遠い遠い存在だった。
その教授から突然メールが届いた。
「過日先生が担当した患者さんのお父様からお褒めの言葉をいただき、
うれしくてメールしました。」と始まり、本当に余りある言葉が並んでいた。
実は患者さんのお父様が先生のお知り合いの研究者だったのだ。


若輩者の私に、
「うれしくて」という感情と共に励ましてくださった先生の心が、
「よろしくね!」と手を振ってくださる真っすぐな振る舞いが、
本当に嬉しくて嬉しくて仕方なかった。


忙しくて、折れそうになっていた心は、
こういった偶然と心遣いに救われて
再び起き上がることができるようになった。


研究者として、臨床家として、
教授というのはきっといろいろな評価の中で就く地位なのだと思うけれど、
私はこんな風に心を大切にしてくださる先生の下で働けること、
それを何より誇りに思う。

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2010年09月20日 22:21に投稿されたエントリーのページです。

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