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2010年02月 アーカイブ

2010年02月14日

同じ本棚

「どんな人が好きなの?」
彼氏のいない私へ決まって問われるこの質問に
いつも困ってしまう。

目指すべきところを持って努力している人、
自分を持っている人、
話のテンポが合う人、
音楽や映画の趣味が似ている人、
私が感じるいろいろのことを興味をもって相づちを打ってくれる人、
いろいろ挙げてみるけど、実像を伴わない。


角田光代の「さがしもの」を読んでいて、
あぁいいな、と思ったのは、
「ぼくんちの本棚みたいだ」という男の子と女の子の話。
そういう共有があればいいなと思う。

それが有名でないものであればあるほど、
嬉しさが増すのである。

そういう日がいつか訪れればと、
いろんなことに興味をもってみようとがんばる。

2010年02月15日

瞬間冷凍パック

重松清が「許すこと」を語っているインタビューをみて、
ふと思い出したのだ。

私がこれまで本当の意味で仲直りできていない関係がふたつあること。

一方的な言い方をすれば、
ふたつとも、私が相手のことを許せていないということだと思う。

でも「許す」という言葉は、
何かしてはいけないことをした相手に対するもので、
正確に言えば、私の場合、してはいけないこととはいえない。

私からすれば、「しないでほしかった」ことだったのは事実だけれど。

ー 急な雨が降ってきた。
ー 外へ出ようと私が傘を開いた。
ー その少し先で男の子も傘を開いて立っていた。

ー 一緒に外に出ようとしていた子が
ー 当然私の傘に入ると思っていたら、
ー 少し恥ずかしそうに小走りで、男の子の傘に入った。

本当にささいなことだし、
その子にとったらほんのりした恋心なんだろうと思う。

でも私は、その一瞬に自分の傲慢さへの恥ずかしさと、
裏切りと、ジェラシーを感じたんだと思う。
でもそんなこと感じる自分に自己嫌悪で、何も言えなかった。

そのとき感じたわだかまりは、
放たれないまま、時が経っても私の心の中にある。

ー 「この関係に成長はない」ときっぱり言われて彼氏にふられた。
ー 会話に少しでも深みが出るようにがんばったけれど、
ー 届かなかった。

頭の回転の早さも、共有するものも、少なすぎたんだと今なら分かる。
でもそれを言われたとき、
自分が全否定されたようにショックだった。
こんな風に傷つけておいて、謝りの一言もないのが、
悔しくて仕方なかった。

でもぶちまけられず、悔しさは私の心の中にとどまっている。


「許す」ということが成立するためには、
そもそも相手が「悪かった」と思わなければならないわけで、
でもそれは伝えなければ気づかないこともあるわけで、
私が自分勝手に許せずにいるふたつの関係は、
私がその気持ちを瞬間冷凍したままでは、
解凍されることはないのだろう。


感情を露にすることが、年を重ねるごとに難しくなる。
でも本気で氷をとかすには、その場を取り繕う大人力ではなく、
恥ずかしさも忘れて気持ちを爆発させる瞬発力が必要なんだ。

壊れて踏み荒らして、拓けた場所に新しいものが生まれる。

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