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2008年11月 アーカイブ

2008年11月09日

そのひとらしさ

ここ最近、緒形拳さん・筑紫哲也さん・峰岸徹さん・深浦加奈子さん、と私が日常的にテレビで目にしていた人たちががんによって最期を迎えた。この人たちの死が私に印象を遺すのは、ついこの間までその人たちがテレビの画面に映っていたからだと思う。「そういえばこんな人もいたよね」じゃなくて、「昨日テレビの画面で見たよ」ってそういう感じだったから。峰岸さんは「おくりびと」を見た2日後の知らせだった。

でもその亡くなり方を見ると、どの方もその人らしく人生を全うできたのではないかな、と思う。病院で過ごすのではなく、その人の過ごしたい場所で、その人の過ごしたい時を過ごした証が、それぞれの作品に仕上がって、私の目に映ったように思われからだ。

10月に訪問診療をする診療所に1ヶ月出入りし、まさに家族の眼前で「息を引き取った」患者さんにも出会った。これからそういう方向へ歩きつつある人にも出会った。その人たちはいろんな気持ちを経験していると思うけれど、その差し引きはきっとプラスになっていると思う。どの人も残りが短くとも長くとも、その人らしい日々を過ごせたらいいと思う。

そして今、お母さんと離れたばかりの命に向き合い始めた。
彼らの一生懸命な姿はかわいくて、ただただ励まされる。
昨日書面に印を押して、小児科に自分の身を置くことに決めました。

2008年11月26日

ふたり

両親の還暦を祝うために、私たち四人家族の足跡を辿る写真を一つの本にまとめた。

この家族の始まりともいえるふたりの結婚式の写真。
カラー写真が少しセピアがかって、色褪せている。
だけどそこに写っているふたりの笑顔は、
これまで見たことのない、幸せに満ちたものだった。

仲がいいか悪いかでいえば、どちらかといえば後者に入るふたりだと思っていたけれど、
スタート時点では、そこから続く道が明るいことを信じて疑わない笑顔を携えていたのだ。
それを知った時、とても感動し、嬉しく思った。


ついこの前まで勤務していた診療所での出来事。
がんという病を患った「妻」を自宅で看病を続け、
最期を看取った旦那さんが、目を閉じたままの「妻」を前に

「生まれ変わってもまた結婚しよう」

と言った。


日常は気持ちを廃れさせる。霞ませる。
それでも最期にそんな風にお互いのことを思えたら・・・

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