ひび割れたエアロのFRPによる補修


輸入したリヤバンパーはFRP製です。図のように厳重に梱包されていました。


梱包を解いてみると、曲面の部分ではFRPが非常に薄くなっている上に、一部にひび割れが既に出来ているなど、作りの悪さが目に付きます。ひび割れからは無残にガラスの繊維が露出しています。


裏からみるとこのようになっていて、所詮はレプリカ製品です。このまま使えば塗装しても表面がひび割れていくでしょう。

今後のことも考えて
 1:裏地からFRPを貼りなおす
 2:表面のひび割れ部分を削る
 3:パテ埋めして表面をならす
 4:塗装
という段取りにしました。ここでは、FRPによる補強を紹介します。


ひび割れ部分からFRPがはみ出さないようにアルミテープで表面をふさぎます。


FRPを張る部分をシリコンオフスプレーでよく脱脂しておきます。


ここからの作業はディスポーザブルの手袋を着用します。
注意:ガラスマット・FRPは素手で扱うと皮膚障害の原因となります。


厚手のガラスマットです。あまり厚いと作業がしにくく、薄すぎると強度が不十分です。今回は#450を50x50cm使用します。補強する部分のサイズにガラスマットを切ります。


作業の簡便性を考えて、2液性のFRP樹脂を使います。季節(温度・湿度)にもよりますが、FRPに対して5%〜10%の硬化剤を混ぜてよく攪拌します。アクリル製の容器にFRPを入れると反応して溶けてしまいますので注意してください。ここでは100ml FRP+10ml 硬化剤で作業をしました。硬化剤はある程度以上入れても、反応速度・仕上がりの強度に変わりはありません。


今回の2箇所の補修に200mlの樹脂が必要でした。なお、一度に混合せず足りなくなったら混ぜていくのが良いと思います。
注意:ここからの作業は風通しがよく火の気がないところで行います。人体に有毒なガスが発生する上に、引火すると大変危険です。また、反応したFRPは高温(時には沸騰することもあります)になるので、扱いには十分注意してください。


FRPが硬化し始めるまでの数分の間に作業をしなくてはいけません。ローラーを使って、FRP樹脂を塗ります。さらにその上にガラスマットをのせFRPを上塗りしていきます。


ガラスマットを3枚重ねたところです。強度的には十分でしょう。


20分でかなり硬化が進んでいます。なお、反応が完全に終了するまでは1日以上かかります。
注意:硬化の際の高熱に注意してください。


作業に用いたローラーは固まらないうちに洗浄用のアセトンで洗っておきます。

FRPが完全に硬化したら、アルミテープを剥がします。表面側から#100のサンドペーパーでひび割れた部分の表面を広めに削り取っていきます。

削り取った部分にはパテを盛って、その後、番手を細かくしならがサンドペーパーで面を出しながら磨き上げていきます。(画像はありません)


仕上げにサーフェーサを吹いたら塗装します。


もはや最初にあったひび割れは全くわかりません。