Neuro2001(第24回日本神経科学・第44回日本神経化学 合同大会)を終えて


 標記合同大会は、企画・運営両面において正に一体の大会として、去る2001年9月26日(水)〜28日(金)の3日間、国立京都国際会館において開催されました。大会準備中の5月25日に第44回日本神経化学会・大会長・畠中 寛先生が急逝されるという不測の事態になりましたが、それまでに作っていた計画大綱に従って鋭意準備にあたり、何とか盛会裡に終了することが出来ました。

 発表予定演題数は、一般演題(すべてポスター発表)が1,270題、特別講演が6題、54主題組まれたシンポジウム内の演題数が287題、これらを合計すると1563題で、3年前の両学会の合同大会のときの25%増ということになります。これは日本における脳・神経関連科学研究の拡がりと発展を示していると思われ、まことに喜ばしいことであります。また、ブレインサイエンス振興財団とHuman Frontier Science Programからのご援助により開催できたシンポジウムを冠シンポジウムとしました。しかし、大会直前の9月11日に起こった米国での多発テロ事件の影響で、特別講演予定者のBjorklund、Woolf両先生をはじめ十数名の外国からの参加予定者が来日を取り止められ、演題がキャンセルになったことは真に残念でした。

 参加者数は、事前登録者数が2,220名(一般会員;1,427名、一般非会員;93名、学 生;700名)、当日登録者数が973名(順に各々289名、306名、378名)、参加費を頂戴しなかった非会員の特別講演者・シンポジウム座長・シンポジストおよび両学会の名誉会長/名誉会員が合わせて129名、合計3,322名でした。特記すべきは、学生の参加者が1,078名に達し、参加者全体の1/3を占めたことです。これは、学生の参加費を一般研究者の約1/3(事前登録;3,000円、当日登録;4,000円)に抑えたこともありますが、大学院学生の脳・神経科学に対する関心の高さを示しています。事実、大会期間中各会場では熱心に討論をする学生が多数みられ、大会そのものを大いに活気づけてくれたという印象を持ちました。この研究領域の将来にとって大変有意義なことと考えられます。ただ、今回学生に関しては会員・非会員を問わず参加費を同額にしましたが、本会の学生会員を増やす意味からは若干の差を付けるべきであったと思われます。

 その他、毎日4題ずつ、合計12題のランチョンセミナー、50社(合計84コマ)の機器展示、6社・2団体(生協)の書籍展示が行われ、参加者に有用な情報と便宜が提供されました。また、細胞科学研究財団、内藤記念科学振興財団、成茂神経科学研究助成基金からもご援助をいただきました。

 さらに、演題登録と英文抄録投稿は昨年と同様、UMINサイトへの電子化された方法に依りましたが、本年はプログラム・抄録全体を7月末にはNeuro2001ホームページ に公開し、演題検索機能も付けて参加者に便宜を図りました。参加登録は、これまで 研究室単位主体でしたが、本年は整理・管理の容易な個人単位としました。また、 E-mailを可能な限り活用し、Neuro2001ニュースを随時発信して諸種お知らせ・呼びかけを密に行い、シンポジウムオーガナイザーとの連絡等の事務連絡もペーパーレス を追求しました。一方、最近使用が増え、今後の発表機材の主流になると予想される液晶プロジェクターを全口演会場に配備し、当日の支援体制も整えて便宜を図りました。相当数の利用申込をいただきましたが、適宜対応し、大きな支障も無くご利用いただけて胸をなで下ろした次第です。また、小さい子供さんを持つ研究者が大会に参加し易いように託児室を設けましたところ、全部で7件の利用があり、少しでもお役に立てたことを喜んでいます。期間中に他学会からの見学の申し出もありましたが、 日本でも今後託児室の設置が一般化すれば若い女性研究者の学会活動が一層活発になることが期待されます。

 最後に、ご参加下さいました本学会会員の皆様、ご尽力・ご協力いただきました全ての方々および企業・団体に、この場をお借りして、心から厚く御礼を申し上げ、ご報告とさせていただきます。

 

第24回日本神経科学大会  大会長   佐藤 公道

第44回日本神経化学会大会 大会長代行 三木 直正