*** 静岡生命科学懇話会 ***

** 静岡ライフサイエンスセミナー **


【生命科学懇話会発足のお知らせ】

 静岡大学東部キャンパスには生命科学の研究・教育に携わる多くの方々がいらっしゃいます。研究は基礎から応用まで、その研究分野は生物学から化学まで、また、研究対象は微生物から哺乳類までと多種多岐に渡っています。そのため、なかなか一つの話題を話し合うことが出来ないのが現状です。しかしながら、生命科学を研究する上で、共通の話題・問題があると思います。そこで、生命科学研究を指向する方々のネットワーク作りを目的として、生命科学懇話会を発足させることにしました(96/05/24 河田雅圭・近江谷克裕)

世話人(2019/12/25)
竹内浩昭 @理・生物(takeuchi.hiroaki@shizuoka.ac.jp)


静岡大学 への 交通と地図

 静岡ライフサイエンスセミナーのお知らせは、静岡キャンパス周辺のライフサイエンス関係者へメール送信しています。 お知らせメールの要・不要は、メール(takeuchi.hiroaki@shizuoka.ac.jp) で連絡をお願いします。


2000年11月〜2014年5月は、Yahoo!グループ(旧称:eグループ)の無料グループメール・サービスを利用して、静岡ライフサイエンスセミナーのお知らせを配信することになりました。
・グループ名:     静岡ライフサイエンスセミナーML
・グループアドレス:  SU-LifeScience
・メインページのURL:  http://groups.yahoo.co.jp/group/SU-LifeScience/
・投稿先アドレス(投稿はメンバー限定で、管理者の承認が必要)
            


2014年5月より、このメーリングリストのシステムを UMIN(大学病院医療情報ネットワーク = University Hospital Medical Information Network) 提供の「メーリングリスト開設サービス(MilLion) 」へ移行することになりました。
・投稿用MLアドレス:



[静岡ライフサイエンスセミナー]


20/01/23 サイエンスカフェ in 静岡 第142話
  渋川 浩一 (ふじのくに地球環境史ミュージアム)
  『足下の魚類群集 〜 アストラベ群の多様性と適応放散 〜』

19/12/24 公開セミナー
  吉本 光希 (明治大学農学部)
  『様々なタイプのオートファジーによる植物の機能制御』

19/12/23 公開セミナー
  大吉崇文、野本賢也、増澤樹、西村優利(静岡大学理学部)
  『グアニン四重鎖に結合するタンパク質やペプチドの解析』
  小谷真也、不破啓貴、海野航太(静岡大学農学部)
  『ゲノムマイニングによるバクテリア生理活性ペプチドの生産』

19/12/19 公開セミナー
  佐田 亜衣子 (熊本大学)
  『皮膚の再生と老化を担う幹細胞のはたらき』

19/12/12 サイエンスカフェ in 静岡 第141話
  嘉規 香織 (静岡大学理学部物理学科)
  『不安定原子核の世界』

19/11/25 公開セミナー
  張 翼 (国⽴研究開発法⼈海洋研究開発機構)
  『異分野融合によるタンパク質探索ツールの開発と応用』

19/11/16 公開講座
  小杉山 晃一 (常葉大学社会環境学部)
  『生物はどのようにヒトになったのか』

19/11/09 FSS公開講座
  吉村 仁 (静岡大学工学部)
  『素数ゼミの謎 - 進化物語の科学 -』

19/11/07 サイエンスカフェ in 静岡 第140話
  木村 杏子 (静岡大学理学部数学科)
  『エッジイデアルの代数的性質』

19/10/10 サイエンスカフェ in 静岡 第139話
  川本 竜彦 (静岡大学理学部地球科学科)
  『沈み込んだ海水が火山を作る』

19/09/25 公開セミナー
  田川 陽一 (東京工業大学生命理工学院)
  『生命を理解するための晴乳類培養モデル - 哺乳類の合成生物学 -』

19/09/05 サイエンスカフェ in 静岡 第138話
  木村 榮一 (広島大学名誉教授,元日本薬学会会頭)
  『私のがんサバイバル体験 〜 摘出手術、化学療法、免疫療法、放射線療法およびリハビリ療法 〜』

19/08/27 公開セミナー
  岩田 高志 (東京大学大気海洋研究所)
  『バイオロギング手法を用いた海生哺乳類の採餌行動の研究』

19/07/25 サイエンスカフェ in 静岡 第137話
  近田 拓未 (静岡大学理学部附属放射科学教育研究推進センター)
  『海水から太陽をつくる 〜 核融合炉が拓く未来 〜』

19/06/27 サイエンスカフェ in 静岡 第136話
  内山 秀樹 (静岡大学教育学部教科教育学専攻)
  『宇宙の中の変わり者達 〜 X線天文学入門 〜』

19/05/23 サイエンスカフェ in 静岡 第135話
  松本 敏隆 (静岡大学理学部数学科)
  『無限次元ベクトル空間のはなし』

19/04/25 サイエンスカフェ in 静岡 第134話
  日下 宗一郎 (ふじのくに地球環境史ミュージアム)
  『古人骨はかく語りき 〜 同位体分析から探る縄文時代人の食性 〜』

19/04/05 公開セミナー
  工藤 恒 (東京大学)
  『ラン藻由来アルカン合成関連酵素の機能発現に重要なアミノ酸残基の同定』

19/03/14 サイエンスカフェ in 静岡 第133話
  佐藤 慎一 (静岡大学理学部地球科学科)
  『潮干狩りの古生物学』

19/03/11 公開セミナー
  三宅 敬太 (静岡大学)
  『ユニークなシアノバクテリアがもつ色素合成酵素PcyAの光受容と光合成に対応する機能分化』
  伏見 圭司 (静岡大学)
  『光スイッチの開発を目指したシアノバクテリオクロムの分子基盤』

19/03/10 公開講演会
  石川 洋二 (株式会社 大林組)
  『宇宙エレベータ建設構想』

18/03/02
  第20回 静岡ライフサイエンスシンポジウム
 「身体づくりの分子メカニズム 〜 細胞機能を支える「栄養・環境シグナル」の実体に迫れ 〜」

19/02/23-24
  海洋アントレプレナーワークショップ
  『海洋探査艇の開発に挑戦して海の可能性を広げよう!』

19/02/22 公開セミナー
  河野 風雲 (コロンビア大学)
  『光遺伝学セミナー:細胞内の分子を光で自在に操る技術』

19/02/18 公開講演会
  井元 清哉 (東京大学医科学研究所ヘルスインテリジェンスセンター)
  『統計科学、スパコン、人工知能による健康医療ビッグデータ解析と健康社会の実現』

19/02/16 公開講演会
  北野 伸雄 (磐田市竜洋昆虫自然観察公園)
  『科学コミュニケーターのおしごととは 〜 昆虫とヒトをつなげる*つながる 〜』

19/01/17 サイエンスカフェ in 静岡 第132話
  池田 昌之 (静岡大学理学部地球科学科)
  『恐竜時代の地球環境と生態系』












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サイエンスカフェ in 静岡 第142話
日 時 2020年1月23日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 渋川 浩一 (ふじのくに地球環境史ミュージアム)
演 題 『足下の魚類群集 〜 アストラベ群の多様性と適応放散 〜』
 波打ち際に堆積する砂礫間隙に生活の場を求めたハぜの仲間「アストラベ群」。近年続々と新種が見つかり、多様性の実態が明らかになりつつあります。変化の激しい環境にに生きる彼らの姿や、迫りくる危機をお伝えします。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年12月24日(火)16:05〜17:35(予定)
会 場 静岡大学理学部A棟2階A209大会議室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 吉本 光希 (明治大学農学部)
演 題 『様々なタイプのオートファジーによる植物の機能制御』
 細胞質成分が小胞に取り囲まれ,リソソーム/液胞と融合し,分解される一連の過程を「オートファジー」と呼ぶ。酵母遺伝学によりオートファジーに必須なATG遺伝子群が単離され,これら遺伝子がコードする主要ATGタンパク質が酵母から動植物まで真核生物に広く保存されていることが明らかとなり,オートファジー研究は飛躍的に進展した。植物オートファジー研究も例外ではない。我々はこれまでに,植物個体においてオートファジーの進行を簡便に可視化する系を世界に先駆けて確立し,オートファジー能欠損植物を単離し,その表現型から植物オートファジーの生理的役割・重要性を明らかにしてきた。本セミナーでは,オートファジーの飢餓応答におけるアミノ酸の供給源としての役割に加え,最近我々が見出した不良オルガネラの浄化による細胞内品質管理や,必須微量元素の細胞内リサイクル・恒常性維持における植物オートファジーの重要性などについて最新の結果を紹介する。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 粟井 光一郎
電子メール awai.koichiro@shizuoka.ac.jp

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公開セミナー
日 時 2019年12月23日(月) 15:00-17:00
会 場 静岡大学農学研究棟2階225室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 大吉崇文、野本賢也、増澤樹、西村優利(静岡大学理学部)
演 題 1 『グアニン四重鎖に結合するタンパク質やペプチドの解析』
 グアニン豊富なDNAやRNAが形成する構造であるグアニン四重鎖は細胞内で形成され、さまざまなタンパク質やペプチドが結合することで細胞内で機能していると考えられている。しかし、グアニン四重鎖の検出やこの構造に結合する細胞内のタンパク質およびペプチドについてほとんど解明されていない。そこで今回我々の研究室で行なっている(1)グアニン四重鎖に結合するタンパク質同定法の開発、(2)グアニン四重鎖の検出法の開発、(3)グアニン四重鎖結合性ペプチドの解析の3つのトピックについて紹介する。
演 者 2 小谷真也、不破啓貴、海野航太(静岡大学農学部)
演 題 2 『ゲノムマイニングによるバクテリア生理活性ペプチドの生産』
 これまでバンコマイシンなど様々なペプチド性抗生物質が得られ、細菌感染症治療薬として用いられてきた。近年、数多くのバクテリアのゲノムの塩基配列が明らかとなり、データベースから簡単に情報を手に入れることができる。そこで、ゲノムの中に埋もれているペプチド性化合物を掘り起こす(ゲノムマイニング)研究が盛んになっている。発表者は、ラッソペプチドなどユニークな構造を有するペプチドの異宿主生産に取り組んでおり、最近の成果を発表する。
問合先 静岡大学学術院農学領域 小谷 真也
電子メール kodani.shinya@shizuoka.ac.jp

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公開セミナー
日 時 2019年12月19日(木)17:00-18:30
会 場 静岡大学共通教育A棟302室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 佐田 亜衣子 特任准教授(熊本大学)
演 題 『皮膚の再生と老化を担う幹細胞のはたらき』
 皮膚は、外界から身体を守るバリアとして働くほか、水分量や体温の調節、知覚など、生命維持に必須の役割を果たしている。皮膚には、表皮、毛包を再生する幹細胞が存在し、表皮のターンオーバーや、毛の生え変わり、皮膚損傷の治癒などに働く。毛包幹細胞に関する研究は、2000年代初めに毛包のバルジ領域に幹細胞が局在することが発見されて以来、細胞・分子レベルで理解が進んできた。一方、表皮幹細胞は、1980年代にヒト表皮幹細胞の体外培養と自家移植による熱傷治療が世界で初めて成功し、再生医療に古くから利用されてきたが、幹細胞の基礎的特性の理解が遅れていた。本セミナーでは、皮膚の基本構造や幹細胞の局在、表皮幹細胞モデルについて概説した後、「細胞分裂頻度の違い」という視点から表皮幹細胞の不均一性を捉えた我々の研究成果を紹介する。
 古典的なモデルにおいて、組織幹細胞は、細胞分裂頻度を低く抑えることで、分裂に伴って起こりうる幹細胞のがん化や老化を防ぐと提唱されていた。私たちはこれまでに、新たに同定した分子マーカーを用い、マウス表皮においてこのモデルを検証したところ、分裂頻度の低い細胞だけでなく、本来幹細胞ではないと考えられてきた活発に分裂する細胞も、幹細胞として働くことを発見した(Nat. Cell. Biol. 2016)。これら2種類の幹細胞は、恒常状態では独立して働くが、皮膚損傷等の危機的な状況に置かれると、互いの機能を補完し合う能力を保持する。表皮幹細胞の不均一性は、皮膚の老化や再生にどのような意義を持つのか?どのように制御されているのか?本日は、未だ謎の多い表皮幹細胞の実態について議論を深めたい。

略歴:
2006年 静岡⼤学理学部生物地球環境科学科卒業
2011年 総合研究大学院大学生命科学研究科遺伝学専攻修了
2011年 米国コーネル⼤学博士研究員
2016年 筑波大学生存ダイナミクス研究センター助教
2019年 熊本大学国際先端医学研究機構(IRCMS)特任准教授(PI)
問合先 静岡大学理学部生物科学科 粟井 光一郎
電子メール awai.koichiro@shizuoka.ac.jp

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サイエンスカフェ in 静岡 第141話
日 時 2019年12月12日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 嘉規 香織 (静岡大学理学部物理学科)
演 題 『不安定原子核の世界』
 物質を構成している原子の中心には原子核が存在します。原子核は陽子と中性子で出来ており、自然界に普通に存在しているのは安定な原子核です。この安定原子核の研究から分かったこととは異なる結果を示す不安定原子核の世界を紹介します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年11月25日(月)15:00-16:30
会 場 静岡大学理学部A棟2階A209大会議室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 張 翼 (国⽴研究開発法⼈海洋研究開発機構)

演 題 『異分野融合によるタンパク質探索ツールの開発と応用』
 タンパク質に変異を導入し、機能改善された変異体を選別・取得する、あるいは得られた変異体にさらに追加の変異を導入し同じステップを繰り返すという古典的な手法は、タンパク質工学分野を大いに支えている。しかし、従来の手法は、細胞培養やタンパク質精製に強く依存しており、特に変異体ライブラリーのサイズの増大につれて、必要とされる時間と労力とコストは限界を迎えがちである。しかも、本当に目的のタンパク質自体の機能が改善されているか、それとも単にタンパク質発現量が向上して見掛け上の機能向上だけなのか、を見分けるのは一般的に困難である。
 私は、従来の方法の弱点を克服するために、最近の研究で、微少量均一液滴を並列展開するフェムトリットル・ドロップレット・アレイ技術を開発した。この技術には様々な応用展開が考えられますが、一例として合計約10ナノリットルという極微量の変異酵素ライブラリー溶液から、活性が大幅に改良された変異体を最短1日で取得するスクリーニングに成功し、ツールとしての有用性が確かめられた。これは、膨大な遺伝子ライブラリーから機能が確実に改良された変異体を迅速にかつ低コストで選別できる新しい方法論の確立を提示している。この方法は、微細加工技術・タンパク質合成技術・顕微操作技術および統計学に立脚しており、類を見ない、独特なバイオ研究支援ツールとなっている。これからも、さらなる改善と様々な応用に繋げていこうとしている。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 成川 礼
電子メール narikawa.rei@shizuoka.ac.jp

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公開講座
日 時 2019年11月16日(土)13:00-15:00
会 場 常葉大学草薙キャンパス A307
 (〒422-8581 静岡県静岡市駿河区弥生町6-1,アクセス情報
演 者 小杉山 晃一 (常葉大学社会環境学部)
演 題 『生物はどのようにヒトになったのか』

問合先 大石かおり (tokohaa307@qmail.com)
公共交通機関でお越しください。

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FSS公開講座
日 時 2019年11月9日(土)10:00-11:00
会 場 静岡大学浜松キャンパス 佐鳴会館会議室
 (〒432-8561 浜松市中区城北3-5-1,アクセス情報
演 者 吉村 仁 (静岡大学工学部)
演 題 『素数ゼミの謎 - 進化物語の科学 -』

 北米には17年または13年に一度の周期で大発生する素数ゼミ(周期ゼミ)と呼ばれるユニークなセミがいます。なぜ、発生する周期が17・13という素数なのか?長年生物学者や数学者にとって大きな謎でした。氷河期に日本のセミのように毎年発生する普通のセミから素数周期を持つ特異なセミへと、その進化を科学的思考と数理モデルから明らかにしていきます。「世界ではじめて」を科学する面白さを少しでも感じてくれればうれしいです。またセミ採りの必殺技を公開します。
参加申込 参加希望者は事前登録サイトから必要事項を入力して申し込みください。
定員は140名、申込み多数の場合は、先着順で受け付け、定員を超えたところで受け付けを終了させていただきます。
  * 19/11/07現在、申し込み数が少ないため、まだまだ受け付けに余裕あります。
  * 定員140名を越えなければ当日参加もOKですので、事前登録ないかたも当日会場にお越しください。
問合先 静岡大学 未来の科学者養成スクール(FSS)
お問合せフォーム
2019年11月09日(土)-10日(日)は浜松キャンパスで 静大際in浜松テクノフェスタ in 浜松が開催されています。詳細はそれぞれのウェブサイトをご覧ください。
駐車場はご利用できません。公共交通機関でお越しください。

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サイエンスカフェ in 静岡 第140話
日 時 2019年11月7日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 木村 杏子 (静岡大学理学部数学科)
演 題 『エッジイデアルの代数的性質』
 エッジイデアルとは、有限グラフから構成される代数的対象です。グラフの組み合わせ論で、対応するエッジイデアルの代数的性質を記述できないか。この問いについて、知られている結果を紹介します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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サイエンスカフェ in 静岡 第139話
日 時 2019年10月10日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 川本 竜彦 (静岡大学理学部地球科学科)
演 題 『沈み込んだ海水が火山を作る』
 2009年、顕微鏡でマントルの岩石薄片を観ている際に塩水のカプセルを発見。プレートの沈み込み帯のマントルに、塩水が存在する初めての物証になりました。マグマを作るのに海水がー役買っていると直感した瞬間です。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年9月25日(水)15:30-16:50
会 場 静岡大学共通教育D棟1階講義室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 田川 陽一 (東京工業大学生命理工学院)
演 題 『生命を理解するための晴乳類培養モデル - 哺乳類の合成生物学 -』

 形態学、行動学、生理学、解剖学、組織学、生化学、そして分子生物学によって、これまで我々は生物を詳細に分解して観察をすることによって生命を理解しようとしてきた。このアプローチが現在の「生物学」である。近年、部品から生命体を再構築すると言うアプローチによる生命体の解明を目指す「合成生物学」が注目されている。米国人らのグループは、ゲノムDNA合成から単細胞生物であるマイコプラズマを創ることに成功した。我々は、哺乳類の人工生命システムを再構築することにより生命体をさらに深く理解したいと思っている。哺乳類の合成生物学では、細胞-細胞、細胞-細胞外マトリクス、臓器-臓器と言ったコミュニケーションを再現することが重要かつ必要である。さらには、人では 6 x 10^13 個のヒト細胞から個体ができているが、そこの腸内細菌だけでも 1 x 10^14 個が共生されているとのことであり、ヒト細胞よりも細菌の数の方が多い。我々は、流体デバイス工学を用いて人やマウスの個体に対応する培養モデルを構築し、さらには細菌も共生することを試みている。地球上の生物は概日リズムを有し、様々な生理現象は概日リズムによって制御されていることから、我々の哺乳類培養モデルも概日リズムにより制御されるべきと考えている。創薬研究・開発では多数の動物が犠牲になっているが、個体に匹敵する培養モデルが開発できれば、動物実験の代替として期待できると思われる。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 小池 亨
電子メール koike.toru@shizuoka.ac.jp

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サイエンスカフェ in 静岡 第138話
日 時 2019年9月5日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 日下 宗一郎 (ふじのくに地球環境史ミュージアム)
演 題 『私のがんサバイバル体験 〜 摘出手術、化学療法、免疫療法、放射線療法およびリハビリ療法〜 』
 がんは日本人のほぼ二人に一人が縄息しています。私は2年半前よリ腎孟がんおよび以後の進行・転移がんを患ってきましたが、標記療法の結果ほぼ回復しました。薬学教育研究者として、その体験を患者視点でお話します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年8月27日(火)17:00-18:00
会 場 静岡大学理学部A棟2階209大会議室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 岩田 高志 (東京大学大気海洋研究所)
演 題 『バイオロギング手法を用いた海生哺乳類の採餌行動の研究』

 動物生態学において、採餌行動は重要な課題の一つである。野生動物の採餌行動は主に観察により研究されてきた。しかし裏を返せば、直接観察の難しい海洋動物などの採餌行動は、ほとんど研究されてこなかったことになる。彼らの採餌行動を調べるにはどのようなアプローチをすれば良いのだろうか。近年では、直接観察できない動物の行動を調べるためにバイオロギングと呼ばれる手法が使われている。バイオロギングとは、動物に小型記録計を取り付け、一定期間後に回収し、動物の行動を記録する手法である。現在では世界各地において野生動物の行動生態調査に使われる主要な手法の1つとなっている。バイオロギング手法は約40年前に考案され、当初は深度記録計により、アザラシやペンギンがどのくらい潜るのかが調べられてきた。現在では深度の他に温度、塩分、速度、加速度、磁気、静止画、動画、音、位置情報など様々なパラメータを記録することが可能となり、当初の「動物の未知の行動データを取得する」という目的から、現在は「何を明らかにするためにその動物の行動データを取得するのか」を求められ、さらに取得したデータをどのように解析するかといったアイディアやオリジナリティなどが問われる時代となってきた。本発表では、バイオロギング手法を用いて明らかとなった、オットセイの過去の採餌経験に基づいた採餌に関する意思決定とクジラの受動的な(受け身の)採餌行動を紹介する。
問合先 静岡大学理学部創造理学コース 日下部 誠
電子メール kusakabe.makoto@shizuoka.ac.jp

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サイエンスカフェ in 静岡 第137話
日 時 2019年7月25日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 近田 拓未 (静岡大学理学部附属放射科学教育研究推進センター)
演 題 『海水から太陽をつくる 〜 核融合炉が拓く未来 〜』
 日々私たちを照らしてくれる太陽は、核融合反応でエネルギーを生み出しています。核融合炉の研究は、いわば海水から(太陽をつくる)取り組みです。究極のエネルギーへの人類の挑戦についてご紹介します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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サイエンスカフェ in 静岡 第136話
日 時 2019年6月27日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 内山 秀樹 (静岡大学教育学部教科教育学専攻)
演 題 『宇宙の中の変わり者達 〜 X線天文学入門 〜』
 望遠鏡でなく人工衛星を使い、X線で宇宙を調べるX線天文学をご存じですか。X線で眺めると、宇宙の変わり者達が見えてきます。普通の星である太陽と比較しつつ、宇宙の変わり者の世界に皆さまをご案内します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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サイエンスカフェ in 静岡 第135話
日 時 2019年5月23日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 松本 敏隆 (静岡大学理学部数学科)
演 題 『無限次元ベクトル空間のはなし』
 2次元空間は2つの数の組(x,y)、3次元空間は3つの数の組(x,y,z)の集合として表すことができます。数の組を無限に増やせば無限次元の空間が得られそうですが、このままでは解 析を行うには不都合が生じます。この講演では「適切な」無限次元空間の導入および偏微分方程式の研究との関係についてご紹介します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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サイエンスカフェ in 静岡 第134話
日 時 2019年4月25日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 日下 宗一郎 (ふじのくに地球環境史ミュージアム)
演 題 『古人骨はかく語りき 〜 同位体分析から探る縄文時代人の食性 〜』
 縄文時代の貝塚から発掘される古人骨は、過去の歴史を探るための格好の資料です。骨や歯に含まれる元素の同位体比を測定することで、当時の食生活を調べることができます。縄文人骨の分析でどのような食生活が明らかになってきたのか最新の知見をご紹介します。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年4月5日(金)17:00-18:00
会 場 静岡大学理学部A棟2階209大会議室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 工藤 恒 (東京大学)
演 題 『ラン藻由来アルカン合成関連酵素の機能発現に重要なアミノ酸残基の同定』

 ラン藻は軽油に相当する炭化水素を合成できるが、それにはアシルACP還元酵素(AAR)とアルデヒド脱ホルミル化オキシゲナーゼ(ADO)という2つの酵素が関与する。大腸菌内でAARとADOを共発現させると炭化水素を合成できるようになるため、AARとADOは炭化水素合成において鍵となる酵素であるが、両酵素の活性は非常に低い。それゆえ、バイオ燃料生産に応用するためには、AARとADOを高活性化させた変異体の構築が急務である。しかし両酵素ともに、どのアミノ酸残基に変異を導入すれば高活性化できるのかは未知である。
 そこで本研究では、AARとADOの高活性化に重要なアミノ酸部位を明らかにすることを目的とした。まず、様々なラン藻が持つAARとADOの酵素活性を比較した結果、両酵素ともに、それぞれ高活性型と低活性型の酵素を同定できた。次に、低活性型AARのアミノ酸配列を高活性型AARのアミノ酸配列に近づける一アミノ酸置換変異体を40個作製して解析した結果、活性と可溶性発現量のそれぞれを向上させる上で重要なアミノ酸部位を同定できた。これらの残基に多重変異を導入し活性と可溶性発現量を同時に向上させることで、AARのアルデヒド合成能を著しく向上させることに成功した。同様にADOについても一アミノ酸置換変異体40個を解析した結果、活性と可溶性発現量の向上に重要なアミノ酸部位を同定できた。さらに多重変異解析により、活性と可溶性発現量の両方の改善が炭化水素合成量の増大に重要であることがわかった。これらの知見は、AARとADOを用いたバイオ燃料生産への実用化において極めて有用と期待される。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 成川 礼
電子メール narikawa.rei@shizuoka.ac.jp

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サイエンスカフェ in 静岡 第133話
日 時 2019年3月14日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 佐藤 慎一 (静岡大学理学部地球科学科)
演 題 『潮干狩りの古生物学』
 干潟貝類を対象に、人為的影響による現生生物の変化に着目して、生態学的調査や観察から化石生物の古生態を考察しています。いま私たちの目の前で起こっている人為的な環境改変や外来種の問題も、地質時代に生じた氷河性海水準変動や大量絶滅後の生物の変化と比較できるかもしれません。
問合先  サイエンスカフェ10代目店主 北村 晃寿
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
 公式HP http://www.sci.shizuoka.ac.jp/sciencecafe/
 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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公開セミナー
日 時 2019年3月11日(月)15:00-17:00
会 場 静岡大学 静岡キャンパス 総合研究棟4階 414室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 1 三宅 敬太 (静岡大学)
演 題 1 『ユニークなシアノバクテリアがもつ色素合成酵素PcyAの光受容と光合成に対応する機能分化』

 シアノバクテリアは光をエネルギーとして光合成を行い、それ故に光を情報として受容する高度なシステムを持つ。光合成では、クロロフィルの吸収できない短波長の光エネルギーを捕集するフィコビリソーム(PBS)タンパク質複合体が存在し、光情報の受容では、シアノバクテリオクロム(CBCR)という光受容体が中心的な役割を果たす。これら両方において、光吸収はビリン色素が担う。この2つの機能を担う主要なビリン色素としてフィコシアノビリン(PCB)が知られている。シアノバクテリアではPcyAというフェレドキシン依存性ビリン色素還元酵素がPCBの合成を行なっている。この酵素はフェレドキシン依存的に、ビリベルジン(BV)を基質として二段階の還元反応を触媒し、ジヒドロビリベルジン(DHBV)を介し、PCBを合成する。このようなフェレドキシン依存性ビリン色素還元酵素は、還元反応に電子を必要とする。この電子はフェレドキシンによって供給される。さらにこのフェレドキシンに電子を供給するのはフェレドキシンNADP​還元酵素 (FNR)である。私は光合成や光受容の多様性に興味を持ち、​Acaryochloris ​marina ​MBIC 11017(​A. ​11017) という特殊なシアノバクテリアのビリン合成に着目している。通常のシアノバクテリアでは光合成反応中心色素はクロロフィル​a​だが、​A. ​11017では、より長波長の光を吸収するクロロフィル​d​となっている。そのため、情報として受容する光質も同様に長 波長化している可能性が示唆される。また他のシアノバクテリア同様、PBSを有し、短波長の光質を捕集することも強く示唆される。つまり、​A. ​11017はビリン色素を基盤として、長波長と短波長の両方の光質を吸収するシステムを持つと期待される。興味深いことに、モデ ルシアノバクテリアには通常PcyAホモログは1つのみ存在するが、​A. ​11017のゲノムにおいては、多くの光受容体遺伝子と共にメイン染色体上に存在するAmPcyAcと、PBS遺伝子と共にプラスミド上に存在するAmPcyApの2つのPcyAホモログが例外的に見出された。
 本研究ではそれぞれのPcyAホモログの生化学的な解析を行なった。さらにそれぞれの酵素 と、光受容に関わるCBCRもしくは光捕集に関わるPBS構成要素のフィコシアニンタンパク 質αサブユニットとの共発現を行なった。その結果、光受容体と共にコードされている AmPcyAcはPCBより長波長の光を吸収することができる中間体DHBVを蓄積しつつPCBを 合成することを明らかにし、共発現によってCBCRにDHBVが結合し、機能する可能性を示 唆した。一方で、PBS関連遺伝子と共にコードされているAmPcyApはPCBを中間体の一過 的な蓄積を介して効率よくPCBを合成することを明らかにし、共発現によってフィコシアニ ンタンパク質αサブユニットがPCBのみを結合していることを明らかにした。したがってここまでで、これまで中間体としてのみ考えられてきた中間体色素DHBVがAmPcyAcによっ て供給されることによって、生理学的に光受容に関与している可能性を考えた。しかし、 AmPcyAcは中間体も供給するがPCBも有意に合成する。このことから、よりAmPcyAcが​A.​ 11017内でどのように機能するのか考える上で、PcyAに還元力を供給しているフェレドキシンに着目し 、 解析を行なった。その結果、​A. 11017から7つのフェレドキシンホモログが見出され、いずれのホモログも還元力に必須な2Fe-2Sクラスターを結合する可能性があった。系統解析の結果、その中でもAM1_5515、AM1_1650、AM1_C0139に着目し、 AmPcyAcとの酵素活性を測定し、合成色素に違いがあるのかを確認した。ここではこの結果をもとにマイナーに保存されているフェレドキシンが還元力を有する可能性について議論する。
演 者 2 伏見 圭司 (静岡大学)
演 題 2 『光スイッチの開発を目指したシアノバクテリオクロムの分子基盤』

 光は光質(波長)、光量(強度)、照射場所、照射時間という 4 つのパラメーターを自由 に制御することが可能なツールであり、数多くの分析技術に利用されています。近年では、 光合成生物を始めとする様々な生物のゲノム情報から光を感知する色素タンパク質の一種 である「光受容体」が単離・同定され、その諸性質が明らかにされています。光受容体は、 特定の波長光を吸収することによって光変換(可逆的な分子構􏰀の変化)を示します。この 特性を利用し、光操作によって生物活性を制御する「光スイッチ」の開発を目指す光遺伝学 (オプトジェネティクス)が急􏰁に発展しています。本研究室では、シアノバクテリアのみ がもつ光受容体である「シアノバクテリオクロム(CBCR)」に焦点を当て、光スイッチの 基盤となる分子の創出を行っております。これまでに、国内・国外の研究グループが、生化学的、光化学的、タンパク質工学的手法 を組み合わせた CBCR の機能解析、構􏰀解析が行われ、多彩な光変換を示す分子が発見、 開発されてきました。本研究では、これらの蓄積された知見を基に、1.哺乳類内在性色素 を結合する近赤外光感知型分子、2.多段階的機能改変による 6 種類の可視光感知型分子 を創出すると共に、その分子基盤を解析しました。
1. 哺乳類内在性色素を結合する近赤外光感知型分子
CBCR・AnPixJg2 の結晶構造を基に、哺乳類内在性色素・ビリベルジン(BV)を結合 しない CBCR と BV を結合する CBCR のアミノ酸配列を比較し、BV の結合に重要 なアミノ酸残基を抽出しました。これらのアミノ酸残基を置換し、生化学的、光化学的 解析を繰り返すことで、最終的に重要な 4 つのアミノ酸残基を特定しました。さらに、 X 線結晶構􏰀解析により改変型 CBCR・AnPixJg2_BV4 の分子機構を解明しました。 野生型と改変型の構􏰀を比較した結果、BV はタンパク質との結合部位が異なっており、 これら 4 つのアミノ酸残基は、空間的な位置のずれによって生じた立体障害を回避し、 新たな水素結合を形成することで、BV を安定的に結合していることが分かりました。
2.多段階的機能改変による 6 種類の可視光感知型分子
色素の異性化反応と光変換過程で重要な機能をもつ Cys 残基が保存されているサブ ファミリーの中で、その Cys 残基をもたない CBCR・AM1_1499g1 の分光的解析に 加え、変異導入による吸収波長の改変を行った結果、Cys 残基の脱着、色素の異性化 反応の有無、色素の環構􏰀の高度な捩れを制御することに成功した。これらの機能改変 を組み合わせることで、最終的に、1 つの分子を基にして、橙色光 / 緑色光、黄色光 / 青緑色光、青色光 / 青緑色光、橙色光 / 黄色光、黄色光 / 緑色光、青色光 / 緑色光 の 6 つの光変換を示す分子を創出することに成功しました。
問合先 静岡大学理学部生物科学科 成川 礼
電子メール narikawa.rei@shizuoka.ac.jp

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公開講演会
日 時 2019年3月10日(日)14:00-15:30
会 場 静岡大学浜松キャンパス 佐鳴会館講義室
 (〒432-8561 浜松市中区城北3-5-1,アクセス情報
演 者 石川 洋二 (株式会社 大林組)
演 題 『宇宙エレベータ建設構想』

 大林組が2012年に発表した宇宙エレベータ建設構想の構造や技術をご紹介します。

宇宙エレベータはロケットに代わる新しい宇宙輸送手段として、研究が成されています。地球と宇宙をつないだケーブルを伝わってヒトや物資を運び、衛星や探査機を他の惑星に向けて送ることもできます。

完成すれば全長約10万キロメートルの人類が作り上げる最長の構造物となり、宇宙への物質輸送、交通残すとが大きく下げることができると期待されています。

なお、大林組は構想発表後、宇宙レレベータの実現に向けて静岡大学と共同研究をしています。



対 象 小学生以上 〜 一般; 定員150名(先着順)
申込方法 電話かFAX、メールで氏名(フリガナ)・所属(年齢)・住所・連絡先(Tel & Faxまたはメールアドレス)を明記の上、いずれも 2019/03/05(火) までにお申し込み下さい。
問合先 〒432-8561 浜松市中区城北3-5-1 静岡大学工学部内
浜松RAIN房 TEL & FAX 053-478-1759
電子メール trainbow@shizuoka.ac.jp
主催 ものつくり理科地域支援ネットワーク:浜松RAIN房、浜松ダヴィンチキッズプロジェクト(国立法人 静岡大学)
連携自治体・機関 浜松市、磐田市、湖西市、袋井市、森町、浜松市教育委員会、浜松商工会議所

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第20回 静岡ライフサイエンスシンポジウム
 「身体づくりの分子メカニズム - 細胞機能を支える「栄養・環境シグナル」の実体に迫れ -」
日 時 2019年3月2日(日) 09:20-16:45
会 場 静岡県立大学 草薙キャンパス 大講堂&学生ホール
 (〒422-8526 静岡市駿河区谷田52-1,交通アクセスキャンパスマップ
プログラム  09:00-    受付
 09:20-09:30 概要説明
 09:30-09:40 開会式
 09:40-10:20 講演1:
       「植物の環境応答能を支える細胞核のダイナミクス」
        丑丸 敬史 (静岡県立大学 食品栄養科学部)
 10:20-11:00 講演2:
       「出芽酵母から見えてくるオートファジーの姿」
        浅川 倫宏(静岡大学大学院 創造科学技術研究科)
 11:00-12:10 ポスター発表(前半)
 12:10-13:10 交流会 (会場:学生ホール)
 13:10-14:20 ポスター発表(後半)
 14:20-14:50 講演3:
       「骨格筋の膜リン脂質多様性を生み出す機構」
        妹尾 奈波 (静岡県立大学大学院 薬食生命科学総合学府)
 14:50-15:20 講演4:
       「外部環境シグナルにより調節される魚類の産卵周期と産卵の仕組み」
        王 軍 (静岡大学 静岡大学理学部生物科学科)
 15:20-16:00 講演5:
       「クワガタムシのオスにおける環境条件依存的な大顎発達の分子発生メカニズム」
        後藤 寛貴 (北海道大学大学院 地球環境科学研究院)
 16:00-16:40 講演6:
       「持続的な食料生産のために生物学ができること そして昆虫は世界の危機を救うか?」
        井戸 篤史 (愛媛大学大学院 農学研究科)
 16:40-17:10 ポスター賞発表および受賞者講演
 17:10-17:20 開会式:

主 催 静岡生命科学若手フォーラム
共 催 日本農芸化学会中部支部
後 援 静岡大学超領域研究推進本部,静岡県立大学,静岡理工科大学
問合先 大原 裕也 (静岡県立大学)  E-mail:

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海洋アントレプレナーワークショップ (清水港開港120周年連携事業)
日 時 2019年2月23日(土)・24日(日)09:30-18:30
会 場 東海大学清水キャンパス 1号館2F大会議室
 (〒422-8529 静岡市清水区折戸3-20-1,アクセス情報
演 題 『海洋探査艇の開発に挑戦して海の可能性を広げよう!』

 リスクを恐れずに世の中の未解決の課題に向かい、誰も実現できなかった世界を実現するために挑戦する人が、アントレプレナーです。

海洋アントレプレナーとは、まだ十分に活用できていない海の世界を開拓しようと奮闘する人たちのことです。豊かな海の広がる日本、そして静岡において、海をフィールドにまだ見ぬ世界を実現するアントレプレナーを体験しましょう。

本ワークショップでは新たなに立ち上がった海洋調査企業になって海洋調査を遂行します。

チームで調査に欠かせない海洋無人潜水艇ROV(Remotely operated vehicle)の開発を行い、目標となる調査のレポートを行います。また、その体験からROVなどの技術を活用し、どんな海の可能性が広げる事業を立ち上げられるか、チームでアイデアを出し、海の課題や、それを克服する研究開発、チームの作り方、などを学びます。

プログラムの流れ

①海洋生態調査企業になって、海洋調査に行こう!
現在の海洋探査に欠かせない探査艇・ROVの開発を行い、深海を想定した目標物の撮影にチャレンジします。

②海洋調査企業のビジョンを作ろう
ROVなどの技術を用いてどのように海の課題を解決し、どんな世界を実現したいか?についてチームでアイデアを出し、プレゼンテーションを行います。

ROVの専門家や海洋をフィールドに事業に挑戦する起業家を招き、実際の海洋開発の視点からの議論を行い、優秀なチームを表彰します。


対 象 中高生・大学生・大学院生
主 催 静岡市海洋産業クラスター協議会
企画・運営 株式会社リバネス
協 力 東海大学 海洋学部
申込先 https://lne.st/2019/02/15/shizuoka-workshop
問合先 株式会社リバネス 03-5227-4198(担当:環野真理子)
電子メール hd@lnest.jp

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公開セミナー
日 時 2019年2月22日(金)16:00-17:30
会 場 静岡大学理学部B棟212号室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 河野 風雲 (コロンビア大学)
演 題 『光遺伝学セミナー:細胞内の分子を光で自在に操る技術』

 光遺伝学といえば,緑藻類のクラミドモナス由来のチャネルロドプシン 2 に代表されるように,イオン透過性の光受容膜タンパク質を使った脳内での神経細胞の光制御がよく知られていますが,近年では細胞内のタンパク質や核酸などの生体分子を光で自由に操る技術開発が大きな盛り上がりを見せています.これは植物や菌類が有する光受容体などの光応答性のタンパク質を光スイッチタンパク質として利用しており,細胞内の興味のあるタンパク質と光スイッチタンパク質を遺伝子工学的に融合させることによって,任意の光照射領域やタイミングで自在に操ることを可能にする技術です.この光応答性のタンパク質を基にした遺伝子コード型の光スイッチタンパク質は,例えば蛍光タンパク質を使ったラ イブセル蛍光イメージング技術と組み合わせることによって,従来では理解が困難であった細胞現象や分子機能メカニズムを解明するための新しいバイオリサーチツールとして期 待されています.

 本講演ではまず,アカパンカビに存在する青色光受容体を基に,様々な遺伝子改変を施すことで独自に開発した遺伝子コード型の光スイッチタンパク質“Magnets”(参考文献 1) の開発研究をお話しします.そして,Magnetsを開発したことによって初めて実現した高い効率を有する遺伝子組換え技術(参考文献 2)を紹介します.また,現在報告されている 光スイッチタンパク質の種類や使い方,実際の応用例などを紹介すると共に,現状の光遺伝学の問題点・今後の課題,将来性などをユーザー側の立場に立って議論致します.
問合先 静岡大学理学部生物科学科 成川 礼
電子メール narikawa.rei@shizuoka.ac.jp

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公開講演会
日 時 2019年2月18日(月)16:00〜17:30
会 場 静岡大学浜松キャンパス共通講義棟2F大講義室(開場15:30)
 (〒432-8011 浜松市中区城北3-5-1,アクセス情報
演 者 井元 清哉 (東京大学医科学研究所ヘルスインテリジェンスセンター)
演 題 『統計科学、スパコン、人工知能による健康医療ビッグデータ解析と健康社会の実現』

 私たちは、数百万箇所のゲノム(DNA)の違いをもって生まれてきます。ゲノムの違いは体質、病気に対するリスク、薬に対する反応の違いなどに関わっています。この遺伝的背景に環境要因、生活習慣が複雑に絡み合い、時に病気は発症します。  今、医療分野では、個人個人について、ゲノムデータに、受診レセプト・特定健診IoT等の時間軸を有する医療情報が加わり、健康状態がデータ化された健康医療ビッグデータが構築されつつあります。これらのビッグデータを基にして、個人の健康の再定義が始まっています。  本講演では、この分野の第一人者である井元教授が、ベイズ統計学と機械学習を基礎としたゲノムビッグデータ解析の最新事例を紹介し、その情報を人工知能を用い、如何に個人個人の健康の維持・向上、病気の治療に活用し、最終的に健康社会の実現へ繋げるのか、実際の取り組みを語ります。

受付 入場無料・事前登録不要
主催 静岡大学高柳記念未来技術創造拠点形成事業 「医工情報分野の超高次元データ解析のための理論・応用間フィードバック型研究開発」  (情報学部数理統計学研究室)
共催 静岡大学情報学部情報学研究推進室
問合先 静岡大学情報学部 行動情報学科 荒木 由布子
電子メール araki@inf.shizuoka.ac.jp

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公開講演会
日 時 2019年2月16日(土)13:30〜15:30
会 場 静岡大学理学部A棟2階A209大会議室
 (〒422-8529 静岡市駿河区大谷836,アクセス情報
演 者 北野 伸雄 (磐田市竜洋昆虫自然観察公園)
演 題 『科学コミュニケーターのおしごととは 〜 昆虫とヒトをつなげる*つながる 〜』


対象 子どもから大人まで(定員60名) ※小学生以下は保護者同伴
主催 日本科学コミュニケーション協会 静岡支部
共催 静岡大学
協力 磐田市竜洋昆虫自然観察公園
問合先 日本科学コミュニケーション協会 静岡支部
Tel 070-3870-5666
申込受付期間:2019.01.16.〜02.15.
Web または TEL にてお申し込み下さい。
https://jascshizuoka.wixsite.com/home

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サイエンスカフェ in 静岡 第132話
日 時 2019年1月17日(木) 18:00-19:30
会 場 B-nest 静岡市産学交流センター
 (静岡市葵区御幸町3-21 ペガサート6階プレゼンテーションルーム,アクセス情報
演 者 池田 昌之 (静岡大学理学部地球科学科)
演 題 『恐竜時代の地球環境と生態系』
 地球環境は古まざまな時間スケールで変化し、その要因も異なります。恐竜の繁栄した中生代は、火山活動が多発し、大気CO2濃度が現在の数倍もある超温暖な環境でした。当時の環境がどのように変化し、生態系にどのような影響を与えたかについてご紹介します。
問合先 サイエンスカフェ9代目店主 大吉崇文
〒422-8529 静岡市駿河区大谷836 静岡大学理学部総務係
 電話/FAX 054-238-3080 電子メール sci-cafe@suml.cii.shizuoka.ac.jp
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 メールマガジン http://www.mag2.com/m/0001680853.html

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