教授挨拶

今、実感として求められている理念を挙げるとすれば、「美しさ」よりも「たくましさ」ではないかと思います。  

 杏林大学脳神経外科学教室の活動をまとめたHPをご覧いただきありがとうございます。冒頭に当たりまして、皆様方の本教室に対する日頃のあたたかいご支援に感謝申し上げますとともに、本年も従来と変わらぬご指導をお願い申し上げます。

我が国の脳神経外科は、学会ホームページの理事長挨拶にも記されているように神経領域の専門外科としてこれを継承発展させる側面と、基本診療科として非外科的治療も含めて広く神経疾患に取り組む役割とがあります。私ども杏林大学脳神経外科もこの方向性に従って教室活動を展開しており、特に後者についてはcommon diseasesに対する標準的治療の実践と検証を基本的課題ととらえ、日常臨床や若手教育においてこれを重視して取り組んでおります。外科的治療が限定的な脳卒中センターの運営に各年代層の教室員を従事させているのも、最も高頻度な神経疾患である脳卒中の対応に習熟し、かつ脳神経外科手術全般について、その最大の合併症は脳血管障害であることを反映したものであります。

2013年の診療、研究、教育の各分野について、教室員すべての活動内容がこのホームページに凝集されております。責任者としては、一昨年より手術件数がやや漸減傾向にあり、また診療とその周辺業務に多くの教室資源が費やされ充分な情報発信ができていないと認識しております。今年に限って言えば私の個人的事情が影響した懸念はありますが、教室員には良くこれを支えてもらい、加えて今年は電子カルテの導入や医局の引越、病院機能評価受審など例年にない負担があったものの、結果として例年と遜色ない実績を挙げてくれたことを身内ながら感謝したいと思います。

教室を担当して11年目となりましたが、例年、本欄で述べさせていただいておりますように、医療に厳しい時代のなかで診療の姿勢や教室のあり方に杏林大学と塩川の個性を反映させるとすれば、やはり根本の理念には「誠実さ」しかないのではないかと考えています。「まごころの医療」を実践し、これを将来にわたり持続できる体制を構築するのが変わらぬ教室のミッションであると認識しています。昨年加入の2名は日夜院内を駆け回っており、今春は新たに3名の入局者を迎える予定ですが、彼らの期待にも応えるべく教室員一同日々精励する所存です。

終わりにあたり皆様方のご健勝を祈念し、本年も私ども杏林大学脳神経外科教室へのご指導、ご鞭撻を賜りたく重ねてお願い申し上げる次第です。

2014年1月

杏林大学医学部 脳神経外科 教室主任・診療科長 塩川芳昭

 

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脳神経外科速報2007年12月
脳神経外科2010年9月
鉄門だより 2012年1月

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