こんなことがわかります | |||
ラジオアイソトープ検査 | |||
心筋SPECT(心筋シンチグラフィ)編 | |||
1.何を調べる検査ですか? | |||
心筋は全身に血液を送るポンプの役割をしている大切な臓器です。その心臓の筋肉(心筋)の状態を調べる検査です。 検査は、心筋にの集まる薬を腕から注射して、その薬の分布を体の外から測定史画像として表し診断を行います。 薬を変えることで、心筋の血流状態だけでなく、心筋組織の代謝や、神経の働きなども調べられるようになりました。 その他にも下の図のような検査内容に分けられます。 |
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心筋の状態 | 心筋シンチ | 安静心筋シンチ | |
負荷心筋シンチ | 運動負荷心筋 | ||
薬剤負荷心筋 | |||
2.検査はどのようにして行うのですか? | |||
薬を注射し、その薬が心筋に集まるのを待って検査を始めます。 体のまわりを大きな装置が回転するので邪魔にならないように両腕(または片腕)をバンザイする形で挙げていただきます。そのため、機械による圧迫感や腕のしびれがあるかも知れません。 また、食事をすると薬の分布状態が変わってしまいアーチファクトと呼ばれる影ができ診断が困難になる事があるため、通常、検査前は絶食となります。 検査時間や注射から検査を始めるまでの待ち時間は薬剤によって異なりますので、詳しくは係りの者にお尋ねください。 |
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3.負荷心筋シンチグラフィとは? | |||
安静心筋シンチは、体を安静にしているときの心筋の状態を撮影しています。それに対して、負荷心筋は体を動かして心臓に負荷がかかっている状態を撮影し安静状態と比べることで、より詳しく心筋の状態を調べる事ができます。そのため下記のように心臓に負荷のかかった状態と安静状態の2回の撮影が必要になります。 | |||
負荷時:自転車をこいだり、薬を使ったりして心臓に負荷をかけた状態での検査。 数時間〜数日おいて 安静時:安静状態の心臓 負荷時と安静時の撮影は、ほとんど同じ内容です。また、負荷時と安静時の順番は逆になることもあります。 |
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4.SPECT(スペクト)検査とは? | |||
心筋の検査は通常SPECT検査を行います。 Single Photon Emission CT(SPECT)の略で、身体を中心にカメラを回転させて撮影を行いCTのような断層像を得る検査です。 また、直接心臓を見ているのではなく、注射した薬の分布を画像として表す事で心筋の状態を調べる検査です。 |
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狭心症と心筋梗塞 | |||
これらは、心筋(心臓を動かす筋肉)に血液を運ぶ冠状動脈の動脈硬化によって、心筋への血液の供給の不足(虚血)が生じて起きる病気で、虚血性心疾患と総称されます。そのうち、一時的に心筋への血液の供給が不足して発作を起こすものが狭心症、冠状動脈がつまって血液が供給されなくなり心筋の細胞の一部が死んでしまうものが心筋梗塞です。 | |||
冠状動脈硬化危険因子 | |||
狭心症や心筋梗塞は、色々な危険因子によって発作が促進されます。ですから、次に示す危険因子を、自分がどのくらい持っているか、よくチェックして毎日の生活でそれらを取り除くようにして下さい。 | |||
1.遺伝性の要因(身内に狭心症や心筋梗塞の人がいる。) 2.高脂血症(体質及び脂肪・糖分の摂り過ぎ。) 3.高血圧 4.タバコの吸いすぎ 5.糖尿病がある 6.肥満 7.精神的ストレス 8.運動不足 |
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・スリッパの履きかえや色々な標識は、ラジオアイソトープを安全に正しく使用するためのもので、法律に定められています。 ・わからないことや不安がありましたら、担当の医師、技師、看護婦におたずねください。 ・このパンフレットがあなたのために少しでもお役にたてば幸いです。 |
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製作:神奈川核医学研究会 |