井上脉状診〜人迎気口診と六部定位診の融合
経絡治療を旗揚げした井上恵理を父に持った雅文は当然のように経絡治療を実践していくが、次第に六部定位診に限界を感じるようになった。
六部定位診では五蔵の虚実は判断出来ても外傷・内傷の別がわからない、脉状が何を指すのかわからない、兪募穴の使い方も判断出来ないなどの壁があったのである。
井上は古典読解と臨床実践を両輪に模索を続け、遂に「人迎気口診」を復活、再構築した。さらに、従来行われていた六部定位診と組み合わせて、井上脉状診ともいうべきものを組み立てた。
ここでは井上脉状診の背景、成立の経緯、基本理論などを紹介する。