こだまの(新)世界 / index

こだまの(関東)世界


12/31/97(Wednesday/mercredi/Mittwoch)

昼下がり

・朝5時半に起床。眠い。ひげを剃り、まだ暗闇の6時に家を出て、市バス でJR京都駅へ。寒い。新幹線の入り口にて母と合流し、7時発の新幹線で東京 へ。途中、美しい富士山を見る。

・10時ぐらいに東京に無事到着。東京駅で兄夫妻の出迎え。そして4人で新 宿へ。 天気は良いが風が強くて寒い。

・新宿の某喫茶店で時間をつぶした後、お昼を食べる。少し辛かった(塩っぱかった)。

・それから新宿西口の電気街を物色して、ついでに新宿都庁を見にいく。 都庁は特筆に値する建物。下から見上げると天をも突かんばかりの高層建築で ある。--どうやら、関東地方にも非常に高度な文明が発達している様子である。 ただし、残念ながら閉館で上に昇ることはできなかったので、都庁の中がどう なっているのかをお伝えすることはできない。

・また、駅へ戻る途中で新宿ダンボール村というのを観察する機会にも恵 まれる。--ところ狭しと肩を並べ合う高層建築と、駅のダンボール住宅。こう いった風景は、どこかしら妙に近未来というか、サ イバーパンクなものを感じさせた。東京あなどるべからず。

・さて、そのあと再びJRに乗り 、 東京を出て、兄夫婦のマンションへ。初めて訪れた兄夫婦の家は、辺りが静か だし部屋も広いしで、非常に良いところ。うらやましい限り。

(しかし、聞いたところでは、近くの高校の女子生徒は、アフリカの土人-- そういう人々が実在するのかどうかは別として--に憧れて、みな顔を黒く焼き (ガングロ)、白い口紅を塗りたくっているそうだ。--彼女らが鼻に動物の骨を 突き刺して登校する日もそう遠くはなかろう)


・兄夫婦の家の居間でテレビを見つつ、団欒。驚くべきことに、関東でも 関西と同じテレビ番組が放映されている。--いい機会なので、芸能人の名前を 覚える努力をする。鶴田まゆ。すぴーど。まっくす。反町うんぬん。TMR。…。-- スマ×スマというのが単なるアイドル番組ではなく、かなりレベルの高い娯楽 番組であることを知る。

・しかし、テレビを見るという行為はやはり何となく落ち着かない。何か 物足りなさを感じてしまう。コンピュウタア--とりわけインターネット--に対 する依存度の高さが身にしみて感じられる。 いや、むしろ本に対する依存度 の高さか?


01/01/98(Thursday/jeudi/Donnerstag)

・真夜中・

・年越しそばを食べ、紅白を観て、新年を迎える。関東にも関西とよく似 た風習があることを知って驚きを隠せない。

・昨日あまり寝ていないせいで、ひどく眠い。

・「来年の今ごろは、青い顔をして修論を書いているんだろうなあ、研究 室で」と考えて、少し青くなる。勉強、勉強。


01/02/98(Friday/vendredi/Freitag)

・真夜中・

・昨日は朝遅くに起きて、石原藤夫の『SFロボット学入門』を読了。内容 が散漫な印象を受けたが、それは日にちを開けて読んだせいかも知れない。し かし、ロボットに関する基礎知識を得るには十分役に立つ本だと言える。

・それからみなでおせち料理を食べる。とても旨い。たくさん食べてしまう。

・お昼過ぎから兄の運転する車に乗って4人で横浜までドライブ。首都高な どの高速道路を利用して行った。ところで、関東は高速だらけである。しかも、 「先に高層ビルありき」なのか、それとも「先に高速道路ありき」なのかは知 らないが、とにかく高層ビルが林立している隙間を高速道路がうねうねとすり 抜けるような構造になっている。ううむ、やはりこれもサイバーパンクと言わ ねばなるまい。途中、東京ドーム、レインボーブリッジ、フジテレビ本社など を目撃。

・横浜に着くとまず中華街に行き、うろうろして少し土産物などを買った 後、外人墓地、港の見える丘公園、 ブリキおもちゃ博物館などを順に視察する。天気はまだ悪くなかったが、風が やたらと強く、(それが原因かどうかは知らないが)外人墓地では丸々と太った 猫が5匹、丸くなっていた。その内の一匹とじゃれ合う。

・日が暮れたので、一足先に関西に戻る母を新横浜まで車で送り、兄夫婦 とぼくは再び兄夫婦の家に帰る。道中、兄の車にあるカーナビにもそこはかと なくサイバーパンクを感じ、自動運転装置やロボットについて話した。会話に 出てきた「二酸化炭素を燃料にして酸素を排気する光合成自動車」は名案だと 思う。がんばれニッサン。

・兄夫婦の家に戻り、ビデオ・テープに録画してあった(巷でうわさの) 『ビバリーヒルズ青春/高校白書』を少し観て勉強する。ぶらんどん。ぶれん だ。でゅらん。りっきい。


01/03/98(Saturday/samedi/Sonnabend)

・真夜中・

・昨日は朝早く起きて食事をした後、車で兄の奥さんの実家に行った。実 家は兄夫婦の家から車で一時間弱のところにある。いくらかご馳走になった後、 兄とぼくは、--しばらく実家に泊まる兄の奥さんを残して--、また兄夫婦の家 に戻り、今度は電車で東京へ出た。

・まず秋葉原でデジカメやMDプレーヤを物色。広大な電気街を二時間ほど 歩き回ったが、結局何も買わなかった。コンピュータの値段は安かったのかも 知れないが、デジカメやMDの値段は関西も関東もそれほど変わらないようだ。 あと、モバイル・ギアに一時かなり心を動かされたが、やっぱり要らない、と いう結論に達した。

・その後、兄の勤めている会社を見学に行く。オフィス街のとあるビルの 一階全体が事務所となっていて、中に入ると、コンピュータやコピー機や書類 棚がところ狭しとひしめきあっている。--ここでも若干サイバーパンクを感じ た。

・それから、新宿にちょっと寄って、暗くなってから電車で兄夫婦の家に 戻る。チーターやらゴリラやらの出る動物番組を観た後、晩ごはんを兄と二人 で外で食べ、帰ってから兄の仕事を少しだけ手伝った。明日早いので、も寝る。


Satoshi Kodama
kodama@socio.kyoto-u.ac.jp
Last modified on 01/03/98
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