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こだまの世界

2001年7月上旬号

"I always had an interest in Christianity. But I just needed some proof."

`How the City found God',
in The Guardian, 05/Jul/2001.

"Biology works. Someday Castro will be gone."

---Madeleine Albright

Ethicists and religious groups are opposed to unnatural selection. Nuala Scarisbrick, of Life, said it was wrong to reject a potential new human being on the grounds of their gender. "Any kind of interference with the process of conception is wrong," she said.

`Boy or girl? Let machine sort the sperm',
in The Guardian, 05/Jul/2001.

[Capital punishment] remains the ultimate deterrent. Like nuclear weapons, the death penalty shouldn't be used lightly, but it is powerful by its presence.

`Turnstiles spin for China's biggest killing spree',
in The Independent, 07/Jul/2001.


主な話題


01/Jul/2001 (Sunday/dimanche/Sonntag)

イタリア旅行七日目: ヴァチカン

ローマ二日目。ホテルはエアコンがなく、窓を開けるとかなりうるさいので、 某嬢はいささか不満の様子。たしかにローマはピサよりも暑い。

今日は朝からヴァチカン市国へ。先日から調子が悪くなりつつあったデジカメが ついに全壊する。鏡筒を前後させるモータかギアがいかれたらしい。ついてない。

カトリックの総本山であるサンピエトロ(聖ペテロ)寺院は、 異常なまでにけばけばしい内装で、 ミケランジェロのピエタ以外は絵画も彫刻も吐き気がするほど悪趣味である。 ここには神はいない。

この日は観光客で相当混んでいたので、ドームの上には翌日に登ることにして、 簡単な食事をしたあと、 サントアンジェロ(聖天使)城を見学に行く。 ローマ時代に建てられた城をのちに教皇用に作り変えたらしいこの城は、 内装も頂上からの見晴らしもなかなか楽しめる。

そのあと、去年8月ごろにロンドンで知りあったイタリア人に会い、 しばらくショッピング街を歩いたり、公園を散歩したりする。

日が暮れたので、ヴァティカン市国のそばのレストランで海鮮料理を食べたあと、 バスに無賃乗車して(払い方がわからなかった)ホテルに戻る。

ところで、上のレストランには中田のサインがあったが、 ローマでは一日目から道端で「ナカタ、ナカタ」 と声をかけられることが何度かあった。 しかし、中田とおれの共通点と言えば、日本人男性であることと、 ウェブ日記を書いていることと、 名前に「とし」という音が含まれていることぐらいで、 まあどう好意的に考えても赤の他人である。 外国で日本人を見かけると「ナカタ」とか「イチロー」とか呼びかけるのは、 日本で外国人を見かけると「マドンナ」とか「クリントン」とか呼びかけるのと 同じぐらい愚かな行為だと思うのだが、どうなのだろうか。

また、イタリア人はどうも日本人と同じで英語をしゃべれない(しゃべらない)場合が 多いようだが、ローマでは日本語をかたことにしゃべる人がけっこういるようだ。


02/Jul/2001 (Monday/lundi/Montag)

イタリア旅行八日目: ヴァチカン

早起きしてふたたびヴァチカン市国へ。 ドームの上に登りローマを一望したあと、 ヴァチカン美術館に行く。

時間がないのでラオコーン群像のある八角形の庭と、システィナ礼拝堂と、 ラファエロ・スタンザを中心に見る。 ミケランジェロの最後の審判もラファエロのschool of Athens(アテネ学校?)も それほど感動せず。 どうもイタリア・ルネサンスのけばけばしい絵画は性に合っていないようだ。 彫刻はすばらしいのだが、 絵画になるとレンブラントとかルーベンスとかオランダ周辺の画家の方が おれの好みに合っているらしい。

そのあと、昨日会った某イタリア人女性と待合わせをして、買物に付き合ってもらう。

彼女と別れたあと、しばらく別行動をしようということになり、 おれはサンダルとジーンズと使い切りカメラを買ったあと (一年前からはいていたジーンズは先日ついにお尻のあたりが破れてしまった)、 「真実の口(ボッカ・デラ・ベリタ)」を見て、 ローマ・フォーラムのあたりで某嬢と再会する。

カンポ・デ・フィオリで夕食を取ろうということになったが、 某嬢の体調が悪いのでタクシーでホテルに戻ることになる。 某嬢は何も食べずにホテルに戻ったので、 おれはマクドナルドで買った食事をパンテオンの前の噴水のそばで食べた。

あとで気付いたが、 食事のために座ったところにチョコレート味のアイスクリームが落ちていたらしく、 新しいジーンズの尻に黒いマークができていた。ついてない。


03/Jul/2001 (Tuesday/mardi/Dienstag)

イタリア旅行九日目: カラカラ浴場、サッカー決勝戦

ローマ最終日。 ボルゲーゼ美術館、カタコンベなど、 時間の都合でコロシアムを見に行くことにする。

が、ホテルをチェックアウトしてコロシアムに行ってみると、 入口に長い列ができており、時間の無駄なので、 かわりにカラカラ浴場に行くことになる。

カラカラ浴場はあまり見るべきところはない。 ローマフォーラムに入るべきだった。

昼食を食べたあと、タクシーで駅に行き、ローマからピサに戻った。

夜、すでに述べた某イタリア人の友人の妹の彼氏が、 ピサの地元サッカーチームの試合(決勝)に出るというので、 町に出て観戦する。みごと優勝。


04/Jul/2001 (Wednesday/mercredi/Mittwoch)

イタリア旅行十日目: 誕生日パーティ

この日はとくに外出せず。

夜、某イタリア人の友人の妹と彼女の友人の誕生日パーティが、 現在泊まっている家で開かれる。 サングリア(オレンジやスイカなどのフルーツが入った赤ワイン)をかなり飲まされる。


05/Jul/2001 (Thursday/jeudi/Donnerstag)

イタリア旅行十一日目: フィレンツェ、サッカー

例によってお昼ごろに起きだし、昼下がりにピサを出発し電車でフィレンツェへ。

時間がないので駆け足で行動。 ミケランジェロのピエタ(古い方)を見て、 ウフィツィ美術館でボッティチェリその他を見たあと、 ヴェッキオ橋を渡り、バスに乗って(無賃乗車)ミケランジェロ広場へ。 高台からフィレンツェの町を見下ろしたあと、 ふたたびバスに乗って(無賃乗車)駅に戻り、ピサに帰る。 フィレンツェには約3時間しかいなかった。

[ピエタは未完成だが傑作。 ウフィツィ美術館は一部屋に飾ってある作品数が多すぎて、 一枚一枚じっと見る気がしない。 が、ボッティチェリのヴィーナス誕生と春はやはりすばらしい。 時間がなかったのでダヴィデ像はウフィツィのそばの偽物しか見ることができず]

夜、ピサに戻ったあと、貸しサッカー場でサッカーをすることになる。 男女混合で気楽にやるものだと思っていたら、 サッカー好きの男性の5人対5人の試合に参加することがわかり、 1時間ほど死ぬ思いをする。マフィアの陰謀にちがいない。


06/Jul/2001 (Friday/vendredi/Freitag)

イタリア旅行十二日目: アレッツォ

昼下がりにアレッツォに出発。途中、カステルファルフィ(Castelfalfi)と ラッダにとまり、食事を取る。アレッツォには夜に到着し、 しばらく夜中の町を歩いたあと、ホテルで休息。

ちなみにアレッツォはLife is beautifulの舞台になったところ。 町を周ると、そこここに見覚えのある広場や建物があった。


07/Jul/2001 (Saturday/samedi/Sonnabend)

イタリア旅行十三日目: ピエンツァ、モンテプルチアーノ

この日はさらに足を延ばしてトスカナ地方の南東部を旅行した。 まずピエンツァとモンテプルチアーノに行き(後者ではワイン・ケラーに入った)、 つぎにウンブリア地方に侵入してトラジメーノ湖に訪れ (ついでにカスティリオーネ・デル・ラーゴにも立寄った)、 そしてコルトナで一泊。安いホテルがどこも一杯だったので、 少し高めのホテルに泊まった。 夕食は、おいしくて安いピザとシーフードを食べた。


08/Jul/2001 (Sunday/dimanche/Sonntag)

イタリア旅行十四日目: シエナ

コルトナをお昼前に出発し、シエナへ。 お昼はイタリアに来てはじめて中華料理を食べる。 シエナの大聖堂はたいしたことないが、 ドミニコ教会やフランチェスコ教会は簡素で美しい。

シエナを夕方に出発して、ピサへ戻る。 夜、某イタリア人の友人の妹のフラットで、 ピザを食べる。

ところで、イギリスに比べると、 イタリアは日本の漫画がかなり輸入されているらしい。 ドラゴンボールやアラレちゃん、聖闘士星矢(だったっけ? イタリア名は 『十二宮zodiacの戦士たち』みたいな感じ)、うる星やつらなどが有名なようだ。 また、テヘランでは「おしん」が放映されているという話も聞く。


09/Jul/2001 (Monday/lundi/Montag)

イタリア旅行十五日目: 帰国

ついに最終日。お昼に起きだして、どでかいスーパーで買物をし (旅行用カバンを購入)、家で昼食を食べて夕方までゆっくりする。

スーパーで買ってきた精密ドライバーでデジカメを分解してみたら、 鏡筒部分が傾いていることに気付く。 おそるおそる力を加えてまっすぐにしたところ、歯車がかみあったらしく、 何事もなかったかのようにちゃんと動作しだした。 最終日に元に戻るとはっ、と地団駄を踏む。 しかし、修理に出さずに済んだので助かった。

夕方にガリレオ・ガリレイ空港に行き、 定刻どおりに出発し定刻どおりにロンドンに到着。 スタンステッド空港から電車に乗ってリヴァプールストリート駅に行き、 タクシーで帰宅。

二週間、楽しい旅行だった。(英国に比べると)食事はうまいし、物価は安いし、 治安も聞いていたのと比べるとずっと安全だし、 (英国に比べると)人々の多くは陽気で親切だし、 トスカナ地方は景色も美しいし、 イタリアは観光するにはたいへん良い国のようである。 機会があれば次はナポリやシシリーやサルディニアに行ってみよう。

[そういえば、リヴァプール空港の名前が「ジョン・レノン・リヴァプール空港」 とかなんとかになったらしい。 ポール・マッカートニーはどう思っているのだろうか]


10/Jul/2001 (Tuesday/mardi/Dienstag)

友人に預かってもらっていた本や荷物を寮の新しい部屋に移す。 以前の部屋よりもすこし大きめの部屋なのでありがたい。

イギリス料理はこわくてまだ食べていない。 今日の昼食と夕食はスーパーでサラダとパンを買ってきて、 イタリアで買ってきたオリーヴオイルとヴィネガーをかけて食べた。

何人か友人に痩せたんじゃないのと言われたので、 体重を計ってみると2、3キロ痩せていた。 イタリアにいるあいだはえんえんと食べていた気がするのだが、 よく歩いたのが原因だろうか。

たまっていたメイルを見たり(それほどなかったが)、 部屋の片付けなどをしていたらあっという間に一日が終わってしまう。


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KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Fri Jul 28 07:37:42 2000