(げんしょう phenomenon, appearence)
ものごとが心に現われている像のこと。 やさしく言えば「現われ」。
われわれは目や耳などの五感を通してものごとを知覚するわけだが、 よく考えてみると、 《われわれの心に形成される対象の姿》と 《対象そのものの姿》は違うかもしれない。 (といっても、当然、われわれは決して《対象そのものの姿》 を知覚することはできないので、 ほんとは一緒だという可能性も否定できないわけだが) というわけで、 われわれに捉えられる限りでの対象の姿を 現象と呼び、 ものごとの真の姿である実在と区別する。 実在、 物自体、 イデアの項を参照せよ。