マルクス法学

(まるくすほうがく Marxist jurisprudence)

[T]he law ... may be seen instrumentally as mediating and reinforcing existent class relations and, ideologically, as offering to these a legitimation. [...]
The essential precondition for the effectiveness of law, in its function as ideology, is that it shall display an independence from gross manipulation and shall seem to be just.

---EP Thompson, Whigs and Hunters (1975)


マルクス思想を用いた法哲学の立場。 基本的に、法はブルジョワ階級が労働者階級を抑圧し、 資本主義社会を維持するための道具だとみなす。

マルクスは、 法と政府は労働者が革命を通じて支配権を握った暁には消滅すると考えたが、 マルクス・レーニン主義においては、 法と政府は革命を進め労働者を教育し反革命分子を粛正するために当分必要とされる。

このような法理解に対して、 現在では社会を労働者とブルジョワという二階級に分割して考えるのはナンセンスだ と批判されたりする。

05/Aug/2001


KODAMA Satoshi <kodama@ethics.bun.kyoto-u.ac.jp>
Last modified: Fri Jan 28 06:21:38 JST 2000