原文から:
6. 道徳における理性の役割
l数学的推論においては、既知の事実や関係から新たな事実や関係が導かれる(幾何学の証明など)
l道徳的判断においては、すべての事実や関係が知られた後で、是認、否認の判断がくだされる。新たな事実や関係は存在しない。
l母を殺したネロと、その行為を否認するわれわれは、同じ事実や関係をもとに、異なる判断を下している。
l
アグリッピナは皇帝ネロの母親。ネロと対立し、彼によって毒殺される。
ライオスはオイディプスの父親でテバイの王。オイディプスはそれと知らずにライオスを殺し、
母親と結婚してテバイの王になる。