(せいぶついがく biomedicine)
何人かの人に教えてもらったところによると、 20世紀後半に入ってから急激に発展した 分子生物学の知見を取り入れた、 今日の西洋的な医療・医学一般を指す言葉らしい。
話は変わるが、生命倫理学に関する英語の文章ではよく、 `health care and the medical sciences'というような表現を目にするが、 このときに用いられる`health care'は「健康管理」という意味ではなく、 むしろ「医療一般」を指しているようだ。とすると、 `health care and the medical sciences'は「医療と医学」であるから、 これを一言で言えば`biomedicine'になるわけだ。 おそらくビーチャムとチルドレスの『生命医学倫理』 (原題はPrinciples of Biomedical Ethics)も 「医療と医学の倫理」という意味にとればよいのだろう。