ベンタム参考文献(コメント付き)

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  3. 国内の文献

13/July/2000

お勧めの文献を紹介しておきましょう。 まず、てっとり早く日本語で読めるのは、

です。ベンタムの全体像を手軽に知りたければ、『ベンサム』を、ベンタ ムの人間臭さ、愛らしさを知りたければ、『ベンサムという男』を、ベンタム の著作を実際に読みたければ、『道徳および立法の諸原理序説』をおすすめし ます。

国外

1989年以降の文献については、UCLのBentham Projectの方で網羅的にやっているので、 そちらを 参照のこと(28/Feb/2003追記)

ベンタムの著作

The Collected Works of Jeremy Bentham, London and Oxford, 1968-.
現在進行中のベンタム全集。ローゼン教授によれば65巻ほどになるらしい。 哲閲にある。Ethics/F/288。
The Works of Jeremy Bentham, ed. John Bowring, 11 vols., Edinburgh, 1838-1843.
評判は悪いが、やはり欠かすことの出来ない古い版のベンタム全集。 99年9月にトマス(Thoemmes)版のを購入。
Theory of Legislation, Tr. from the French of Etienne Dumont by R. Hildreth, Lond., 1904.
デュモン編『立法論』。哲閲にある。Ethics/F/26。哲閲にはフランス語 の原著の方はない。
Edited by Bhikhu Parekh, Bentham's Political Thought, Croom Helm London, 1973.
ベンタムの思想が、彼のさまざまな著作から抽出され、 要領よくまとめてある。横浜市立大学/311.1/66。
Werner Stark, Jeremy Bentham's Economic Writings vols. 3, The Royal Economic Society, 1952 (1954).
ベンタムの経済関連の著作と草稿をまとめた3巻本。 第1巻に入っているSupply without Burthenには、 バウリング版には含まれていない、自然権批判が収録されている。 京大農学部図書館にある(農図20943)。

二次文献: 本books

Mack, M. P., Jeremy Bentham: an odyssey of ideas 1748-1792, London 1962.
永井義雄の『ベンタム』の研究書欄に載っていた。かなり重要な文献らし いがいまだ見たことはない。よく調べたら哲閲にあった。哲/E/2315。 詳しい伝記です。おもしろそう。11/19/96借り出し。その後、古本にて購入。
Lyons, D., In the interest of the governed, Oxford, 1973.
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。『序説』の解説におけ るハートの文では、心理学的快楽主義と功利性原理との衝突の問題を扱ってい るところが引用されていた。加藤研究室にある。その後、最近のベンタム研究 では欠かすことのできない必読文献であることが判明。しかしこの人ったら、 くどくどと同じことをいう人です。
H. L. A. Hart, Essays on Bentham, Oxford University Press, 1982.
加藤研究室に2冊あるのを発見。誕生日に一冊くれないかな…。また、ハー トは『序説』に長い序文を書いている。M1ではこの本をきちんと読まねば。
John Dinwiddy, Bentham, Oxford University Press, 1989.
これも加藤研究室で発見。読みやすそうな本。ディンウィディ教授は 1977-83年の間、ベンタム全集の編集主幹だった人。9月11日にルネで購入。 1300円ちょっとだった。翻訳あり。ベンタム入門の決定版。 残念ながら、現在は手に入らないらしい。
Ross Harrison, Bentham, Routledge & Kegan Paul, 1983.
哲閲、philosophy/E/2839。12/23/96借り出し。まだ読んでない。これも いい本らしい。(大体読んだ。前半の言語論などが詳しくてよい。10/03/98追記)
P. J. Kelly, Utilitarianism and Distributive Justice, Clarendon Press (Oxford), 1990.
功利主義の再構成。「功利主義は配分の原理を欠いている」という、 ロールズやノーズィックなどに対する反論の書と言える。 ベンタムの功利原理や人間本性論など、倫理的な議論もある。 参考文献などが豊富で、研究領域の広さをうかがわせる。Law/AIII/3-3/K28。
Jeremy Bentham: Critical Assessments, edited by Bhikhu Parekh, Routledge, 1993.
これまでにベンタムについて書かれた英語の主要な論文が計143本収録 してある。ベンタム研究者は是非手に入れておきたい。経済(CII/4/PARE)、人 文研(133.422/P/23)にある。某先輩のものが倫理学研究室にもある。
John Austin, The Province of Jurisprudence Determined, Cambridge University Press, 1995.
ベンタムの法思想における後継者とも言えるオースティンの書。 題名からはわかりにくいが、功利原理の話が延々となされているので、 ベンタム研究者のみならず、功利主義者にとって必読の書。 無味乾燥と言われるが、議論は明晰で読み易い。 Economics/AIII/3-3.[99年8月に購入]
William Paley, The Principles of Moral and Political Philosophy, vols. i-ii, London, 1811.
ベンタムと同時代に神学的功利主義を説いた、 ウィリアム・ペイリーの書。 (オースティンもそうだが)神についての話がうざったいものの、 ベンタムの功利主義を理解する上で、良い比較の対照となる。 Ethics/F/8。
Elie Halevy, The Growth of Philosophic Radicalism, London, 1928, Tr. by Mary Morris.
伝記。哲閲にある。Philosophy/E/2046, Ethics/B/1294。これは読まなきゃ まずそう。その後、古本で購入。
Ernest Albee, A History of English Utilitarianism, Sonnenschein, 1902.
名前が上のアレヴィとまぎらわしいが、 これも功利主義に関する古典的著作。Ethics/F/63。 [99年10月ロンドンに行ったときに入手]
Leslie Stephen, The English Utilitarians (vols. 1-3), London: Duckworth and Co., 1900.
第一巻は当時の政治的状況や思想的状況の概説とベンタムの人と思想について。 第二巻はジェームズ・ミル(マコーリとの対決を含む)、マルサス、リカードなど。 第三巻はジョン・スチュアート・ミルについて(論理学、経済学、倫理学、 宗教論を含む)。13/Oct/2003入手。
Anthony Quinton, Utilitarian Ethics, Open Court (La Salle, Illinois), 1989.
ベンタム以前の動向から始まり、 ベンタム、ミル、そしてその批判と簡潔に解説する良書。03/26/98購入。
L. J. Hume, Bentham and Bureaucracy, Cambridge, 1981.
思想発展史。法学部にある。BIV/29/H12。経済学部にもある。 BIV/12/HUME。うわさではいい本らしい(Dinwiddyがそう書いてる)。
Lea Campos Boralevi, Bentham and the Oppressed, Berlin, 1984.
思想発展史。京大にはない。倫理学研究室で購入する予定。その後購入さ れた模様(12/24/97追記)。
David Baumgardt, Bentham and the Ethics of Today, Princeton, 1952.
道徳関係。哲閲にある。Ethics/F/149。借りた。自由意志の議論などもある。 今世紀のメタ倫理的な研究動向とベンタムの倫理学を比較したりしていて、 大変興味深い。ベンタムに関する文献の中で、 唯一純粋に倫理学的な本と言えそうだ。12/Sep/2003に古本で購入。
Gerald J. Postema, Bentham and the Common Law Tradition, Oxford, 1986.
法理論。法学部にある。AIII/3-3/P39
William Twining, Theories of Evidence: Bentham and Wigmore, London, 1985.
法理論。法学部にある。AIII/11-2/T1
G. W. Keeton and G. Schwarzenberger (ed.), Jeremy Bentham and the Law, London, 1948.
法理論。法学部にある。AIII/3-3 (3-6)これはベンタム自身の文章がのっ てるみたい。
James Steintrager, Bentham, London, 1977.
政治思想。法学部にある。BIV/4/S41
Douglas Long, Bentham on Liberty, Toronto, 1977.
政治思想。法学部にある。BIV/5/L7
Frederick Rosen, Jeremy Bentham and Representative Democracy, Oxford, 1983.
政治思想。法学部にある。AIII/8-1/R6
William Thomas, The Philosophic Radicals: Nine Studies in Theory and Practice, 1817-1841, Oxford, 1959.
ベンタムの影響。法学部にある。CII/3/T3
Eric Stokes, The English Utilitarians and India, Oxford, 1959.
ベンタムの影響。法学部にある。BIV/24 (BIV/4, BIV/47)。経済学部にも ある。BIV8 (CIII8, CIII6, BIV/47/STO)
Peter J. King, Utilitarian Jurisprudence in America: The Influence of Bentham and Austin on American Legal Thought in the Nineteenth Century, New York, 1986.
ベンタムの影響。法学部にある。AIII/3-3/K23
Janet Semple, Bentham's prison: a study of the panopticon penitentiary, New York, 1993.
法学部にある。AIII/12-3a/S16
ed. Jeremy Waldron, 'Nonsense upon stilts': Bentham, Burke and Marx on the rights of man, London, 1987.
総合人間学部にある。316.1/N/4。法学部にある。AIII/8-3a/N6。まだ借 りていないが、タイトルからして非常に興味深そうな本。 [追記: 借りて大部分コピーしました。絶版なので…]
C. K. Ogden, Bentham's Theory of Fictions, Kegan Paul (London), 1932.
ベンタムのフィクション論を一躍有名にした、 言語哲学者オグデンの著作。 といっても、ベンタムのテキストの紹介が大半。philosophy/E/2204。
Shirley Robin Letwin, The Pursuit of Certainty, Cambridge, 1965, pp. 127-88.
思想発展史。経済学部にある。CII/5/LETW. 第11章にある伝記はバウリング版にある『回想録』に基づくものだが、 簡潔でわかりやすいのでおすすめ。
C.K. Ogden, Jeremy Bentham 1832-2032, Thoemmes Press, 1993.

二次文献: 論文papers、その他etc

Utilitas, Edinburgh University Press, vol. 6-.
ベンタム・ニューズレターとミル・ニューズレターが 合体してできた雑誌。途中で出版社がオックスフォード大学から エディンバラ大学に変わった。 法/雑誌(残念ながら途中からしかない。同志社には全巻あるそうだ)。 99年から個人講読開始。
Frederick Copleston, S.J., A History of Philosophy, Book Three, Image 1985.
家にある。必要なところは一応読んだ。ヒュームとの比較。別にこれは読 まなくてよい。
H. L. A. Hart, 'Blackstone's Use of the Law of Nature', Butterworth's South African L. Rev., 1956.
伊藤正巳、田島裕『英米法』p.384にあった。こんな雑誌日本に存在する のだろうか?
Burkholder, L, book review, Philosophical Quarterly, xxiv (1974), pp. 173-4.
哲閲にある。哲A110。短い。Lyonsの本の書評。
Dinwiddy, J. R., 'Bentham on Private Ethics and the Principle of Utility', Revue Internationale de Philosophie, xxxvi (1982), pp. 278-300.
哲閲にある。哲A57。Lyonsの議論も検討している、なかなか役に立つ論文。
Narvason, Jan, book review, Philosophical Review, lxxxiv (1975), pp. 422-5.
哲閲にある。哲A12。Lyonsの本の書評。
Sartorius, Rolf, book review, Journal of Philosophy, lxxi (1974), pp. 779-87.
哲閲にある。哲A6。Lyonsの本の書評。
Stearns, J. Brenton, 'Bentham on Public and Private Ethics', Canadian Journal of Philosophy, v (1975), pp. 589-94.
放送大学にある。取り寄せた。Lyonsの議論も検討している。 読んだと思 うが覚えていない。
William Twining, 'The Contemporary Significance of Bentham's Anarchical Fallacies', Archiv fuer Recht- und Socialphilosophie XLI, 1975, pp.325-356.
この雑誌は哲閲にある。ethics/i/16。コピーした。早い内に読まねば。
Melvin Dalgarno, 'The Contemporary Significance of Bentham's Anarchical Fallacies: A reply to William Twining', Archiv fuer Recht- und Socialphilosophie XLI, 1975, pp.357-367.
この雑誌は哲閲にある。ethics/i/16。コピーした。これも早い内に読ま ねば。
Craig, P.P., `Bentham, Public Law and Democracy', Public Law, 1989, 407-
東大社研ZEa:13でコピー。JSTORでも見れる。 ベンタムの民主主義論の概観と評価。 Economic man的な人間理解(経済人を基礎にして民主主義制度を構築している) 、多数者の専制の問題が指摘される一方で、 今日切り離して考えられがちな行政法と憲法の相関関係を理解していた点が 評価されている。よくまとまった論文。
Pratt, R. Cranford., `The Benthamite Theory of Democracy', Canadian Journal of Economics and Political Science. 1955, 20-
東大経図85:202でコピー。ベンタムと父ミルの民主主義論をひとからげに批判。 多数の利益集団に分かれた多元的な民主主義社会を構想していないこと、 自由を全体幸福の手段としてしか見ていないこと、 自律や自己実現という価値を認めていないことなどが批判されている。 Crudeな批判だが叩くにはもってこいか。
Cutler, Fred., `Articles - Jeremy Bentham and the Public Opinion Tribunal', Public Opinion Quarterly. 63(3) 321- 1999
東大法継資でコピー。 公論裁判所の話。ベンタムの世論の議論を今日の世論の研究の視点から評価し た論文。よく調べてある。ベンタムのinclusiveな世論の理解は当時は斬新。 が、主に新聞によって啓蒙された世論が政府の悪政を防ぐという考え方、およ び世論は徐々に開明されて全体の利益を志向するようになるという考え方は、 今日までの世論の研究からするとナイーブ。合理的な無知(政治は他の人に任 せて自分は関心を持たない)やメディアの偏向・商業主義、多数者の専制(プラ イバシーの侵害)という今日的な世論の問題を考慮していない。
James, Michael. `Public Interest and Majority Rule in Bentham's Democratic Theory', Political Theory. 9(1), 49- 1981.
東大法継資でコピー。ベンタム流民主主義の下では、「多数派の専制」ではなく、 むしろ利益が合致した少数の利益集団が多数派を形成して最大幸福を妨害する、 と論じている。新ベンタム全集の編集にかかわっている人だが、今ひとつ。

翻訳

ベンタム、『道徳および立法の諸原理序説』、山下重一訳、世界の名 著、中央公論社、1967年
もちろん家にあるが、この訳は全17章のうち第10章までしか訳がない。 97年8月の古本まつりでもう一冊購入。
ベンタム著・デュモン編、『民事および刑事立法論』、長谷川正安訳、 勁草書房、1998年
デュモン編のベンタムの著作をフランス語から直接翻訳した労作。 このような本が売れるのかどうか心配だが。 この原著はベンタムの著作の中でもっとも広く読まれたものだそうだ。 第一巻の立法の諸原理については、『序説』を読んだ方がよいが、 ベンタムの刑事法、民事法、特に後者の具体的な思想については、 現在他の翻訳はないので、これを読むことをお勧めする。加藤研にある。 [追記: 新本で購入した]
ベンタム、『道徳および立法の原理序論』、堀秀彦訳、 世界大思想全集7、河出書房新社、1959年
次の翻訳と訳者が同じであるが、次の本が手元にないので同じ訳かど うかわからない。こちらも抄訳であり、次のと同じく11章までである。注の訳 出もかなりある。解説の最後に「ベンタムの翻訳は正直私の能力を超えている のである」と書いているところが泣かせる。97年8月の古本まつりで200円で購 入。
ベンタム、『道徳の原理―法と功利主義的道徳に就いて』、堀秀彦訳、 銀座出版社、1948年
開架にないないと2ヶ月間思っていたら、実は書庫にあった。教訓: 10年以上前の本は開架にはない。経済19/2-6/Dot。法学部図書館にもあるよう だ。が、実はこれも抄訳。11章までしか訳がない。なお、この訳者は、 dictate, circumstance, sanction, interest, interestingなどの言葉に訳語 をつけかねたそうである。9/18/96借り出し。
田制佐重訳、『功利論』、世界大思想全集24、春秋社、1928年
ついにあったベンタム『序説』の全訳。経済石川文庫19/4/Sek。ただ し、小見出しは全部省略、脚注は一部省略。1823年のボーリング版の訳。とに かく古いのが特徴である。p.208からいきなりp.225になり、p.240からまた P.209に戻るという離れ業もやってのけている。ミルの『自由論』、『功利主 義』、『女性の隷従』も収録。9/20/96借り出し。96年11月の古本まつりで100 円で購入。99年10月にも(誤って)もう一冊購入。
陸奥宗光譯、『利學正宗 上・下巻』、山東直砥出版、明治16, 17年
まさかあった、治外法権の陸奥宗光の下獄中の翻訳。法3/10/1。ベン タムの名前は、「(英)日耳爾 便撒謨著」となっている。1823年のボーリン グ版の訳。未見。
林董譯、『刑法論綱 巻1-9』、島村利助(発売)、1877-1879年
未見。法317.1。デュモン編『立法論』の部分訳。
何礼之譯、『民法論綱 巻1-6』、穴山篤太郎等、明治9年
未見。法314/Mi。デュモン編『立法論』の部分訳。ゼ・ベヌザム著。
島田三郎譯、『立法論綱 巻1-4』、律書房、明治11年
未見。法324。デュモン編『立法論』の部分訳。以上三つで全訳になる。元老院藏、とある。
J・R・ディンウィディ、『ベンサム』、永井義雄・近藤加代子訳、 日本経済評論社、1993年
荻原隆、「ベンサム-自然権思想と功利主義」、藤原保信・飯島昇藏編 『西洋政治思想史2』の参考文献欄にあった。11月に加藤先生が購入。感謝。 2002年9月24日に生協に注文してようやく購入。
H. L. A. ハート、『権利・功利・自由』、小林公・森村進訳、木鐸社、 1987年
ハートの論文集。全部が全部ベンタムに関するものではない。 11/21/97に購入。加藤研にもある。
H・L・A・ハート、『法学・哲学論集』、矢崎光圀、松浦好治訳、みすず書房、 1990年
ハートの論文集。上の本と重なるものもある。加藤教授室にある。
プラムナッツ著、『近代政治思想の再検討3』、藤原保信[等]訳、早 稲田大学出版部、1978年
経済19/1-2/Kin。9/20/96借り出し。バーク・ルソー・ベンタムについ て。功利原理批判、主権者論・民主制論など。「あなたはできうる限り、人々 が彼ら自身の選考にしたがって望むものを得ることができるように行為せよ」 という主張p.238。古典的ベンタム解釈。
A・V・ダイシー、『法律と世論』(1905)、清水金次郎訳、法律文化 社、1972年
永井義雄の、『ベンサム』の研究書欄に載っていた。加藤研究室にあ るのを発見。
W・ハツリット、『時代の精神』、神吉三郎訳、日本評論社、1949年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。
W・ヘイズリット、『時代の精神――近代イギリス超人物批評』、神 吉三郎訳、講談社学術文庫、1996年
附属図書館にある。上の本の文庫版。1000円なので生協で購入。きび しいベンタム評が書いてある。しかしこの人(ハツリットまたはヘイズリット)、 同時代人なんだけど、あまりベンタムの著作を読んでいないようである。同時 代人にさえきちんと読まれないベンタム…。あと、初めの解説にある、「1780 年に『序説』を出し…」というのは誤っている。正しくは1789年である。
D・N・ウィンチ、『古典派政治経済学と植民地』、杉原・本山訳、 未来社、1975年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。
J・D・フィンチ、『法理論入門』、田中成明・深田三徳訳、世界思想 社、1977年
付属図書館で見かけたので借りる。ブラックストーン、ベンタム、オー スティン、ハートなどなど。2-05/ホ/154。
ミシェル・フーコー、『監獄の誕生』、田村淑訳、新潮社、1977年
ベンタムのパノプティコンの話があるらしい。[追記: 2000年に購入]
堀經夫・大前朔郎監訳、『イギリス社会思想家伝』、ミネルヴァ書房、 1978年
この本は、『フェビアン・トラクト』というフェビアン協会の雑誌に 載っていた伝記を集めたものである。これに、V・コーエン・井上琢智訳「ジェ レミー・ベンタム」というのがある。経済学部でたまたま見つける。経済 18/5-1/Igi
W・L・デイヴィッドスン、『イギリス政治思想3―ベンタムからミルに いたる功利主義者』、堀豊彦・半田輝雄訳、岩波現代叢書、1953年
附属図書館、2-40/イ/7。ベンタムおよび父ミル子ミル、オースティン などの概説。訳が少々古いが、手っ取り早く人物像がつかめる。必読かも。11 月の古本まつりで200円にて購入。

国内

日本の文献については、 国会図書館のOPACで書籍、 雑誌記事もともに調べることができます。 徹底的に文献を調べたいときにはここをどうぞ。

土屋恵一郎、『ベンサムという男』、青土社、1993年
某先輩にお借りしている。 普通の本なのに3400円もするのでとても買う気にならない。おもしろいが。 (追記。2001年に購入)
永井義雄、『ベンサム』、叢書「人類の知的遺産」第44巻、講談社、1982年
品切れ。京大付属図書館から借りている。加藤先生と蔵田さんがお持 ちになっている。古本屋で見かけた方はご一報ください。--08/27/97にやっと 入手。御迷惑をお掛けしました。必読書。
永井義雄、『イギリス思想叢書7 ベンサム』、研究社、2003年
最新の研究に基づいた非常に詳しいベンサムの伝記。必読。
永井義雄、『イギリス急進主義の研究』
岩佐幹三、『市民的改革の政治思想』に載っていた。M・カートライ トなど。未読。
深田三徳、『法実証主義と功利主義・ベンサムとその周辺』、木鐸社、1984年
京大では人文研にある。鈴木さんも南部さんから借りられてお持ちだ そうだ。7月19日付けの吉村さんの情報では、阪急高槻駅のそばの古書浪漫に あるそうだ。7/22、1600円で購入。教訓。古本屋は時間通りに開かない。
内井惣七、『自由の法則 利害の論理』、ミネルヴァ書房、1988年
この本はホッブズからカントからヘアまで、 さまざまな道徳哲学者の思想を簡潔に紹介し批判したものであるが、 ベンタムの章で、ライオンズによるベンタム解釈と、 その解釈に対する批判が明快に述べられている。 残念ながら現在は入手不可能。 09/20/96著者から直接購入。
『社会思想事典:第6章功利主義(永井義雄)』、中央大学出版会
永井義雄が『ベンサム』の中で「読め」と書いている。付属図書館に ある。EB/5/シ1。まだ借りていない。
清水幾太郎、『倫理学ノート』、講談社学術文庫、2000年
この本を読むと、彼がベンタムの二次文献をよく読んでいたことがわかる。
井原吉之助、「ベンタムの功利主義体系」、龍谷大学論集・龍谷学会 336号、1960年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。人文研の方が調べ てくれたところ、京大付属図書館BNCにあるらしい。AN00251085。と思って 探しに行ったが実はなかった。どうも龍谷大学経済学研究叢書の間違いらしい。 これは近くでは阪大本館か滋賀大経済学部にあるようだ。なかなか重要そうな 論文なのに。
山田英世、『ベンサム』、清水書院、1967年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。05/19/97、京大そ ばの井上古書にて500円にて購入。入門書としてはよく出来ている。
石井幸三、「ブラックストンの法思想(1)、(2)」、竜谷法学10巻3号、12巻2号
『法思想史』の参考文献欄にあった。人文研にある。コピーした。多い。
松平光央、「ブラックストーン考」、『現代イギリス法』
平尾透、『功利性原理』、京都法律文化社、1992年
加藤研究室にある。
西尾孝司、『イギリス功利主義の政治思想』、現代情報社、1971年
下の本の古い版。これも見つからない。根性が足りないんだろうか?
西尾孝司、『増訂イギリス功利主義の政治思想』、八千代出版、1981年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。重要な文献のようだがいまだ見つからず。
西尾孝司、『ジェレミ・ベンサムの政治思想』、八千代出版、1987年
荻原隆「ベンタム-自然権思想と功利主義」藤原保信・飯島昇藏編『西洋政治思想史2』の参考文献欄にあった。
西尾孝司、『ベンサム『憲法典』の構想』、木鐸社、1994年
法学部にある。当面の興味とはずれていそうなのでとりあえずは借りない。 2003年購入。日本ではまだほとんど手がつけられていない First PrinciplesConstitutional Code を紹介している点で評価できるが、控え目に言っても誤訳が多い。
西尾孝司著、「ジェレミ・ベンサムの主権国家論」、『神奈川大学創 立50周年記念論文集』、神奈川大学、1979年
たまたま図書検索で見つけた。京大附属図書館10-10/カ/28庫内。
岩佐幹三、『市民的改革の政治思想』、法律文化社、1979年
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。付属図書館にある。 2-40/シ/28庫内。8/1に借りる。時代背景に詳しく、また参考文献が充実して いる。なお、この本のあとがきによると、「ベンタム」と いう発音が正しいのだそうだ。
河合栄治郎、『社会思想家評伝』、(『全集第七巻』社会思想社、1967年)
永井義雄の『ベンサム』の研究書欄に載っていた。
安平政吉、「ベンタムの刑法理論―その『最大幸福の原理』を主題と してー」、『刑法雑誌』、2巻1号
法学部書庫にある。昭和26年となっていたと思う。古い。コピーした。 卒論のテーマと大分重なっているのでとても役に立つ。
山田孝雄、『ベンタム功利説の研究』、大明堂、1960年
南部さんの卒論の参考文献欄から。経済19/2-3/Ben。未見。
田中浩編、『トマス・ホッブズ研究』、御茶ノ水書房、1984年
付属図書館にある。HD/13/ト1。某助教授が、ホッブズの国家論と刑罰 論を押さえておくようにと教えてくださったので。この中に深田三徳「ホッブ ズとベンサム、オースティン」という論文がある。この論文のみ8/1にコピー する。その後、97年8月の古本まつりで購入(12/24/97追記)。
深田三徳、「J・ベンサムとイギリス法理学の誕生」、同志社法学108号
深田三徳「ホッブズとベンサム、オースティン」の注にあった。ベン タムの『法一般論』の内容の説明であるらしい。
深田三徳、「J・ベンサムの法理論(一)(二)―『法一般論』を中心にし て―」、同志社法学144号、145号
深田三徳、「ホッブズとベンサム、オースティン」の注にあった。上 と同じで、ベンタムの『法一般論』の内容の説明であるらしい。
深田三徳、「イギリス近代法学教育の形成」、同志社法学114号、116号
伊藤正巳、田島裕『英米法』にあった。イギリスの法学教育の近代的 発展についてらしい。
荻原隆、「ベンサム自然権思想と功利主義」、藤原保信・飯島昇藏編、 『西洋政治思想史2』、新評論、1995年
加藤研にあるので参照させてもらう。功利主義が自然法思想の先験的 発想を排し、経験的発想に基づいて議論をしたことを説明している。
山下重一、「ジェレミイ・ベンサムの政治思想(1)・(2)」、『国学院 法学』、第三巻第二号、1965年、第三巻第三号、1966年
荻原隆「ベンサム自然権思想と功利主義」藤原保信・飯島昇藏編、 『西洋政治思想史2』の参考文献欄にあった。どうやら京大にはなさそうであ る。
長島伸一、『大英帝国―最盛期イギリスの社会史』、講談社現代新書、 1989年
19世紀のイギリス社会、特にその後半の大衆社会の成立とその文化的 側面を知るのには便利である。
峯村光郎、『自由主義思想十講』、社會思想研究会編、昭和24年
経済18/5-1/J。9/20/96借り出し。

Satoshi Kodama
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Last modified: Mon Oct 13 13:32:35 JST 2003