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腎臓の腫瘍

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腎臓にできる癌では、人間ドックなどによる超音波検査や検尿(潜血)が早期発見の糸口になります。また、特に症状が無くても血尿がでたらすぐに泌尿器科を受診しましょう。

1) 腎臓の腫瘍とは

2) 腎細胞癌の症状は

3) 腎細胞癌の診断・治療は

4) 腎盂癌の症状・診断・治療は

腎臓の腫瘍とは

腎実質にできる腫瘍と腎盂・腎杯すなわち尿路にできる腫瘍があります。

腎腫瘍の約90%が腎実質にできる腎細胞癌、7〜8%が腎盂にできる腎盂癌で、癌の性質や進行の具合などは全く異なります。また、小児にできる腎実質の癌にウィルムス腫瘍があります。

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腎細胞癌の症状は

なかなか発見しにくい癌です。50〜60歳に多く、男女比はおよそ2:1で男性に多いです。

癌そのものに直接関連する症状としては、血尿脇腹の痛み腫瘤を自分で触る、の3つが昔から言われています。このうち血尿は最も重要な症状で、大多数は痛みなどが全くない無症候性血尿ですが、血尿が出るということは、癌が腎実質から腎盂・腎杯の尿路に浸潤したことを意味しており、早期の診断の時期としてはやや遅いと言えるかもしれません。脇腹の痛み・腫瘤を触れる、などの症状も癌が既に大きくなってからの症状です。

この癌のもう1つの特長は癌に直接関係しない全身症状〔体重減少、原因不明の発熱、貧血、肝機能障害など〕が発見のきっかけになることもしばしばあるということです。従って、発見時には既に肝臓・肺・骨・リンパ節・皮膚・脳などに転移している場合が約1/3あります。

最近の傾向としては、人間ドックや診療所で超音波検査(エコー)が普通に行われるようになり、超音波検査で偶然に発見される症例(偶発癌)が非常に増えています。言い換えると早期発見が増え、早期治療が行われ、手術後の予後が良くなっています。

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腎細胞癌の診断・治療は

先に述べた症状で受診した後は、経静脈性尿路造影、超音波検査、CTスキャンで癌の進展や転移の有無を診断します。最終的に手術法の決定のため、血管造影検査をすることもあります。

治療は腎臓を周囲のリンパ節を含めて摘出します。しかし、最近は早期に小さな癌で見つかることも増えています。この場合は癌の部位によっては腎部分切除を行い腎臓をできるだけ保存することも行われています。

腎細胞癌に対しては有効な抗癌剤は今のところ無いのが現状ですが、インターフェロンと言う薬が手術後の再発予防や、転移のある場合に使われ、効果のある場合もあります。

腎細胞癌はなかなか性質の悪い癌です。どこの癌でもそうですが、腎細胞癌は早期発見がとりわけ大事な癌の1つです。

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腎盂癌の症状・診断・治療は

腎盂癌は尿路にできる癌です。

尿路は腎杯から始まって腎盂・尿管・膀胱までです(尿管までを上部尿路といいます)。これら上部尿路と膀胱は全て移行上皮という粘膜で覆われており、一枚のじゅうたんのようになっています。従って、腎盂に癌ができると尿管・膀胱にもできることがあるので注意が必要です。

腎盂癌の症状は腎細胞癌と同様に無症候性血尿が多いです。ときに癌からの出血や、癌そのもののために尿の流れが詰まり(尿流の停滞)腰痛が現れることがあります。

診断はやはり経静脈性尿路造影検査をしますが、腎盂癌が疑われる時はこの検査だけではなく、さらに膀胱から尿管の出口に管を直接入れて造影する逆行性腎盂造影検査を行います。また、腎細胞癌と違い、尿中に癌細胞がでてきやすいので尿の細胞検査(尿細胞診)も診断には有効です。

治療の原則は癌がある側の腎臓と尿管を全部摘出します。癌の悪性度が高い場合は再発を予防するために抗癌剤を使うこともあります。先に述べたように腎盂・尿管・膀胱の粘膜は一枚のじゅうたんです。手術後には膀胱への再発も定期的に調べることも大事です。

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